2008年02月29日
言葉で身体をコントロールする(1138)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -86-
音を言葉にして表すことはよくあります。
例えば、強く打つときには「バシッ!と打つ」などと表現します。
柔らかい感じの打球を表せば「ポワーンと打つ」といったような表現になるでしょうか。
力のうまく抜けない人は、強くボールを打つイメージしか思い浮かべることができない人が多いのです。
そのような人に、「今どんな感じで打ったの?」と聞いてみると、「バシッとボールを打ちました」と答えることも多いでしょう。
そんな時、できるだけリラックスして、スムースにスイングができるような言葉をつぶやきながら打ってみるのです(心に思っても構いません)。
もちろん「ポワーン」では、余りに迫力のない打球になってしまいます。
ここでは「スパーンと振り抜く!」をお勧めします。
この言葉を思い浮かべながら(もしくは、実際に言葉に出しながら)、一度素振りをしてみてください。
なんとなく無理に力を入れないでもスムースにスイングができるような気になってきたでしょう。
ずばり、このような言葉をうまく思い浮かべることで、力が抜けるのです。
人間は、言葉の力によって、身体をコントロールできる唯一の生き物ですからね、
これは試してみる価値が高そうです。
バシッ!よりもスパーン!です。
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2008年02月28日
自立する(1137)
強くなるには「自立」しなければなりません。
毎日を「そのための訓練として生活」していなければ強くはなれせん。
以前、「自立」ということについて、
男にとって「自立よりも重要なこと」というのはなにか?それは「一人前になること」です。
この一人前とは、「自分のすべきことはなんでもする」です。
「自分のするべきことは何でもすると覚悟して、なんでもする」です。
そしてこのことは、もちろん、「できないこと、わからないこと、知らないことを、できない、わからない、知らないと素直に認める」と同じです。
という文を紹介しました。
もちろん、これは「男」に限ったことではありません。
強くなりたいと本気で思うのなら、まずは「自立すること」です。
怠惰な自分から抜け出しなさい。
傲慢なプライドを捨てなさい。
弱い自分を謙虚に見つめなさい。
他人に生かされているという自覚を持ちなさい。
夢を語る前に今できることを一生懸命にやりなさい。
強くなるとは・・・・・こういうことです。
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2008年02月27日
モバイルパソコン(1135)
いつも遠征に持って行っていた小型のパソコンが壊れました。
まあ、8年も使っていたので、パソコン業界の常識でいえば「寿命」というところでしょうか。
以前から立ち上がりが遅かったり、通信が不安定だったりしていたので、あえて修理には出さずに新しくモバイルパソコンを買うことにしました。
いろいろと考えたのですが、普段使うわけではなく、遠征先でのサイトの閲覧やメールのやり取りに限定した使い方なので、その用途に適したものにしました。
人気のパソコンなので、入手までに少し時間がかかりそうですが、楽しみに待ちたいと思います。
ここで簡単に「用途を限定する」する、と書きましたが、これがなかなか難しいんですね。
いざ買うとなると、当然いろいろな機能が付いているほうが魅力的で、あれもしたいこれもしたいと考えると高価な機種になってしまいます。
しかし、今回は今までの経験を踏まえて、思い切って機能を限定した低価格なものを選びました。
「機能を限定する」、これは特徴をはっきりと打ち出すことでその価値を高めることです。
私の用途として必要な機能は、
●海外や国内の遠征に持ち歩いてレポートを書く
●無線LANに接続できて、サイトの閲覧やメールの送受信を行う
●軽くて持ち運びに便利
です。
それらの用途に限定すると、自然と購入する機種が決まります。
もちろん、いろいろな機能があったほうが便利ですが、遠征などではほとんど必要のない機能もあるのも事実で、それを割り切って、自分の用途に限定した機種を選ぶことが大切です。
テニスでも、確かにあれもこれも出来ればと思いますが、まずは自分の得意なショットを磨くことから始めてみたほうが良いのではないでしょうか。
課題練習を行うと、不得意なショットばかりを練習する選手がいますが、それはあまりうまい方法ではありません。
自分の得意なショットを磨きつつ、課題を克服するようにしたいですね。
大切なことは「自分の特徴を最大限に生かす」という考え方です。
そんな選手はきっと強くなると思いますよ。
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2008年02月26日
強くなる条件(1134)
私は今までに多くのトップ選手とかかわってきました。
直接トレーニングを指導したり、遠征に帯同したり、もちろん技術的な指導をした選手もたくさんいます。
