2009年01月31日
テニスはどうすれば上手くなる -1- (1562)
テニスの科学(22)
「テニスがうまくなるためにはどのような練習方法やトレーニング方が良いのでしょうか?」
と質問されることが良くあります。
「これは絶対である。」
という練習方法はないということを前置きして、科学的論拠にたって十分納得のいく練習方法を紹介したいと思います。
まずは、きちんと段階的に練習法を行うことです。
どんなスポーツでも、基本練習、ドリル練習、応用練習、実践練習、実践(ゲーム)という段階で展開されるものです。
そこで、テニスおける基本練習は何かについて考えてみましょう。
「テニスの基本はラリーだ。」と答える場合は少なくありません。
ラリー練習の重要性は昨日のコラムでも述べましたが、「基本はラリー」ということについては疑問があります。
他のスポーツでは、型の稽古であったり、素振りであったりと実際にボールや相手との対応動作ではなく、自分自身の身体の動かし方を何度も、それこそ嫌になるほど練習します。
それには、2つの意味があります。
ひとつはそのスポーツに応じたフォームを習得すること、そしてもうひとつは身体の意識を高めることです。
身体の意識というと難しく聞こえるかもしれませんが、力の出し方やタイミング、バランスなどをチェックすることです。
テニスの練習を見ていると、この基本にあたる練習を行っている場面は非常に少ないと思います。
運動技術習得の理論でも、やさしい内容のものから困難なものへと順に移行していくことが望ましいとされているにもかかわらず、いきなり「ラリー」では初期段階の練習としては望ましくないと思います。
やはり優しい練習から始めたほうが良いと考えます。
では、どうすれば良いのかというと、素振りを行うことが効果的です。
素振りは単なるフォームの練習にとどまらず、身体意識を高めるためのトレーニングでもあるので、上級者やプロ選手も行っています。
彼らの行っている素振りは、身体意識を高め、動きなどをチェックするものなので、単なるフォーム練習ではないことは明白です。
さらには、より鮮明なイメージ作りにも一役買っています。
より鮮明なイメージを思い浮かべることができると、脳はそれが現実に起っていることなのか、イメージなのかを区別できないそうです。
ある運動を鮮明にイメージできると、その運動を実際に行うときに現われる筋活動が認められます。
このような筋活動を伴うイメージができれば、いつでもどこでも練習ができます。
電車で通勤や通学をしているときでも、軽く目をつむり、実際にスイングしている様子を思い浮かべ、その時、例えばバックハンドであれば、テイクバックのときの肩が引っ張られる感じとか、身体が捻られる感じもあわせて思い浮かべるようにするのです。
その筋感覚は練習すればだんだんと強くなります。
そうなればスイング動作は自分のイメージしたものに近くなり、上達は早くなります。
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2009年01月30日
ラリー練習(1561)
ラリー練習で、自分のペースを上げすぎてミスばかりする選手がいます。
強く打つことができなければ勝つことはできないという思い込みが強すぎると思います。
強く打つことは大切です。
しかし、それをコントロールできなければ勝つことはできません。
どうすればそのレベルを上げることができるのでしょうか。
コントロールを高める練習をした後に速いボールを打つ練習したグループと、速いボールを打つことを練習してからコントロールを高める練習をしたグループのパフォーマンスを測定したところ、後者のほうが高い値を示しという実験結果があります。
ある程度速いボールを打つことができるようになって、そのペースを落としてコントロールを高める練習をすることの効果を示しています。
これがまさにラリー練習の重要性を示していると思います。
これは初心者の実験結果ですが、選手レベルでも同じではないでしょうか。
いかにコントロール性能を高めることができるか、それが強くなるための大きな鍵になります。
配球もしかりです。
大切なことは速いボールを打つことではありません。
自分が確実にコントロールできるボールのレベルを上げることです。
そのためには自分のベースを確認して練習をする必要があります。
それが「ラリー練習」です。
自分が絶対にミスをしないペースやスピードで繰り返し打つ練習をすることで、それが理解できます。
そのペースを少しづつ上げて、速いボールであってもミスしないボールを打てるようになった時、自分のベースが上がります。
速いボールを打つ練習ばかりしていては、その力は上がりにくいものです。
そのことを忘れずに、「何が何でもコートに入れる強い気持ち」を持って練習してほしいと思います。
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2009年01月29日
柔軟になる(1560)
子どもたちの成長を見ると、「なぜ子どもたちは早く上手くなるのかな?」ということをよく考えます。
もちろん、成長しているので、体が大きくしっかりしてきて、ラケットを十分にスイングできることはそうでしょうが、では短期間で急激に上手くなることがあるのはなぜでしょうか。
最近の練習でも、ちょっとラリーの練習の相手をしたら、その練習中に急にラリーが続くようになってびっくりしました。
私が考えるのには、それは、身体も心も「柔軟」だからです。
大人のように既成概念や過去の経験に縛られていない子どもたちは、
「ただ好きだからがんばる」
「たくさんボールを打ちたいからあきらめない」
など、単純な発想で練習に臨むので、体もこわばらず、夢中になっているので、柔軟に対応することができ、その中で「コツ」をつかんでいくものです。
ということは、成長するには
「柔軟に」
「自由に」
「楽に」
「楽しく」
など、テニスのことであれば何にでも「心地よい」と感じる感性を持ち続けることが大切であることを教えてくれます。
私は、よく色々なところに講習に出かけます。
その中で話をするのも「柔軟になる」ということです。
体も心も柔軟にゆるんでいれば、感情的に自分を見失うことも、身体の機能を低下させることも少ない、というようなことを言います。
子どもたちは、これから徐々にその柔軟性を失うことが多くなります。
そんなときこの話を思い出して、いつまでも素直に
「テニスが好きだ!だからがんばる!」
と大きな声で言えるようになってほしいを思います。
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2009年01月28日
寒い時には(1559)
寒い時には、練習する気持ちが萎えます。
寒いと体の動きはスムースではないし、手足がかじかんでで感覚が鈍くなります。
また、練習は走り回るような厳しい練習が多くなります。
そうしないとすぐに体が冷えて余計に寒く感じてしまうからです。
そうならないように動き続けることができるように練習内容を工夫します。
そういう時に頑張っていないと、その後の練習にも影響するので指示もかける言葉も強いものになります。
寒い時は、やはり練習はつらいことが多いということですね。
でも、だからこそ「鍛える冬のテニス」と言います。
練習する条件が厳しければ厳しいほど、それに耐えて練習に挑む忍耐力と気迫が必要になります。
冬はそれを鍛える絶好の季節ということですね。
指先に息を吹きかけながら、必死なってボールを追っている姿を見ると、ちょっとかわいそうな気持ちにもなりますが、そういう経験を通して強くなることを確信しています。
今日も厳しい練習が続きます。
この冬に大きく成長してくれるといいなあ・・・。
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2009年01月27日
テニスのアドバイス -7- (1558)
テニスの科学(21)
・スナップを使う
テニスのサービスなどで手首のスナップを使うのは好ましくない。
実際にスナップ動作を積極的に行なった場合には、ボールスピードもコントロールも悪くなることが実験的に確かめられている。
また、上級者ほどスナップ動作を使わないこともわかっている。
しかし、実際に写真などを見ていると、手首を返しているように見える。
これは前腕の回内と回外、肩の内旋と外旋、さらには手首を親指方向と小指方向に曲げる動きでこの動作を行なっているのであって、決して手首の返しの動作を使うのではないことを理解して頂きたい。
