2008年12月19日
ボールを見る(1520)
テニスの科学(2)
テニスが上級者のレベルにまで到達するには、
1.インパクト位置と身体との距離感覚(スペーシング)
2.ボールバウンドを見極め、打球のタイミングをあわせる(タイミング)
3.そのときどれくらいの力で打てば良いのか(グレイディング)
という感覚が高まってくれば上級者である。
力を抜くことを意識しながら、フォロースルーまで一気に振りぬくことはグレイディングの調整にも一役買っている。
しかし、タイミングやスぺーシングを調整できなければよいコントロールなど望むべくもない。
どうすれば、タイミングをあわすことができるのであろうか。
答えは簡単である。
それは「ボールをよくみる」ことである。
で、どの地点をよくみるのかというと、それはボールバウンドの地点である。
これは、視角をボールのバウンド地点まで特別な装置を使って遮断してしまうと、極端にコントロールが悪くなるという実験データが示している。
逆に、バウンド地点がよく見えてさえいればそこそこのコントロールで打球することができるのである。
以前、ボールのはずむところを注視することで上達するという、心理学的なアプローチからのテニスの指導書があったが、これはまさに正しい指導ということができるであろう。
もちろんそのタイミングに合わせて、ラケットを振ることを一生懸命に練習しなくてはならないことはいうまでもない。
よく見ることは大切であるが、視角から入力された情報に基づいて素早く動作を対応させるためには、素早い反応動作が重要である。
反応動作を高めるためには、特別なトレーニング機器やトレーニング方法が開発されているが、そんなトレーニングなんて苦しいことはしたくはないし、機器を買う余裕なんてない、という方に特別な方法を伝授する。
それは、何も特別なことではないが、いわゆるスプリットステップである。
スプリットステップを行なうことによって着地したときの反動動作、筋肉のばねや伸張性の反射を利用できるので反応が早くなり、素早い動作や移動できるのである。
素早い動作や移動ができれば、打球動作に時間的な余裕が生まれるはずである。
距離感覚は、打球動作に対して時間的な余裕があればそれだけ正確になりやすいので、正確な打球をコントロールしやすくなるのである。
相手がインパクトするときにジャンプ(15cm程度)の頂点が合うように集中して練習することぐらいはできるだろう。
下手なトレーニングをつむより効果的かもしれない。
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