そうした選手とのかかわりの中で、「強くなる選手」に共通する「資質」というか、「ものの考え方」があるように感じてます。
そうした選手に比べると、指導しているジュニア選手には「何か」足りないものがあるように思うのです。
それを書いていこうと思います。
まずは、「根本的な問題」について考えてみましょう。
強くなる選手は、「自分の課題が明確」です。
課題が明確になっていないと、練習の意味があいまいになり、集中力も途切れがちになります。
しかし、多くのジュニア選手は「課題を忘れ」ます。
「君の課題は何?」と質問をしても、その答えは「あいまい」です。
そして、課題を強く意識できている選手は、練習で「何かを変えよう」とします。
それが「はっきり」と伝わってきます。
「やっているつもり」ではありません。
明確に「やって」います。
この「違い」は大きいですね。
そして、マッチ練習や試合になった時に、それを「チャレンジ」します。
そうでない選手は、ちょっとうまくいかないと「元に戻り」ます。
「前のテニス」が良いと強く思ってしまって、なかなか「自分のテニス」を変えられないんですね。
強くなる選手は違います。
試合で変わります。
試合ちょっとうまくいかないことがあっても、「チャレンジ」をやめません。
そうした強い気持ちで試合をしているうちに「何か」を見つけます。
「それ」が自分が変わる、強くなるきっかけになります。
「元に戻って」いてはいつまでも変わらないし、強くはならないですね。
その「意志」がはっきりと違います。
単なる「メンタリティ」とは違います。
そこが「ものの考え方」の違いです。
それを身につけない限り強くなることは叶いません。
それを忘れないでほしいと思います。
それと、もう一つ大切なことは、強くなる選手は「練習のボールと試合のボールが同じ」だということです。
練習で打っているボールと同じか、それ以上のボールを試合で打つことができます。
ビビって「元に戻る」選手とはまるで違いますね。
負けたくないと緊張して、ビビってしまう気持ちは理解できますが、それを振り切る「勇気」が必要です。
強くなる選手は、間違いなくその「勇気」を持っています。
その「勇気」を試合で発揮することが強くなる選手の最も大切な「条件」です。
それを「忘れない」で、強くなってほしいですね。
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2008年02月25日
思い切るということ(1133)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -85-
春休みが始まると、全国大会や全国大会に繋がる試合が行われるので、戦う選手はもちろん、コーチも自然と力が入る。
当然、プレッシャーは大きくなるので、勝ち負けを過剰に意識したプレーも時折見られる。
「ん~、なんでかなあ」、
日頃まじめに(?)指導にあたっている私は思い悩むのである。
「練習ではあんなに素晴らしいプレーができていたのに」
そう、練習では素晴らしいプレーができるのだ。
「もっと、思い切れればいいのになあ」
と思うことが多い。
指導力のなさを実感するときでもある。
しかし、ことは言葉で言うほど簡単ではないことも知っている。
「言ってることはわかるけどさあ」
「わかっててもできなんだよなあ」
ということである。
そう、わかってはいるけど、思い切ることができない。
だから力を存分に発揮できないのだ。
***** 思い切るとは?
「「思い」を「切る」ことであり、その「思い」とは、負けるかも知れないという不安だったり、ミスを恐れる気持ちだったり、親の期待や周りの期待に応えなくてはならないというプレッシャーです。
その圧力に押されて「思い」を切れないと、良いプレーはできませんが、「思い」があってそれを「切る」ことで最高のプレーができるものなのです。
実際、最高のショットは、切羽詰った、苦しい場面で思い切ったショットを打ったときに放たれるものです。
つまり、「思い」がないと最高のショットは打てないのですね。
ミスを恐れながら、負けるかもしれないという不安を背負いながら、なんとかそれを振り払って最高のショットを打つ、そんなプレーヤーに多くの人は感動するのではないでしょうか。」
ということらしい(って、この文は私が書きました)。
そして、「思い切る」ということを考えていたとき、「捨てる技術」という本があることを思いだした。
巷ではベストセラーになっているらしい(すいません、私はまだ読んだことがありません)。
「思いを捨てる技術」というのがあるかもしれないなどと、試合を見ながら考えていた。
パソコンでも、不要なファイルを溜めていると動きが遅くなり、システムに異常が頻発するらしい。
だから私は、長い時間使っていないファイルやプログラムはできるだけ捨てるようにして、できるだけスリムな状態に保つようにしている。
大事な試合だと意識しすぎて、がちがちになっている状態というのは、(不要な)「思い」がありすぎて、システムに異常を期待している状態と言えるのではないだろうか。
さてさて、どんな不要なファイル(思い)が溜まっているのだろうか?