・肘を曲げて、ラケットを落とす
サービスに関係するアドバイスで、肘をあげてラケットヘッドを下に垂らすようにしてからスイングを指導することがある。
その時にラケットが背中を掻くようにとかいうようなアドバイスが行われることもあるが、これは間違いである。
実際にはフォワードスイングに向けて、身体の捻り戻しが先行し、これに前腕の回外と肩の外旋、さらには手首を親指方向に曲げる動きが行われることによって、円を描くような動きになるのであり、その場合に、ラケットが背中のすぐ近くを通ることは無い。
また、ラケットも肘を中心とした円運動になるわけではない。
・インパクトの瞬間にぎゅっと握る
ボールスピードを高めるために、またインパクトでのフェース面を安定させるためにインパクトの瞬間にグリップをぎゅっと握りなさいといわれることが良くある。
実際にはインパクトで強く握ってもボールスピードには影響は無い。
また、いちいちその様なことを考えて打球していては、スムースなスイングにはなりにくい。
逆に力を抜いて(ラケットを支えるように持って)、スムースに振り抜くようにした方が、インパクトにおける適切なグリップ力が発揮されやすいこともわかっている。
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2009年01月26日
テニスのアドバイス -6- (1557)
テニスの科学(20)
・膝を曲げる
膝を曲げることは安定したストローク動作のためには大変重要である。
ただし、どのように曲げたら良いのかについては良くわかっていないコーチが多い。
ただ曲げるだけでは、全力で走っていった身体の勢いを止めることは大変に難しく、身体のバランスを崩しやすい。
そのためには、膝を内側に十分に捻ることが大切である。
大腿を十分に捻るためには膝はある程度曲がっていなくてはならない。
この時の膝の曲げ角度が最も適切な角度であることを知って、ただ単に膝を曲げろというアドバイスは行なわないようにしたいものである。
・脇を締める
脇を締めるというアドバイスで大きな勘違いをしているのは、肘を脇腹の方につけるようにすることが良いと考えることである。
特にテイクバックで肘が脇腹について、いわゆる脇が締まった格好では、前腕の内外旋がうまく使えないので、スイングスピードを高めるためにも、ボールに回転をかけるテクニック(トップスピン)も発揮しにくい。
では、脇を空けた方が良いのかというと、結論はそうである。
しかし、締めるべきポイントはある、それは肩の前面である。
腕全体をスムースに振り抜くにはこの肩前面の筋肉の引き伸ばしを行ない、体幹の回転が急激に止まる時にあわせて今度は逆に肩前面の筋肉が収縮してくるような腕の振り方が望ましい。
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2009年01月25日
テニスのアドバイス -5- (1556)
テニスの科学(19)
・体重を乗せる
体重を乗せて打つとは、踏み込み足を大きくするなどして、打球方向への身体の重心の移動距離を大きくする打ち方をさせたい時などに多く使われるアドバイスである。
実際に体重を乗せるように打ったからといってボールの重量に変化があるわけではないが、打球方向への移動距離が大きくなることによって並進運動が大きくなりインパクトゾーンが広がるので、ミスショットが減ることが期待できる。
また、全身を大きく使うことを学習しやすく、前に踏み込むにはそれだけ早く準備の体勢に入らなければならないので、相手は打球のコースが読みにくく、戦略的にも重要である。
・軸を折るな
テニスは身体の回転運動が主体であるので、できるだけ回転効率をあげることが良いスイングということになろう。
そのためには、身体が過度に屈曲することなく、できるだけまっすぐな方が良い。
なぜなら、身体が屈曲すると、それを支えるために余分な筋力を必要とし、その部位の捻りが柔軟に行われにくくなる。
特に、サービスにおける膝の過度の屈曲や、ストローク動作における腰部の過度の屈曲や伸展は大きなマイナスである。
そのために「腰を立てる」などというアドバスが重要である。
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2009年01月24日
試験監督(1555)
昨日は試験監督でした。
私が作った問題を学生さんたちがどう回答に挑むのかは大変興味があるところです。
決められた点数以上を取って単位を取るということはもちろん大切なことですが、そのためだけにテストを受けというのはちょっと空しい気がします。
私はテストが好きでした。
学校から早く帰れるし、夜遅くまで起きていても文句言われないし、好きなラジオの深夜番組を楽しむことができます。
当時は「オールナイトニッポン」という番組を良く聞いていました。
テストも、「自分の力がどれくらいあるのだろうか」ということが分かるので、体力テストと同じような感覚で、順位が出るのが楽しみでした。
さすがに受験となるとそんな余裕はないのかもしれませんが、「テストは自分の力を計るもの」と考えたほうが気持ち的には楽に受けることができますね。
そんな風に考えてテストを受けていましたが、学生さんに対するテストは基本的に出題するところは教えます。
定期テストは、「これだけは覚えてほしい」ということを確認する作業だと思っているからです。
単位を取るためではなく、受けた講義が役に立つように、記憶してほしいことをきちんと記憶することができるようにテストを利用する、と考えます。
講義の時は集中力も欠き、うろ覚えであった知識も、テストのために復習することで記憶に強く残ります。
講義の中で、本当に覚えてほしいことはそれほど多くはありません。
それをあいまいにするよりは、出題することを教え、ちゃんと覚えてくるように促すことのほうが講義を活かすことになると思います。
学生さんはちゃんと勉強してきたでしょうか。
今から採点を行いますが、一人一人の顔を思い出し、楽しみながら採点したいと思います。
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2009年01月23日
テニスにかける思い(1554)
寮生を受け入れて2年になりました。
初めての経験なので戸惑いも大きく、多くの問題も経験しました。
後悔することはありませんが、その意味を考えることはあります。
私が寮生を受け入れることを決めたのには、大きく2つの理由があります。
ひとつは、「アカデミーの確立」のために必要だと強く思うからです。
「アカデミー」を作るということは、突き詰めて言うならば「コーチの存在価値」を高めることです。
コーチという職業は、一般的に高い評価を受けるものではありません。
インストラクターとの違いも明確ではありません。
コーチング論では、主に技術を教えるインストラクターや知識を伝えるティーチャーとコーチを明確に区別しています。
さらには、仲間や親といった、信頼できる知人と同様の存在価値を有しながらも、これとも明確に区別されています。
コーチとは、それらを統合的に併せ持った存在ということです。
技術や知識はもちろんのこと、人生の目標に対する指標を与え、時には悩みごとの相談に乗り、あらゆる面で支えになりうる存在だということです。
しかし、その価値が大きく認められているわけではない、ということは強く感じます。
民間クラブにおいては、教育的な拘束力もなく、金銭による契約が主であるので、その中で技術指導以外でのコーチの存在価値を高めることははなはだ困難なことです。
しかし、寮生を受け入れることで、その大きな責任とともに、コーチとはどういうものなのかということを理解してもらうきっかけになると考えました。
今までのやり方と違うことで混乱し、誤解されることはある程度覚悟しています。
それでも、「コーチの存在価値」を高めるという仕事は、コーチという仕事選んだ自分の使命ではないか、とも考えています。
まだ始まったばかりなので、試行錯誤の連続、不安の中の行動ばかりですが、夢を持って取り組んでいこうと思います。
もうひとつの理由は、やはり、子どもたちの「純粋性」に応えたいということです。
寮に入ってくる子どもたちは、「テニスにかけて」きます。
寮での生活は不自由なことが多いのは承知の上で、いろいろなことを犠牲にして挑んできます。
なぜ、そういう「選択」ができるのでしょうか?
