2008年12月08日
海外遠征は必要なのか?(1509)
濱浦コーチのブログに対するコメントに対して、大変興味のあるというか、関心の深い話が載っていましたので、紹介したいと思います。
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個人的に、必ずチェックしているテニス関連のブログの投稿記事に、とても興味深いコメントが掲載されていたので、ちょっと引用してみましょう。
「テニスはお金がかかるスポーツ」とは聞いていましたが、今現実に我が子供が海外遠征などをするに際し、正直申して「常軌を逸している」と考えてしまうことがたまにあります。お金が無くても意欲と才能のある子供が世界に挑戦できる環境は作れないものでしょうか。資金面からあきらめざるを得ない子供が日本だけでもたくさんいると思います。
多分、コメントを投稿された方は、ジュニア選手の御両親!?かな、と想像させますが、本音の部分が凝縮されていて、それでいて喧嘩越しではないこのコメント、多くのテニスをするジュニア選手を持つ親の本音ではないでしょうか。
ラケットは競技選手であれば 4 ~ 5 本を、シューズはオムニ用とクレー用とカーペット用、ウェアは試合規定にのっとったもの(T シャツや他の競技用のウェアの流用は難しい)、当然テニスクラブの通常レッスン費、プライベートレッスン代、更に国内の大会遠征費・・・「テニスは間違いなくお金が掛る」スポーツです。
上記に加え、更に海外遠征・・・当然費用が掛るわけですし、海外ともなれば、通常の国内の遠征などに比べて、はるかに大きなお金が必要です。
しかし、日本のテニス界は、「海外遠征をしなければ、強くなれない」といった雰囲気があり、海外遠征をしないと既にテニスでは脱落者のような視線がある、とはある御両親から聞いた話です。
私は、テニスに関係なく、可能な限り早い年代で海外は経験しておくべき、というのが持論です。
海外とは、何もアメリカやヨーロッパである必要はありません。台湾や中国、更には韓国だって海外です。
とにかく、異国の地を可能な限り踏ませておきたい。
パスポートを持ち歩くということ、日本語が通じない世界があるということ、そんな当たり前のことを経験するだけでも貴重な、それでいて必ずや将来的にふっと役に立つはずです。
ただ、そうした持論を展開しているにもかかわらず、テニスという世界に限定してみてみると「常軌を逸している」と感じる部分があるのも事実です。
上記で記述したように、ある御両親のいう「海外遠征をしないと脱落者扱い」というのは、ちょっと行き過ぎた感じもしますが、「海外遠征 = 強者の最低条件」といった雰囲気はありますよね。
上記のコメントで主張されているように、「お金が無くても意欲と才能のある子供が世界に挑戦できる環境は作れないものでしょうか」というのは、我々ジュニアテニス選手の全ての親が願っているのではないでしょうか・・・
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丁寧に書かれていて、とても深く考えさせるものです。
確かにお金はかかります。
私に十分な資金があれば、それを投資したいとは思いますが、残念ながらそれは難しい話です。
それでも、スポンサーを探し、できるだけ費用がかからないように工夫して遠征を計画しています。
この方の記事に対する私のコメントも載せておきます。
ジュニアの海外遠征を行っている立場の人間にとって、この問題はいつも頭にあります。正直、どれくらい続けられるのかはわかりません。
少し前までは、関東のクラブのようにアメリカなどに遠征に行くのが当たり前、の感覚は薄れているように感じます。
そうした経験を積むよりも、もっと日本での練習や試合にお金をかけたほうが良い、という考え方のほうが多くなってきたのかもしれません。
しかし、「テニスに関係なく、可能な限り早い年代で海外は経験しておくべき」というのは私の持論でもあります。
そのためにスポンサーも探し、自分の経費はできる限り削って費用を抑えます。
自分が親であったらの、立場を忘れないように、できる限り費用をかけないで経験できる大会や遠征を工夫します。
そうした思いを持って大きなエネルギーを使って海外に遠征に出ます。
それは、人生に役立つからです。
ジュニアを海外まで引率するコーチは、責任も大きいですからとても大きな情熱とエネルギーを持っていると思います。
そのエネルギーが子どもたちの夢につながれば良いと思っています。
私の情熱だけでは難しい問題もたくさんあります。
それでも、子どもたちに、「人生にとって大切なこと」を教える機会として、海外遠征はとても貴重な場になります。
私にそういう思いを持たせてくれた指導者の皆さんは、本当にすごい情熱を持って遠征に出ていました。
そのエネルギーを指導者として持ち続けること、それが子どもたちを指導する者にとって何よりも大切であることを忘れずに、これからもできる限りの努力をしていこうと思います。
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