「全日本に行かなくてはならない」
「この試合は、勝たなくてはいけない」
「こいつだけには負けられない」
などの「思い」だろうか。
いろいろな「思い」、こいつは少し厄介だ。
なぜなら、パソコンのファイルと同じで、見ることができない。
だから、どれくらいたまっているのが実感できない。
しかも、それは「少しは必要」なものだ。
だから、それが原因でシステム異常を起こしていても、原因として特定することが難しい。
だから、「捨てる技術」が必要になってくるのだ。
一昔前のパソコンは、容量も小さいので、不必要なプログラムを無尽蔵にしまっておく余裕などなかった。
本当に必要なプログラムやファイルを選択して、効率よくパソコンを使うためには、必要のないものを「捨てる技術」が必要だったのだ。
その選択ができるかどうかで、できる人間かそうでないかが決定されると言っても良かった。
スポーツとパソコンという対象は違えど、勝負強い人というのは、同じような感性(捨てる技術)が備わっているものだと思う。
「捨てる技術」が高ければ、システム異常は起きにくく、必要なファイルをあっさりと記憶できる。
さらに仕事の効率は上がるはずである。
「捨てる技術」について考えてみよう。
なんでもかんでも捨ててしまえばよいというものではないだろう、ことくらいはわかる。
まったく必要のないファイルは、あっさりと捨ててしまえば良い。
少しは必要かもしれないものは、圧縮でもして必要なときだけ見ることができるように小さく固めておけば良い。
そして、必要なファイルは、いつでも取り出せるようにディスクトップなどに貼り付けておくのだ。
このように、できるだけ無駄なファイルを増やさないようにするとともに、効率よく、使いやすい環境を作ることが、総合的に見て「捨てる技術」というのではないだろうか。
本を読んでいないので比較はできないが、このような内容なら、きっと私は素晴らしい「捨てる技術」を持っているということになる。
テニスでも同じである。
単に捨てるというのは脳がない。
「必要なものとそうでないものを選択すること」
「今必要なものに焦点を当てられること」
これができれば、きっともっと「思い切った」プレーをすることができ、ほしかったものを手に入れることができるに違いない。
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2008年02月24日
プロフェッショナルとは(1132)
プロフェッショナルとは何か、ということをよく考えます。
私が考えるプロフェッショナルとは、今自分ができることに対して隙を作らずに対応できる人で、自分のすべきことに365日、24時間打ち込むことができる人だと思います。
常にそのことを考えることが当たり前だという感覚が大切で、そういう感覚を持っていれは別に苦労だとか努力だとか言う言葉は必要ないですね。
以前、「ただプライドを持って取り組む」というタイトルで、
「チャンピオンになれないという事実は否応なくそこにはあります(もちろんそうなることもあります)。
そんなはずはない、そんなはずはない、と言い続けて、それを否定し続けているうちに希望が薄くなっていることは感じるはずです。
それが、テニスが何となく楽しくないという感覚につながっていくのではないでしょうか。
しかし、その事実を認めてもなお、プライドを持って練習に取り組むことができる人がいるのも事実です。
その人たちは、事実を受け入れ、そしてその先にある人間の本当のプライドに気づき、何をもってしても崩されない自己が確立されているのです。
そうなったとき、あなたは本当に輝くのではないのですか?
何ものにも捉われず、ただテニスに取り組んでいく、そんな姿の中に人間の本当のプライドが見えてくると信じます。
なんか難しいことを書いているようですが、強くなるために、ただプライドを持って取り組むことがとても大切だと思います。」
ということを書きました。
これはチャンピオンを目指す選手にだけ言うのではなく、指導するコーチにも大切なものの考え方です。
どんなに情熱にあふれるコーチであっても時々は迷うこともあるでしょう。
自分のやっていることに自信がなくなったり、意味を見いだせなくなることもあるかもしれません。
プロフェッショナルというのは、まったくそういう迷いがないというのではなく、そういう状態になっても(自分の意志の力で)取り組みを決してあきらめずにやり続ける人のことです。
求める気持ちや欲望に捉われずに「ただ取り組み続ける強さ」を持った人だと言っても良いかもしれません。
私もまだまだ迷ったり、心が折れそうになる時もありますが、そんな「強さ」を求めながらこの仕事をやっていきたいと思っています。
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2008年02月23日
辛抱強く与え続けること(1131)
スポーツというのは難しいものです。
基本的な「戦う」資質が備わっていない限り、強くなることは叶いません。
しかし、たとえ本質的に備わっていてもそれを「自覚する」というのは至難の技でもあります。
私はよく子どもたちに「世界を目指せ!」といいますが、どのような計画を持ってそれに臨むのかが明確になっていないと、目標に向かう気持ちは高まってきませんし、もちろん「自覚」は生まれません。
テニスジャーナルにも「目標はいらないが計画は必要だ」と書きました。
そのためには辛抱強く刺激を与え続けるしかありません。
今ここでしなければならないことは何かを常に言って聞かせながら、それをすることでどこまでの目標が手に入る可能性があるのか、そしてその次にはなにがあるのかを、それこそ何度も言って聞かせなくてはならないと思います。
なぜなら子どもの気持ちは「揺らぐ」からです。
ほんの少しのことで不安になり、有頂天になり、スキを作り、希望を失うことなどあたりまえにあります。
親やコーチはそうではありません。
行動を客観的に観察できるので、気持ちのコントロールが簡単にできるのではないかと錯覚してしまうのです。
でも、自分たちが同年齢のときに、どのような自覚を持って人生に立ち向かっていたでしょうか?