純粋に「強くなりたい」、そう思うからです。
愛工大名電高校野球部のトレーナーになって、この野球部が強くなる過程をスタッフの一人として10年以上にわたってみてきました。
いろいろな要因はありますが、もっとも大きな理由は「寮での生活」にあります。
今の監督になって、ともに一からチーム作りにかかわってきましたが、まずはこの「寮の生活」をきちんと管理し、徹底することから始めました。
生活管理はもちろんのこと、トレーニング場の整備、ミーティングの充実など、寮における生活のすべてを野球にかけることができるように整備していきました。
もちろん、その分だけ寮での生活の自由度は少なく、練習以外にも苦しいことは多くなります。
ほっとする時間はあまりなく、ほとんどすべての時間を野球にかけています。
でも、そうした生活の中で、忍耐力を学び、野球に対する「思い」を深めていきます。
逆に考えれば、苦しいからこそ、「純粋性」は高まると言えるかもしれません。
そんなことを強く感じていました。
だから、今の寮生の「名古屋に行って強くなりたい」という言葉を聞いた時、そんな子どもたちの「テニスかける思い」に応えたい、そう思って寮生を受け入れることにしました。
あわただしく過ぎて行った2年ですが、充実感もあります。
子どもたちの「純粋性」に触れる時、「コーチとしての存在」を意識できます。
そんな「思い」を持って、これからもともに生活していこうと思います。
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2009年01月22日
純粋性(1553)
コーチング論(2)
コーチングにおいては、問題解決の方法を示し、導くことが大きな仕事になります。
問題解決のためには、
●課題を明確にする
分析し、問題点や課題を特定し、理解する
●解決法を自分で考える
情報を集め、解決法について自分なりに吟味する
●不安を取り除く努力をする
行動するために大きな障害となる不安について理解し、それを調整し、軽減の方法を実践する
●人に聞く
信頼できる人に意見を求め、納得できる指示に従う
というようなプロセスを経て解決に至ります。
この中で、「人に聞く」というプロセスにおいて、コーチの存在が重要になります。
ということは、コーチは格好よく言えば「最後の砦」ともいうべきものです。
当然、多くの知識や経験が必要となります。
共感し、愛情を持って接するという基本的な資質を高く備えていなければなりません。
しかし、いくらコーチが優れていようとも、その解決法が有効だとしても、その効果には大きな差があります。
その差は「純粋性」にあります。
人間は、他人の意見に従うことを本質的には苦手としています。
「自分のことは自分しかわからない」、という至極当然の思いを強く持っています。
だから、うまく人に意見を求めるのが苦手です。
でも、自分の力を伸ばす人の特徴は、「素直に人の意見を聞くことができる」ということです。
依存するのではありません。
自分の意見を確固として持ちながらも柔軟に対応できる力を持っているということです。
多くの子どもたちを教えていると、その「純粋性」に差があることがわかります。
その対応を見ていると、「この子は、きっとうまく伸びていく」と確信できる子がいます。
コーチのもっとも重要な仕事は、その「純粋性」を奪わないようにすることです。
スポーツの世界は、自分の思い通りに行かないことや苦しいことばかりです。
困難にぶつかると、自分のやっていることの意味を見失ったり、目標を失くしてしまいます。
そんな時に、素直に、純粋にそのスポーツにかけた思いを思い起こさせることができれば、「純粋性」は続きます。
コーチングとは、「その人の持っている能力を伸ばすこと」です。
そのためには、いかにその「純粋性」を保ち続けることができるか、が鍵になります。
周りにいる人間がそれを奪わないように支えていかなくてはなりません。
そのために、コーチ自身も「純粋性」を持ち続けなくてはならないと思います。
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2009年01月21日
テニスのアドバイス -4- (1552)
テニスの科学(18)
・勢いを殺す
ドロップボレーやアングルボレーなどで、相手の強い打球のスピードを減少させ、ボールの飛距離を少なくしたい時のアドバイスである。
よくボールの下をこするとか、インパクトの瞬間にグリップを緩めるとかいわれるが、すごい勢いで飛んでくるボールに対してこのような仕事をすることは大変に難しい。
実際に行なっているのは、スイングのスピードをできるだけ遅くして、反発によるボールの跳ね返りスピードを少なくすれば良いのである。
そのためには、余分な動きを行なわず、自分が行なうスイングのスピードをゼロにするようなスイング動作や身体動作を訓練する必要がある。
・スマッシュでボールを指差す
スマッシュにおいて、ボールを指差すことはあまり好ましくない。
なぜなら、腕を強く伸展させて頭上に高くさし出せば、バランスが悪くなり、最も多いジャンピングスマッシュや低い弾道のロブには対応が遅れる危険性が高い。
また、強く差し出そうとすれば肩の筋肉は強く緊張し、肩周りの柔軟な捻りの動作が素早く行なえなくなる可能性も高い。
両肘は軽く曲げ、楽に上方に差し出すようにしながら身体を捻るので、指を差すというよりは、肘でボールの方向を差す方が正しい姿勢を作りやすい。
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2009年01月20日
本気(1551)
「本気でやっているのか!」とよく子どもたちに聞きます。
子どもたちの本気が見たいからです。
コーチは本気で掲げた目標をクリアできると思っています。
でも、子どもたちは半信半疑です。
もちろん希望はあります。
そうありたいと願っています。
でも、本気でそれを目指していないと感じることは多いものです。
願うだけではだめなんです。
そんな時、思わず出る言葉が「本気でやっているのか!」です。
子どもたちが一生懸命にやっていることは認めます。
でも、「自分なり」を超えたところの本気になって目標を達成することができます。
だから、本気は苦しさの中にしかありません。
本気は全力を出し切るところにしかありません。
それができないで本気を語ってはいけないと思います。
それと感謝の気持ちがなければ本気は伝わりません。
伝わらない本気は、「自分なり」の本気でしかありません。
それを超えてください。
超えることができると信じてください。
コーチは本気で信じています。
だから本気で怒ります。
みんなの本気が見たい、こころからそう思います。
そんなことを感じた今日のレッスンでした。
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2009年01月19日
テニスのアドバイス -3- (1550)
テニスの科学(17)
・トスを前にあげる
フラットサービスで強いサーブを打たせたい時に良くアドバイスされる。
何度も書いたように、テニスのスイングのパワーは主に身体の回転パワーである。
そのために腰や肩の捻りが十分に大きく、速い回転運動をしなくてはならない。
トスが身体の後方(ネットから遠くなる方向)にあがると、回転できる範囲が狭くなるので、大きな運動量を確保できない。
また、身体の反りが過剰に大きくなることが考えられ、身体を回転させるために余分な筋肉の負担が増えるので、効率的なサービス動作になりにくい。
・壁を作る
ストロークやサービスなどで、前に踏み出されている足の動作を急激に止めることを意味していると考えられる。
ゴルフなどでスイングのスピードを増すために最も重要なアドバイスのひとつである。
これは、大きな力を発揮できるが、重量が重く、スピードの遅い体幹部の回転動作を、足の伸展力を利用して急激に止めることで、その回転パワーをできるだけ肩や腕のスイング動作に伝達しようとする試みである。
そうすると、体幹部に比べて重量の軽い肩や腕は、運動量を保存するためにそのスピードを増さなくてはならない。
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2009年01月18日
テニスのアドバイス -2- (1549)
テニスの科学(16)
・腰で打つ
テニスは身体の捻りを使い、身体の回転力で打球するスポーツである。
その捻りのパワーを最大限に引き出すために、肩の位置を動かさないようにして、腰を先に回転させることで、最も大きな筋肉が集まっている体幹部の筋肉を引き伸ばすことが重要である。
また、肩よりも腰を先に回転させることで運動連鎖を引き出し、さらに効率的に回転のパワーを産み出すことができる。
・乗せて運ぶ、押す
インパクトにおける力の入れ方をアドバイスする感覚的な指導言語である。
これはコーチによって、乗せる感覚が好きであったり、押す感覚が好きであったり、主観的な感覚を押し付ける傾向が強いようである。
まったくのテニスの初心者にこれら代表的な感覚言語を与えてボールコントロールやボールスピードを調べた実験によると、ボールコントロールについては、「運ぶように」というアドバイスが最も良く、「押すように」というアドバイスは、コントロールスピードともに最も悪いという結果を示した。
また、「乗せるように」は、打球の発射確度が高い、つまりロブぎみのボールを打つ傾向が強いことがわかった。
このような感覚的なアドバイスは、日常的に使われる言葉を指導に用いるので、その言葉によってどういう動作を連想させるのかを良く考えてアドバイスを与えるべきであろう。
「押すように」というアドバイスが最も結果が悪いのは、押すという言葉が肘を伸ばしてものを押すことを強く連想させるので、実際のテニスでは、肘の伸展動作が大きくなり、うまく打球できないと考えられる。
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2009年01月17日
テニスのアドバイス(1548)
テニスの科学(15)
コ―チのアドバイスは技能を上達させるためには欠かすことのできない重要なものであり、多くのコ―チはどのようなアドバイスをしたら短期間で上手くさせることができるのかと日々頭を悩ませている。
このようなアドバイスの多くは、コ―チの長年にわたる指導経験によって培われてきたものであり、その効果は高い。
しかし、技能を向上させるのに、どのようなアドバイスがより効果的であるのか、その意味することは何かについての意見は、コ―チ一人一人によって違い、はっきりしていない。
指導における感覚用語と指導用語の意味する所を科学的に解明していきたい。
・横を向く
肩を入れるとも関連があるが、単に身体をネットに対して横に向けることを意味しているのではない。
テニスは身体の捻りを最大限に使って、身体を回転させる力を利用して打球することが重要である。
そのためには腰の捻りの角度と肩の捻りの角度に差がなければならない。
ということは、肩を十分に捻るために胸は横を向いても良いが、腰はやや正面に開き加減で、胴体部分を十分に身体を捻ることができるような構えが望ましいといえる。
多くのトッププロがオープンスタンスを多用し、身体を十分に開いて打っているのはそのためである。
ただし、こういう打ち方は、インパクトのタイミングを合わせるのはやや難しいので、初心者には段階的に導入する必要がある。
・ラケットを立てる。
ラケットを立てるという場合に、テイクバックでラケットを立てるという場合と、インパクトでラケットを立てるという場合でその意味合いは違う。
テイクバックでラケットを立てるということは、その後のフォワードスイングに向けてラケットの運動量を大きくするためには大切な要因である。
ラケットを高い位置に置いておいて、そこから大きくまわすようにスイングすれば、より少ない筋肉の負担で大きなラケットの運動量が得られる。
ただし、大きくすればそれだけ時間がかかるので、振り遅れの原因にもなってしまうので、スイングスピードとラケットの運動量のバランスを考えて指導しなくてはならない。
スモールサーキュラースイングを推奨するのはそのような理由からである。
一方、インパクトでラケット立てるというのは、インパクトにおいて最もグリップ力を必要とするので、手首が伸びてラケットを支える形にならないようにという意味合いで指導されることが多い。
これは大変に重要なことであるが、指導する場合には2つのことを考えなければならない。
ひとつは、ラケットを支える角度にはもっとも力の入りやすい角度があるということである。
腕とラケットが90度になるようになどという指導はナンセンスであり、人によ手もやや違うが140~160度程度の角度が最も力が入りやすいであろう。
もうひとつは、インパクトの瞬間の形や力の入れ方をアドバイスするのはあまり良い結果を生まないということである。
これは実験的にも確かめられており、最も楽に構えることができ、最も力の入りやすい形をって行くバックで作ったら、そこからはできるだけスムースに振り抜くことが良いのである。
なお、最も楽に構えさせるのに、「ラケットを支えるように持ってみて」というアドバイスは、「力を抜いて構えてみて」というアドバイスよりも効果的である。
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2009年01月16日
視覚能力の問題(1547)
テニスの科学(14)
リズムやテンポの乱れに対して、反応する能力が高ければミスショットは少なくなると書いた。
もちろんそうなのだが、できるだけリズムやテンポを変えないで試合をしたいものだ。
試合中自分のリズムやテンポで試合が進行しているときは、良いプレーができる。
そのためには、相手の動きからコースを予測する能力やボール対して反応する視覚的な能力が要求される。
また、眼の能力は大脳基底核と強い関連があることが知られている。
このことは適切な状況で運動を起こし、あるいはコントロールするためには眼の機能が高くなくてはならないということである。
実際に、眼の周りに特殊な装置を着けて視覚を遮断し、眼に入ってくる情報を少なくしていく実験を行ったところ、初心者ほどミスの割合は増加する。
初心者は、眼と手足の協調反応も悪く、的確な情報処理ができないので予測も外れやすいということである。
予測が外れ、そのとき筋肉が素早く反応してくれなければ、無駄な緊張を生み、りきんでミスショットをすることになる。
この視機能を高めるためのトレーニングを2つほど紹介しよう。
一つは、歩いたり、自動車を運転するときに一点だけを見つめないで、周りの状況を把握しながら移動することを訓練するのである。
例えば、じっと前の人の背中を見ながら歩いている時に、すれ違う人の髪型や持ち物をできるだけ正確に把握しようとするのである。
もちろんその人が美しいからといって振り返って見てはいけない。
あくまでも前の人の背中を注視しつつ行うのである。
これは周辺視野を鍛えると同時に、集中力の一つである選択的集中力を訓練するには効果的な方法である。
ただし、自動車を運転中にこのトレーニング行って事故を起こしても当方は一切責任をとらないので御了承いただきたい。
二つめは、窓枠の四隅に素早く視線を移したり、黒板に書いた円を素早くなぞったりすることによって眼の調整を司る筋肉に刺激を与えるのである。
これは、スポーツビジョントレーニングや速読の方法として良く知られている方法であるが、眼の反応が良くなるだけではなく、イメージ能力が高まるなどの効果も期待できる。
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2009年01月15日
エネルギー(1547)
まだ、セキやだるさが残り、万全ではなかったもののレッスンに行きました。
もし、しんどいようであれば少し様子を見ながら休ませてもらおうかなと考えていましたが、レッスンが進むうちにどんどん元気になってくるのがわかります。
始めのうちは、自分のエネルギーを使ってちょっとだけ無理をしてやっている感じでしたが、途中からはなんだか元気いっぱいな感じになってしまいました。
丈夫な体に感謝するとともに、やはり子どもたちがエネルギーをくれるのだとつくづく思います。
寒いので、レッスンは走り回るようなちょっときつい内容になります。
時間が経つにつれて息づかいも大きくなり、表情にも苦しさがにじんできます。
もちろん、こっちも必死です。
寒いので、どれだけボール出しをしてもどんどん身体は冷えてきます。
それでも、もっと厳しくとボールを出し続けます。
子どもたちも必死にボールを追います。
時々は力を抜いたようなショットを打ちますが、その時は真剣に怒ります。
次のショットでは、気合を入れて打ってきます。
喉は痛く、腰も冷えて痛くなってきますが、気合いでは負けません。
それを繰り返していると、体調のことなどまったく気にならなくなります。
最後はいつも以上に元気な姿で、思いっきりの笑顔できついトレーニングを指示します。
そのトレーニングを必死にやっている姿を見て、また一段と元気になってくるのがわかります。
体にエネルギーがたまる感じです。
ドラゴンボールの孫悟空が、「かめはめ波」を打つ前にためる気のエネルギーのようなものかもしれません(ちょっと違うかも・・・笑)。
物理的なエネルギーが働いているかどうかはわかりませんが、子どもたちが一生懸命に練習しているのを見ていると元気になる、それはまぎれもなく私にエネルギーを与えてくれているということです。
ということは、風邪などひいてしんどい時は、逆にレッスンに来ることで回復が早くなるかも?