彼らのほうが(私よりも)資質も、自覚も高いレベルにあると思います。
それをより高いレベルで「自覚」してもらうには、その気持ちを理解し、辛抱強く与え続けるしかないのです。
大変面倒な仕事には違いありませんが、その「忍耐力」が自分に備わっていることを願います。
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2008年02月22日
実を結ぶ(1130)
錦織圭選手がテニス選手として大きな花を咲かせました。
日本テニス界のニューヒーローとしてマスコミにも大きく取り上げられ、これがきっかけとなってテニス界が今まで以上に活性化されればいいですね。
今まで指導をしてきたり、かかわってきた選手が花を咲かせるのは大変気持ちの良いものです。
中村藍子選手が世界で活躍する選手に成長したり、近藤大生選手がけがを乗り越えて全日本選手権ダブルスで優勝するというを見るとき心は躍ります。
しかし、「花を咲かすより、実を結ぶほうがいい」という考え方が好きです。
確かに大きく咲いた花は素晴らしく奇麗で、見る人に感動を与えます。
しかし、花を育てる人の仕事はそこで終わりではありません。
花が枯れてもなお次につながっていくように、ちゃんとした実をつけることができるように丹精を込めなければなりません。
そこで丹精をこめて仕事をすれば、たとえその花がきれいな花を咲かせることができなかったとしても、その仕事が次の世代の大きな仕事につながっていきます。
そのための仕事は地味な仕事になりますが、その花の命をもっとも大きく輝かせる仕事になります。
私はいつも言っているように、子どもたちがテニスを通して幸せな人生を歩んでほしいと願っています。
選手を一線から退いた後でも、テニスを好きで続けてくれるような気持ちになってもらうようにフォローすることが大切だと思っています。
そのためには私がテニスですごく幸せな人生を歩んでいる、ということをちゃんと伝えていかなくてはならないですね。
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2008年02月21日
柔軟なスイングのために(1129)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -84-
「柔流」の測定実験の話のところで、「肩甲骨」の重要性について話をした。
なめらかでありながら力強いスイングを実現するためには、この「肩甲骨」の働きを高めなければならない。
呼吸の機能を回復し、ある程度身体の柔軟性を取り戻したら、もっとも重要なポイントである「肩胛骨」の柔軟性を回復しよう。
テニスは、「腕を振る」ことでボールを打つ競技であるが、「腕を振る」ということは、実は腕そのものを使うのではなく、背中の筋肉を使って腕を後方に引き寄せ、その腕を身体の回転のパワーによって前方に引き出す動作であることを意識できない(していない)人は多い。
その時、上腕を十分に後ろに引き(前腕を引いてもあまり意味はありません)、腕を大きく振るためには、肩胛骨が柔軟に動かなくてはならないのだが、背中の筋肉は普段意識して使うことがない上に、上体を支えるために常に緊張状態にあるので、知らず知らずのうちに硬くなってしまい、その結果、肩胛骨を柔軟に使うことができなくなっているのだ。
もし、肩胛骨が柔軟に動かないと、上腕の付け根に負担がかかり肩を痛めることにもなるし、スムースな腕のスイングができなければ、ぎくしゃくしたぎこちない動きになり、イメージ通りに身体を動かすどころではないだろう。
そこで、腕をスムースに振ることができるように肩胛骨の柔軟性を回復する訓練をする必要がある。
肩胛骨は、上腕骨や前腕の骨のように、長細い構造を持っているのでははく、扁平な三角形のちょっと変わった形の骨である。
そして、胸郭の後ろ側とは薄い筋でもって分離しているので、あげたり、さげたり、前に引っぱったり、後ろに引き寄せたりと、かなり柔軟に動くようになっている。
そしてさらに、肩胛骨が回旋することによって腕の可動域は大きくなる。
肩胛骨は扁平な三角形のちょっと変わった形の骨であるので、ウィング(羽)と呼ばれることもある。
私は密かに「天使の羽」と呼んでいるのだが、この羽をうまく羽ばたかせることができるように訓練してみよう。
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この訓練は残念ながら(?)一人ではできませんので、誰かきちんと取り組んでくれるパートナーを探してください。
これを機会に愛を深めることもできます(本当かなあ?)。
ただし、真剣にやってくれないと肩を痛めることになるかもしれないので注意してくださいね。
この訓練は柔軟性を回復するためのマッサージといっても良いでしょう。