そんなことはないと思いますので、無理しないようにレッスンをやっていこうと思います。
みんな!元気をありがとう!
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2009年01月14日
筋力発揮調整力(グレイディング)の問題(1546)
テニスの科学(13)
相手の打球したボールに対して、適切な強さで、適切な時刻に力を発揮することができればミスショットは起こらない。
この筋肉の力を適切に調整する能力はグレイディングと呼ばれている。
この調整力が高ければ、多少緊張してもカラダが適切動いてミスショットの可能性を低くしてくれるのである。
テニスは予測が大切であると書いたが、予測がいつもビシバシとあたれば余裕をもってプレイできるので、タイミング良く力を調節できるのであるが、予測が外れたり、プレーのテンポやリズムが崩れたときには余裕がなくなり、力んでミスショットを連発する。
どのようなレベルの人でも、予測が異なった場合には、その予測のために準備しておいた運動プログラムをキャンセルして、新しい運動プログラムを用意しなおして、それに対応することが知られている。
つまりは現在進行中の運動プログラムはいったんキャンセルしないと新しい運動プログラムはスタートできないのである。
この切り替えが早く、プログラムの修正時間が短いほど巧みに動きを調節できるの、変化に対応する能力は高くなり、結果として余裕が生まれチャンスボールもミスしにくくなる。
そのような筋肉の力の調整力は訓練できる。
それには、筋肉の切り替え動作を練習することである。
簡単に言えば、力を入れることと抜くことを素早く交互にくり返すトレーニングをすれば良いのである。
そのトレーニング方法は、ラバーバンドを利用して行う方法が効果的である。
ラバーバンドを従来のように引っ張るのではなく、ラバーバンドを伸ばして止めた状態から力を抜いてラバーバンドの弾性で引っ張られた直後に、力を入れて元の状態に戻すことをできるだけ素早く行うことがポイントです。
これは大変に効果的なトレーニング方法であり、今までのラバーバンドのトレーニングの発想をまるっきり変えた新しい概念のトレーニングとして注目を浴びている。
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2009年01月13日
自己免疫力(1545)
久しぶりに体調を崩しました。
年末年始の不摂生なのか、最近の急な気温低下なのかは良く分かりませんが、熱も8度6分まで上がって、ちょっとまずいなという感じです。
私はこういう時には、「自己免疫力」を頼りにします。
まずは腰湯ですね。
温かいお風呂に入ってくつろぎ、体が少し楽になったらお湯を腰のあたりまで抜き、お湯の温度を高めます。
我慢できる限界まで温度を上げ、その状態でしばらくつかります。
そうすると汗が湧き出てきますが、汗が出ることでどんどん体は楽になってきます。
そして、十分に汗をかいた後、冷たい水でしぼったタオルで体をふき、その後でよく体をふいてあがります。
その後は温かくした部屋の中で布団にくるまり、さらにたっぷりと汗をかきます。
服を2、3度変えるくらい汗をかくと、体は随分と楽になっています。
身体の「自己免疫力」が高まっていることを感じます。
今回はそれを2回繰り返しました。
せきは少し残っていますが、熱も下がり、大好きなカメラを触って楽しむ余裕も出てきました。
こうして回復をはかります。
人間の体は大変うまくできています。
その能力をうまく高めることで、いろいろな状況に対応できるようになります。
トレーニングでも、スポーツでも同じですね。
外からうまく刺激を与えることで能力は向上しますが、それは持っている力を引き出すということです。
外的な刺激そのものが大切なのではなく、あくまでも持っている力、能力を引き出すという考え方が一番大切なことです。
トレーナーやスポーツの指導者は、そのための方法をいつも考えています。
それを具体的に指示できるようにまとめることで、効率的な指導につながっていきます。
そうしたノウハウをどれくらい持つことができるのかで、指導者は評価されるのかも知れません。
自分の体調がちょっと崩れて、そんなことを考えました。
これからも多くの方法を考えていこうと思います。
とりあえず、腰湯は大変効果的です。
お試しあれ!
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2009年01月12日
信心(1544)
人は心から信じることで大きなことを成し遂げることができる、とはよく言われることです。
なかなかそのような信心を深めることは難しいものですが、その力は確かにある、と思います。
以前、「信心の強さ」ということについて、このように書きました。
<波に乗る-信心の強さ>
話は変わるが、私がトレーニングを指導する愛工大名電高校野球部が明治神宮野球大会高校の部でみごと全国制覇を成し遂げた。
今年のチームは、ドラフトで中日から指名を受けた堂上らのいたチームに比べて「打てない」チームと評され、前評判もそれほど高くはなかった。
実際、県大会の準決勝では東邦高校にコールド負けを喫し、3位決定戦を勝ち上がって、やっとの思いで東海大会の出場権を手に入れたのである。
そのチームが東海大会であれよあれよというまに優勝して、その「勢いに乗って」全国制覇まで成し遂げたのである。
まさに「波に乗った」、「勢いに乗った」という表現がぴったりの快挙ではないだろうか。
では、どうして「波に乗る」ことができたのだろうか。
今年のチームは「打てない」チームであることは間違いない。
だからバントを多用する作戦をとることで成功したのだが、このことを取り上げて、作戦がばっちりだからチームが強くなった、というのではない。
この作戦を「勝つためには絶対に必要なのだ」と、選手自身が心底「信じる」ことで「波に乗る」ことに成功しているのである。
「流れ」はちょっとしたきっかけでつかむことができる。
「運」に恵まれて「波に乗る」こともあるだろう。
財団法人日本テニス協会発行のオフィシャルメールマガジンで、元デ杯監督の福井烈さんは、
「一流といわれる多くの指導者の方々の言葉を借りれば、『運に恵まれるのは努力の味を知っている選手だけ』と言われています。この全日本に出場している選手の皆が努力の味を知っている中で誰がその「運」を引き寄せる事ができるのか?勝負のあやもゲーム同様に楽しんで下さい。」
と言っている。
このように努力するものだけに「運」が味方し、「波に乗る」ことができるのだが、もっと大切なことは、その「流れ」をとめないように、「沈みの方向」に持っていかないようにすることだ。
そのためには、いま自分がやっていることをどれくらいの「深」さまで信じることができるか、が大変重要である。
その「深さ」がじゅうぶん深ければ、きっと流れは止まらない、ずっと続いていくのである。
また、その意識が高いレベルにあれば、必ず「流れ」はくるのだが、その「流れ」が来ることを「期待」している(しすぎている)ときは「流れ」は来ないという不思議な性質を持っている。
無我夢中、一意専心、一所懸命、無私無欲、「意識」がどうあるべきなのかをうまく表現している、と思う。
ということです。
今、本当に自分のやっていることを信じることはできていますか?