マッサージを受ける人は、手を腰の後ろに当ててリラックスして準備します。
マッサージをする人は、一方の手で肩を下に軽く押し、もう一方の手を肩胛骨の下の端に当てます。
そして、肩胛骨の下端をつかんで、軽く揺らしながら胴体から引き離すように徐々に力を入れていきます。
ある程度、肩胛骨が柔軟に動くようになったら、掴んだ指を肩胛骨の下に滑り込ませていきます。
あわてず、そして、あまり大きな痛みを感じないように行ってください(ある程度の痛みは我慢してください)。
柔軟性が十分にある人は、指がほとんど見えなくなるくらいまで肩胛骨の下に滑り込ませることができます。
このマッサージを行った後、肩を大きく回してみてください。
今まで、筋肉が硬く肩胛骨を柔軟に使うことができなかった人は、肩が驚くほどスムースに大きく回すことができるようになっています。
是非、トライしてみてください。
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多くの人は、筋肉を知らず知らずのうちに硬くしてしまっているのだが、それに気づかないと、身体を柔軟に使うことはできず、当然イメージ通りに身体を動かすことなどできはしない。
まずは、身体をリラックスさせ、その機能が十分とまでは行かないまでも、ある程度は使えるようにしておかないと、技術の向上などは夢のまた夢である。
残念ながらこればっかりは「読むだけでうまくいく!」というわけにはいかないので、地道に努力してほしい。
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2008年02月20日
テストが嫌い(1128)
寮生が通う名古屋国際中高もテストが始まりました。
先週末まで試合が延期なって少し勉強する時間が少なくなったので、「もう無理!」とか「絶対やばい!」などとほざいて(失礼!)います。
まあ、勉強する時間があっても勉強するかどうかは微妙(?)な気もするので、問題はあまりないように思います。
寮生のみんなは「テストが嫌い」らしいですが、私は基本的に「テストが好き」です。
今も何かしらのテストがあると好んで受けたりします。
学生の頃は、テスト期間になると部活動は休みになるし、テストの日は早く帰ってこれるし、テスト勉強と称して深夜まで好きなラジオ番組が聞けるし、良いこと尽くめです。
特に、その頃流行っていた「オールナイトニッポン」という深夜のラジオ番組は、日頃なかなか聞く機会がないのでわくわくしながら聞いていました。
また、テニスが強くなってきて、練習時間も増えてくると当然勉強する時間は減り、授業中は夢の中ということが多かったですが、不思議と成績は上がってきました。
この頃から何となく勉強の「コツ」のようなものが身についてきたかなと思います。
まあ、それほど優秀な学生でなかったので大きなことは言えませんが、短い期間に集中して覚えることは得意になったように思います。
それと、テストというものは「自分の力を測るもの」であると考えるようになって、その結果に捉われることがなくなったのもこの頃だと思います。
だから、テストが近づいてくると、何となくわくわくするような気持ちになってくるんですね。
テストは、スポーツでいえば試合ですから、そういう気持で臨むほうが結果も良いような気がしますが、寮生を見ていると余裕はありませんね。
昨日は徹夜(・・・でがんばるはず)のテスト勉強につき合って一緒に勉強しましたが、その効率の悪さはちょっといただけないですね。
例えば、英語の単語を覚えるのに、きれいにノートや教科書に書いてあることを別のノートに書き写します。
「なんで、そんなことするの?」と聞くと、「書かないと覚えられない!」と言います。
でも、もうすでに書いてあるのですから、それをじっと見て、何度も繰り返し記憶するほうが効率が良いと思います。
私は基本的に書いて覚えることはしません。
そこに書かれている内容を、実際のイメージに結び付けるように記憶していきます。
横から見ると、小刻みに身体を動かしながらじっとノートを見ているのでちょっと気味が悪いかもしれませんね。
でも、実際のイメージに結び付けて覚えるほうが記憶力は上がることが証明されていますし、(書いて覚えるよりも)効率はかなり高いと思います。
私は彼らが覚えら切れない英単語をすべて暗記できました。
また、昔は不得意だった化学も教科書を読み返しながら再度学習すると、面白いと感じるようになってくるものですね。
寮生に代わってテストを受けてみたくなりました。
間違いなく彼らよりも良い点数がとれる自信はあります。
まあ、テストの結果によって順位が付けられたり、親のお叱りがあったりするのでそれなりの緊張感があって「嫌なもの」かもしれませんね。
でも、スポーツでも試合前はそうしたプレッシャーを受けるでしょ?
それに耐えて、一生懸命に練習することが素晴らしいことなんです。
そして、自分が一生懸命にやった結果は、どんな結果であれ受け入れて、反省し、次のステップにつなげようとする「心構え」が何よりも大切です。
テストは「嫌で避けて通るもの」ではなく、そんな「考え方」を持つことができるようになるとても「良い機会」だと考えてください。
そうした「ものの考え方」ができればきっと結果もついてきますよ。
さあ、今日も徹夜(のつもり)の勉強に付き合いますか。
一番頑張って勉強しているのは私かもしれませんね。
がんばれ!寮生、がんばれ!テスト勉強している子どもたち!
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2008年02月19日
話をする時間の大切さ(1127)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -83-
試合前に調子を落としたり、試合で十分に力を発揮できなかったりする子が多かったので子ども達とミーティングをした。
試合の後や雨の時などに簡単にミーティングをすることはある。
もちろん、合宿や遠征では毎日ミーティングを行うが、通常の練習時間内に十分に時間を取って話をする機会はあまりない。
といっても、何も「緊急事態」というわけではない。
今、調子が悪かったり、試合で力を発揮できなかったりすることの「意味」を考える時間が必要だと思っただけである。
調子がちょっと悪かったりすると「今、スランプなんだよなあ」とか言ったりすることがある。
しかし、「スランプ」の意味を知っているわけではない。
調子が悪いことの原因として「スランプ」という言葉を使い、その言葉に振り回されて事態はさらに悪くなることも多い。
しかし、実際に調子が悪い時に「調子が悪い=スランプ」ではないことを理解し、「スランプ」の本当の意味を知ることで、気持ちが前向きなったり、気分が楽になったり、すっと力が抜けたりすることがある。
そのためには何よりも子ども達と「話をする時間」が大切だと思っている。
久しぶりにそういう時間を持つことができて、とても有意義だったと思う。
まあ、子ども達にとっては学校の授業みたいな少し退屈な時間だったかもしれないが、少しは気持ちがすっきりとしたかもしれない。
それがとても大切な気がする。
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2008年02月18日
成長を感じる。(1126)
錦織圭選手が「デルレービーチ国際テニス選手権」で決勝に進み、ジェームスブレーク選手と対戦することが大きく新聞に取り上げられていました。
※たった今、速報がはいって、錦織選手がブレーク選手を破って優勝したそうです!すごい!おめでとう、圭!
日本人の男子選手としては16年振りだそうです。
彼が私のクラブに練習に来て、コートで鬼ごっこをしていて私に怒られたのは6年ぐらい前のことです。
ほんのちょっと前のようにも感じますが、その彼は今や日本を代表するプレーヤーとなっています。
子どもたちの成長は本当に早いものですね。
大人にとっての1年はそれほど大きな変化を感じないかもしれませんが、子どもにとっての1年はものすごく大きな変化があります。
写真は、AYの4年前の写真と現在の写真ですが、見比べてみるとその違いははっきりとわかり、4年の歳月を感じることができます。
一方、(今回は掲載しませんが)私の写真では(4年くらいの)違いを見つけることはちょっと難しいですね。
ちょっぴり禿げたかな!(ちょっと悲しい)程度だと思います。
この大会で大いに活躍した選手も、ほんの少し前までは、初心者で、大会で勝ち進むなど想像できなかった子がいます。
そんな子が、もう一歩のところで東海大会というところまで勝ち進んだり、実際に切符を手に入れたり、私の想像を超えて成長しています。
もちろん、これからも成長を続けます。
私の(身体的な)成長は、マイナスの成長ですが、子どもたちの成長に負けないで、その成長をサポートすることで指導者として成長していきたいと思います。
これから大切な大会が続きます。
まだまだ寒い日が続きますが、気合いと根性で乗り切ってくださいね。
応援しています。
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2008年02月17日
パズル(1125)
最近、昔流行った「ルービックキューブ」というパズルを時々やっています。
食材を届けていただいているメーカーのプレゼントにあったので、昔を懐かしみながら再びはまっています。
でも、やっていて思うのですが、パズルというのは頭の体操にはとても良いということです。
一見すると同じように崩されているように見えるパズルですが、実はいったんちゃんと組み立てて、そこから崩したものの方が短時間で完成する確率が高いものです。