私はまだまだ半信半疑ですが、信じる心を大きく育てようと努力はしています。
そうして、本当に心の底から信じることができるような境地になれば、不思議な「運」もついてくると思うのです。
私はホラー映画が好きです。
霊魂の存在を信じているわけではありませんが、人間の存在や能力を超えたものの存在はあるかもしれないとは思っています。
ただ、それが良い方向に作用することを期待するのではなく、毎日を精一杯に生きる、その目標だけは失わないでいこうと思います。
そうすると、実はあなたの後ろにいる守護霊(背後霊?)さまがきっと味方してくれますよ。
今日の写真のように・・・ちょっと違うか!
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2009年01月11日
感情や性格の問題(1543)
テニスの科学(12)
攻撃的な性格の人は「チャンスだ!」と思うとりきんでしまう。
相手との力量差があまりなく、実力伯仲であればあるほどりきみは大きくなる。
逆に、やさしすぎる性格では、
「こんなやさしいボールを思いっきり打っては、相手の感情を損ねるかもしれない。」
と考えて、つい力を抜きすぎてミスをすることもあるだろう。
このように性格や感情はミスに大変大きな関りがある。
しかし、ではどのような性格がミスの少ない性格なのかというと、これは一概には言えない。
要は、自分の性格を知り、それに対応して感情などをコントロールする方法を身につければ良いのである。
これについても、いくつかの方法が提唱されているが、ここでは呼吸法の重要性を指摘したい。
特に、攻撃的で感情の起伏の激しい人は、いつも筋肉が緊張し、ちょっとした集中力の乱れでりきんでしまうが、呼吸法を訓練することにより、筋肉が弛緩する感覚を体得することができ、それによって感情や集中力の乱れを少なくすることができるのでパフォーマンスの向上に効果的である。
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2009年01月10日
忍耐力(1542)
スポーツ選手にとって、指導する側もされる側も「忍耐力」は大切な資質です。
「忍耐力」のない人は、自分の気に入らないことがあると人を批判する傾向が強いものです。
しかも、批判の言葉は大変に強く、スポーツ選手としての適性に欠けると考えられる場合も少なくありません。
その言葉をメールのやり取りや自分のブログの中で残すことに対して配慮できないこともあります。
批判をするのであれば、その批判は自分にも向けられること、それによって人間関係が大きく崩れることを理解しなくてはなりません。
安易な気持で批判をし、それによって大きく傷つく人間がいることを知らなければなりません。
人間は感情的な生き物ですが、感情に左右されていて選手や指導者としての向上がはあるとは思えません。
謙虚に考え、行動することが大切なのは、それが資質を磨くことになるからです。
自分の理想や夢を追うためには、それに立ちはだかる問題に対して忍耐強く対処していかなくてはなりません。
多くのすぐれたスポーツ選手や指導者はそうした経験を通して資質を磨いてきました。
「育てる」とは、こういうことを含めて、人間としての資質を磨いていくことに他ならないということです。
そのために最も大切な「忍耐力」を高めてほしいと思います。
自分にも言い聞かせます・・・。
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2009年01月09日
チャンスボールでなぜミスをするか?(1541)
テニスの科学(11)
はたから見ると、一見なんでもないイージーなチャンスボールをことごとくミスする光景は良く目にするところである。
ミスをする要因は大きく二つに分けることができる。
1.メンタルの問題
・集中力
・感情や性格
2.スキルの問題
・筋力発揮調整力(グレイディング)の問題
・視覚能力の問題
これらの要因が重なりあって、結果として力んだり、バランスを崩したりしてミスをする結果となるのだ。
これらの問題は、相互に深く関係しているので、一概に分けて考えることができないが、あえて分類に従って具体例を示しながら解説していく。
集中力の問題
集中力が高ければミスなど起こりはしない。
しかし、試合中は至る所に集中力を乱す要因が潜んでいるものである。
騒音や風、太陽などの環境的コンディションが影響を及ぼすこともある。
「ミスをしてはいけない。」
とか
「これぐらいのボールはカッコ良く決められないと恥ずかしいな。」
と思う不安、
「この試合に勝てなかったらどうしよう。」
とか
「これをミスったら形勢が逆転されるかな。」
と思う恐怖などの感情が集中力を乱す大きな要因となることは容易に想像できるだろう。
しかし、
「しめた、これはチャンスだ!」
と考えることさえ集中力を乱す要因となるのだ。
チャンスボールをミスするのは、チャンスであると強く思いすぎて集中力を乱した結果なのである。
日常の練習やトレーニングでは、
「強くなりたい。」
とか
「絶対勝つんだ。」
と思うことは、強い動機づけとなり必要なものなのに、プレー中は邪魔になることがあるというところに、心のコントロールの難しさがある。
よく武術では、試合においては中庸の心持ちが良いとされる。
強く勝ちたいと思うでもなく、さりとて負けても良いとは思わず、平静な面持ちの中に高い集中力を要するような心を持つことが大切なことなのである。
では、試合中に集中力を乱さない具体的な方法を幾つか紹介しよう。
まずは、
「試合を楽しむんだ。」
とか
「試合が好きだ。」
と考えることである。
どの競技スポーツでもそうであるが、勝敗の行方ばかり気にしている人のプレーはどことなくぎくしゃくしているのに対して、試合を楽しんでいる人のプレーはゆったりしているものだ。
「楽しむ」という気持ちは、自分の気持ちをいわゆる中庸に保つ一つのキーワードである。
このような言葉を見つけて試合中呪文のように唱えることはキューワード法というメンタルトレーニング法の一つである。
ジミーコナーズは、試合を楽しむことを考えるようになってからプレーに余裕が出てきたといったそうであるが、その気持ちは集中力を乱さないためには必要なことなのである。
次に紹介するのは過剰学習法という方法である。
テニスではコースの予測が重要であるが、予測には相手のフォームやラケットスイングが重要な手がかりになる。
相手がボールを打ったらボールを見ることに、自分がボール打ったら注意をボールの行き先ではなく、相手の動きに、次に相手のラケットのスイングにきりかえることを意識的に練習することによって、集中力を高めることができる。
また、妨害法といって、様々な外的妨害のもとで練習することによって妨害に対する抵抗力を養い、集中力の乱れを少なくしようとする練習法もある。
例えば、騒音ややじを録音しておいたカセットを大きな音で流しながら練習するのである。
ただし、あまりやりすぎると近所迷惑や練習相手から嫌われることにもなりかねないので御注意を。
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2009年01月08日
人を育てる(1540)
コーチング・クリニックという雑誌の中で、浜松大学の先生が投稿されている文章が目に留まりました。
臨床学を学ぶ=臨床家を生きることは、はっきりと自分自身を持つことであり「自分自身の言葉」でものが言える訓練をすることにある。
自然科学との違いはここにある。
臨床学では、誰か偉い人の意見やデータではなく、自らの経験から出た言葉が評価される。
結局は、「人間力」が「育てる」の神髄ということなのであろうか。
ということです。
臨床の現場、スポーツでの指導の現場では、既成の概念や理論が通じないことはたくさんあります。
人と関係している仕事であれば、人それぞれに違うので、それぞに対応を変えていく必要があります。
それがうまく功を奏していくには、指導する人間の「人間力」が大切だと言っています。
情熱、熱意、愛情、夢、そういうものを根に持ち、何事も自らのものとして考える姿勢を持っているものが「育てる」ことのプロとなっていくのだと思います。
まだまだ足りないものがある、そう思います。
この文章の最後には、
ここまで考えて、また、原点に戻ってきた気がしたのであった。
と結んでいます。
原点はそこにある、年末に思ったことをもたもう一度確認した次第です。