これはスポーツやトレーニングの指導でも同じで、まずはきちんと組み立ててその状況をしっかりと観察し、ある程度の期間じっくりと取り組んでみることが大切です。
そこからいくつかの試行錯誤を繰り返し、まったく新しいプログラムを作成することもあります。
でも、その前の段階で、自分なりに満足のいくプログラム、その時点ではこれ以上はないだろうとちゃんと思えるプログラムに仕立てておかないと、次のプログラムはうまくいかなくなる場合が多いと思います。
もちろん、完璧に満足できるものはないかもしれませんが、自分なりの精いっぱいの形をいつも作ろうと努力することが大切ですね。
夢中になってパズルを組み見立てていたら時間はあっという間に過ぎていきます。
その時間、私の頭の中はきっと素晴らしい集中力と想像力を発揮していると思います。
その能力が高まって、テニスやトレーニングの指導に活かされていけば良いと思います。
子どもたちは、私がパズルを完成させるのを不思議そうに見ていますが、「コツ」は教えません。
自分でいろいろと考えることが能力を高めることになるからです。
でも、あんまりできないとすぐに飽きてしまうのは、やはり「根性」のない証拠ですね。
そんなんでは「強くなれんぞ!」と言っておきます。
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2008年02月16日
「想像力のない奴は強くなれない」の法則(1124)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -82-
自分の成功をリアルにイメージできない人は成功しないと言われる。
スポーツではこれが顕著に現れる。
まったくの夢のようなイメージも必要であるが、具体的に自分の力量を把握しながら、今の自分が最大限に力を発揮したときにはどんなふうになることができるのかについて「想像力」を働かせることができる選手は強くなる。
これが法則である。
「想像力」を鍛えるには方法がある。
ひとつは強い選手の試合を「見る」ことだ。
この前、指導している子どもと一緒にある選手の試合を見た。
この子にとって「見る」必要があると強く思った選手の試合だ。
試合の後、その子は「試合を見るのって大変疲れますね。これなら試合をやっていた方がいいです。」と私に言った。
「ようやくわかってくれたか!」という思いである。
よく「コーチは試合を見ているだけだから疲れないでしょ。」と言われることがある。
「ふざけるなあ!」と言いたい気持ちをぐっと堪える場合も多く、「忍耐力」を発揮して「そうだね」とニコッと笑う自分を褒めていた。
実際に試合を「見る」というのは大変疲れる。
特に「この試合」という思いがあるときは感情移入の度合いも強いので、実際に試合をやったかのようにドッと疲れが出る。
しかし、そのような試合ほど自分にとっていろいろな「想像力」を駆り立ててくれる機会になる。
「どんな練習やトレーニングをすれば良いのか」
「この選手の優れたところや課題は何か」
「どのレベルにまで成長できるか」
など、頭の中に鮮明にイメージが沸いてくる。
下手な練習をするよりも、脳が活性化されているので、筋肉レベルの活性も高まって素晴らしい効果を生むことも多い。
しかし、日ごろから「想像力」を働かせていない人は、
「この試合、面白かったね」
「あのショットはすごいね」
などの感想しか記憶されない。
当然、脳の活性レベルも低いので、「見る」効果が十分に発揮されることもない。
是非、豊かな「想像力」を身につけていただきたい。
そのための具体的な方法を示しておこう。
1.本を読む
本を読む習慣は、自分を現実とは違う世界にいざなうことができるという意味で大変効果がある。
文章や絵から自分なりのイメージを膨らませ、主人公と同じように、「嘆き」、「悲しみ」、「怒り」、「喜び」、「涙する」ことが大切である。
ここで、「本を見て泣くなんてバカじゃないの」と少し覚めた目でみるのはやめましょう。
感動している自分を素直に表現できない人は強くはなれませんよ。
これは、映画やドラマを見たときでも同じ。
大いに泣きまくりましょう!(ちょっと違うかも)
2.素振りをする
脳の中に鮮明なイメージが描けているときは、実際に筋肉の活性レベルも上がっている。
その時に実際に筋肉を動かしておくのは大変効果的だ。
ボクサーがたくさんの時間をかけてシャドーボクシングをするのはその効果を狙っている。
その時のボクサーの頭の中は、自分のパンチが相手を確実にヒットした場面が鮮明に描かれている。
テニスも同じである。
しかし、なかなかそれを行う機会は少ないだろう。
そんな時は、順番待ちで打っている選手の後ろにいるときに、小さくでも良いから実際にスイングしてみることである。あなたが「想像力」豊かであれば効果はある。
3.記憶する
いい試合を見た後は、鮮明にイメージが浮かんでいるので、もちろん脳の活性レベルも高く、その機会を逃さず練習をすれば効果がある。