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2009年01月07日
膝を伸ばしながら打つ?(1539)
テニスの科学(10)
先ほどの実験の結果でも、他の多くの研究結果からも、上級者ほど膝関節を伸展しつつインパクトを迎えることが観察されている。
身体のパワーはそのほとんどが地面を蹴る力によって生み出されていることは、運動連鎖の理論によっても十分に理解できるものである。
そのことに異論を唱えるつもりはない。
ただ、より効果的な使い方を考えると、多くの指導書で解説されているように、
「出来るだけ深く十分に膝を曲げて、十分に膝を伸ばしながら打ちなさい。」
というアドバイスには納得いかない点がある。
膝を深く曲げることがあまり良くないことは、今までにも述べた通りであるが、もう一点は、タイミングの問題である。
膝をぐーっと深く曲げることは大変時間がかかることである。
以前の特集でも解説したことがあるが、筋肉の伸長性反射を積極的に活用することで、パワーの増大を図ることが出来るというプレストレッチを積極的に利用することが出来ないのである。
確かに、十分に時間があれば膝を十分に深くして、身体全体の運動量を大きくしてパワーを出そうという考えもわからないではない。
しかし、現実的には時間的な余裕はそれほどあるわけではなく、また、筋肉の出力の効率を考えると、出来るだけ少ない力で大きなパワーを生み出すことが出来ればこれにこした事はないのは道理である。
そのために短時間に筋肉を引き延ばし、その伸長性反射を利用するプレストレッチを活用した方が効率的であるのは事実である。
その時、単に膝の伸展運動を行なうよりも、膝を内旋させながら、身体を短時間に捻ることにより、胴体と大腿部の大きな筋肉を瞬間的に引き延ばすようにプレストレッチを行なうでより大きなパワーを発揮させることができるようになるはずである。
この場合でもやはり捻りが最も重要な動きであることには変わりはないのである。
また、膝を大きく伸展させることでトップスピンを強く打つことが出きるという理論にも疑問な点が残る。
確かに、膝を伸展させればスイング動作の上下動は大きくなるかもしれないが、もし、それを主体的にスイングしていてはあまりにも遅いスイングになってしまうのではないだろうか。
膝の伸展は、内旋と身体の捻りとあいまって身体の回転パワーを生み出すのであって、そのパワーが大きく、回転スピードが十分であるときスイング動作は素早く、するどいトップスピンにつなががっていくのである。
また、腕全体の力を抜いて、腰の回転で打球するようにすると、そのスピードが速くなると、ラケットを振り回す遠心力に抗して、自然と肘を曲げる筋肉や、肩の筋肉が収縮するそうである。
その収縮力と遠心力のせめぎあいの中で肘関節がやや伸展しながらインパクトを迎え、その後肘関節が曲がっていくというスイング動作を多くの上級者は行なっている。
決して自分の腕の力で曲げ伸ばしを積極的に行なっているのではないが、肩の筋肉が収縮するということは、腕は上方に持ちあがってくるということであり、そう考えると、身体の回転スピードが大きく、速いスイング動作を行なえば自然と腕が上方に持ち上がって下から上へのトップスピン・スイングになるのではないだろうか。
なにも、スピードの遅い膝の伸展動作を積極的に利用してトップスピンを打とうと思わなくても、伸展動作を行なうことによってスイング動作を早くすることを練習し、力を抜いて腕全体をスイングするなどのコツを習得することによってトップスピン打法は習得されていくことが望ましいと考える。
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2009年01月06日
膝は内側に捻る(1538)
テニスの科学(9)
膝には最も大きな力がかかる。
テニスでは全力で走っていって、急激に停止し、すぐに反転して元のポジションに戻らなくてはならないわけで、膝には体重の何倍もの力がかかる。
そのために、膝を走っていく進行方向にまっすぐに出したのでは、膝関節の伸展を行なう大腿四頭筋に過大な負荷がかかり、とても支えきれるものではない。
そのために膝は曲げるのではなく、内側に捻ることが重要になってくる。
サッカーのキックでもそうであるが、瞬間的に足関節や膝関節には人間が通常の筋力ではとても耐えられないほどの力がかかるが、上級者ほど膝と足関節を内旋させることにより負荷に耐えうるキックの仕方を習得しているので、強いボールを蹴りだしても膝、足関節を痛めるケースは少ない。
その機構については詳しいことはわかっていないが、内旋した脚は強い負荷に耐えうる構造的な強さを発揮するのに必要は動きであるといえる。
特に最近のパワー・スピードテニスでは、素早いフットワークが要求されるために、フォアハンドストロークでは特にオープンスタンスでの打球が必須の課題になっている。
その場合の脚は、動きを止めること、身体の捻転・回転運動の軸になること次の動作への移行の蹴り脚になることを1本の脚で行なわなくてはならないわけで、その負荷は大変に大きなものである。
昔のテニスでは、球足も遅く、ゆっくり止まって、軸足をセットして、踏み込み足を作りながら打球するケースが多かったと思われるので、膝を踏み込み足の方向にまっすぐに踏み出していきながら、滑らかな身体運動を行なうというフットワーク技術が重要であったかもしれないが、今は、そんな悠長なことをしている時間的な余裕が無いことと、足にかかる負担が大きくなってきたことを考え合わせると、膝の内旋の動きを習得しなければ習いであろう。
そこで、指導する場合には、「膝を内側に絞るように」とか「足の内側を意識して」というアドバイスが行われる。
このアドバイスは、動作の急激な切り返しを可能にし、安定した身体の回転軸としての機能を発揮させるのには大変有効なアドバイスであると思われる。
逆に「膝を曲げて」と強調しすぎるのはまり感心しない。
実際にやっていただければ分かるのであるが、膝を内旋させると、膝はそれほど深く曲げることは出来ない。
その曲げの深さで十分なのである。
それ以上に深く膝を曲げてしまうと、その膝を伸ばして身体の回転運動に結び付けようとしても体重を持ち上げるの負荷がかかりすぎてパワーをロスしてしまう。
肘関節でもそうであるが、最もパワーを発揮させることが出来る最適な角度が存在するのである。
膝関節に関するデータはあまり収集されていないが、肘関節と同様に130度前後が最も力を発揮しやすいと考えられる。
これは、まさに膝を内旋させて膝を屈伸したときの角度に近い。
膝を内旋させて曲げる、これが膝の最も有効な使い方であると考えられる。
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2009年01月05日
竜頭蛇尾(1537)
竜にちなんで思うことがあります。
「竜頭蛇尾」ということわざがあります。
よく、ヘキサゴンなどのクイズ番組に出てくる言葉ですね(笑)。
これは、
「初めは すさまじい勢いだが、終りは奮わない様子」
と、あります。
何かことを始める時、始めのうちはモチベーションも高く、やることすべてが新鮮で、やる気も高まり、行動力もあります。
しかし、どんなことでも、ある時期を過ぎると「停滞期」を迎えます。
その時は、一生懸命にやっているつもりでもなかなか成果を実感できず、やる気も失せ、行動力が低下してきます。
でも、実はこういう時期が大切なんですね。
こういう時期は、やっていることが無駄に思えてなかなかやる気が起きませんが、その時はいろいろと考えることです。
考えて、考えて、何か今までとちょっとだけでも違うことを見つけてトライすることです。
大きな変革をする必要はありません。
ほんの小さな変化が大切で、小さな成果があった時、それを心から喜べる感性を持つことです。
その積み重ねを大切に続けていくことで、ある時何かしらの大きな変化が現れます。
スポーツの場面でいえば「ブレークスルー」ですね。
そういうことが起きるのは、停滞しているように感じる時に貯めたエネルギーがあるかどうかで決まります。
小さなエネルギーを大事に大事に貯めていくことで、それが大きな動力になる、それが法則です。
蛇尾はやっぱりいやです。
竜頭のようにりっぱではなくとも、常に頭でいることができるようにしたいと思います。
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2009年01月04日
チーム意識(1536)
私はドラゴンズを応援しています!
カメラを持って撮影していて、ふと空を見上げると、ドラゴンが浮かんでいました。
もちろん、ドラゴンのように見える雲ですが(どうでしょうか?)、今年はやってくれそうな予感が膨らみます。
地元のチームを愛する心は大きな力を生みます。
私はアカデミーにとって必要なこととして「チーム意識」を挙げています。
野球などの団体競技ではその意識の差が勝敗に大きな影響を与えます。
テニスは個人スポーツなだけに、そうした意識の生まれにくいスポーツです。
特に民間クラブでの活動を通しては、なかなか難しい問題ですね。
チームウェアを作ったのもそうした意識を少しでも高めてもらうようにするためです。
理解することは難しいかもしれませんが、その意識は大変大きな意味を持ちます。
そんなクラブを作っていきたい、そう考えています。
突然に現れたドラゴンはそんなことを暗示しているのかもしれません。
今年はやりますよ!
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2009年01月03日
忍耐(1535)
交通安全の御祈祷に行って、娘と一緒におみくじを引きました。
結果は末吉(ちなみに娘は大吉でした)で、
吹きあれし あらしも いつか おさまりて
軒端(のきば)に きなく うぐいすの こえ
とあります。
身の煩いも散り失せ禍い事もなくなり
旧の道を守って辛抱をおこたらなければ
幸福(さいわい)身にあまって
家の内も明るく楽しく暮らせます
信心なさい
ということらしいです。
何だか現況を表わしていて、近い将来は良いことがありそうなお告げとして受け取ることができるので嬉しいですね。
私は信心深いほうではありませんが、良いことは信じ、悪いことであっても、それを受け入れてどうすればよいのかを考えるきっかけになると思うようにしています。
おみくじには、それぞれに縁起の良いものが入っていて、私のには達磨が入っていました。
達磨は、
七転八起(何度失敗しても屈しないで奮い立つの意味)、
人に忍と福と寿命の三徳を与える福神といわれ、
古くから広く信仰を集めています。
とあります。
うまくいかないことがあっても忍耐強くがんばれば幸せになれるということですね。
昨年のスローガンは「前へ」でした。
少しは前に進んだのかなとは思いますが、困難もありました。
今年はそれを忍耐強く進めていくことを目標に、「忍耐」をスローガンとして掲げたいと思います。
うまくいかない時はつらい思いもしますが、そこで培った「忍耐」は「徳」として身についていくものです。
そんなことを達磨さんに教えてもらったような気がします。
このおみくじは大切に身につけて一年を過ごそうと思います。
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2009年01月02日
自立(1534)
スポーツにおいて、強くなるために最も大切なことは「自立」することです。
橋本治(「橋本治の男になるのだ」ごま書房)は、
「「戦いに勝つ」は、「なれあいの群れから離れて、自分の信念に従って生きる-そのことを押し通せる」です。このことこそが「自立」で、「自立」とは「戦い」が成り立たなくなった現代に唯一残された「戦い」なんです。」
と言います。また、
「「自立よりも重要なこと」というのはなにか?それは「一人前になること」です。」
と言っています。
この一人前とは、「「自分のすべきことはなんでもする」です。
「自分のするべきことは何でもすると覚悟して、なんでもする」です。
そしてこのことは、もちろん、「できないこと、わからないこと、知らないことを、できない、わからない、知らないと素直に認める」と同じです。
このような「覚悟」を貫くことははなはだ困難だと思います。
しかし、「孤高に耐え」、「個」の強さを身につけない限り強くはなれないというのは法則です。
私は子どもたちにそんな「強さ」を身につけてほしいと思っています。
しかし、「自立」を妨げるものは多いものです。
元旦の中日新聞に、「スポーツの変」と題してスポーツ指導に関する問題点が指摘されています。
ルールを無視して自分の要求だけ突き付ける風潮が高まっているといいます。
それが多くのスポーツ指導の現場で大きな問題となっているということです。
そういう実感は私にもあります。
だからこそ、多くの子どもたちに「自立」の「場」としての環境を作っていきたいと考えています。
寮を作ったのもその一環です。
生活する力を付けることで「自立」が促され、それがスポーツにおいてとても良い効果をもたらします。
もちろん、苦しいことや嫌なことはいっぱいあります。
それを乗り越えてこそ「自立」が達成できる、そう考えます。
スポーツを真剣に続けることは苦しいことの連続です。
その時に過度に手助けをせず、忍耐強く見守り、「自立」を通して本当のスポーツの素晴らしさを手に入れていく、そんなアカデミーにしていきたいと思っています。
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2009年01月01日
自分のペース(1533)
明けましておめでとうございます。
今年は初詣にも行かず、寝正月となりましたが、たまにはこんな日もあっていいかなと思います。
昨年は大きな変化があって、いろいろとチャレンジした年でもありました。
今年もそれは変わらないとは思いますが、「自分のペース」というものを作っていきたいなと考えています。
がむしゃらだけではない、深い思慮に基づいた大胆な行動というものが、無理をせずにできてくればいいのかなと思っています。
ブルネイの大会に参加した時に、「ペースを守るのは大切だなあ」と強く思ったことがきっかけです。
何か特別なことを特別な時にするのではなく、どんな時も普段通りで通すことの大切を学んだということです。
何かをしようと意気込むことは大切ですが、それを淡々と続けていくことのほうがはるかに大切だと思っています。
そのためには自分の身の丈に合った行動を、無理をしないペースで進めていくことが何よりも大切だと思うからです。
まあ、力が入りやすい性格なので、がむしゃらにやりすぎて失敗したり、回り道をしてしまうこともあるとは思いますが、その中から「自分のペース」を見つけていく、そんな年にしたと思っています。
丑年ですから、少しペースを落として、というのがいいかもしれませんね。
どちらにしても、周りに人に支えられて進む道なので、焦らずしっかりと歩いていこうと思います。
今年もよろしくお願いします。
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