しかし、ちょっと時間が経つとイメージは薄れ、何が自分にとって良いと感じたことすら忘れてしまう。
実際には、このように「忘れては思い出す」を繰り返して、だんだんと「自分のもの」になっていくのであるが、もし「忘れる」ことが少なければもっと効果が上がるだろう。
本から鮮烈なヒントやイメージを受けたのであれば、その本を定期的に「みる」(読むというのではない)ことを薦める。
私もお気に入りの本を持ち歩きはしないが定期的に「みる」ようにしている。
そこには線が引いてあったり、いろいろなことを書き込んであるので、一目みただけで、その時の状況が浮かんできて、脳の中がリフレッシュされて、イメージがより強くわいてくる。
試合などの後にひらめきがあったのであれば、それをノートなどに書き残しておくと良いだろう。
文章の体裁などはどうでもよい。
感じるままの殴り書きの方が望ましいだろう。
きちんと整理しすぎると時間がかかり過ぎるという問題があり、パッとひらめいたのであれば、パッとその記憶を残すようにした方が良い。
何かうまくない時などがあったら、ときどきノートを開いて「みる」といいだろう。
その時に感じたひらめきやイメージがよみがえってきてあなたを救ってくれるかもしれない。
その時あなたは強くなる。
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2008年02月15日
バレンタインデイ(1123)
昨日はバレンタインデイでした。
私も子どもたちからたくさんチョコやクッキーをいただきました。
手作りのものや高級そうなものまで、いろいろとあって当分の間楽しめそうです。
これを買ったり、作ったりしている時の子どもたちの様子はどんなだろうか、と思いを馳せると何とも微笑ましく思います。
みんな、ありがとね!
ダイエットしている身にはちょっとつらいチョコ、クッキー攻撃ですが、時間をかけてゆっくりと味わいたいと思います。
いつ頃から「チョコレートを渡して告白する」なんていう習慣ができたのかは分りませんが、ものすごい大量のチョコが売られ、ものすごい数の告白がされたことを思うと不思議な感じがします。
私たちの頃もそういう習慣はありましたが、もう少し純粋にこの習慣を「利用」していたように思います。
普段なかなか告白なんてできないし、声をかけるのも恥ずかしい女の子たちにとって、とても良いきっかけを与えていました。
男の子にとっては、モテる、モテないが明確に示される日なので、何とも言えない「緊張感」があったようにも記憶しています。
まあ、私は幸いにも「笑顔で帰宅する」派でしたので、この日をずいぶんと楽しみにしていましたね。
本当ですよ!
今も告白するきっかけにすることはあると思いますが、大量の義理チョコ(トモチョコ?)を買い込んでくる寮生を見ていると、楽しいイベントと化しているようにも思います。
どちらにしても、チョコを貰えたり、告白できたりと、男の子、女の子、双方にとって有意義な日となっているのは間違いないようです。
でも、「お返し期待してますね!」なんてことを何度も言われると、「こりゃ大変だわ」と思わずにいられません。
私は昨年「お返し」をしていなかったらしく、さんざん嫌味を言われましたので、今年は気合を入れて(?)お返ししようと思います。
あまり期待しないで待っていてくださいね。
ささ、体重計に乗ってから次のチョコ食べよっと・・・。
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2008年02月14日
「自立できない奴は強くなれない」の法則(1122)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -81-
テニスは「孤独」なスポーツであると書いた。
プロでもコーチをつけてツアーを回るケースはほとんどない。
お金がないからだ。
だから、何から何まで自分でやらなければならない。
大会の申し込み、宿泊の確保、交通手段の確認などの事前の準備はもちろん、練習コートの確保、練習パートナーやダブルスパートナーの確保は言うに及ばす、食事や体調の管理も自分の責任で行うのが当たり前である。
こうしたことは大変なことであると思うかもしれないが、私が指導してきたプロやトップ選手は「たいしたことない」と平然と言ってのける。
小さい頃から「自分でやる」という意識が強いからこそ、プロやトップ選手になったのであるから、その意識が強ければ何でも「自分でやる」というのが当たり前の感覚なのだろう。
だから、どんな時でもその時「自分が何をすべきか」を総じて分かってることが多い。
それができる選手を「自立」できていると評する。
橋本治(「橋本治の男になるのだ」ごま書房)は、
「『戦いに勝つ』は、『なれあいの群れから離れて、自分の信念に従って生きる-そのことを押し通せる』です。このことこそが『自立』で、『自立』とは『戦い』が成り立たなくなった現代に唯一残された『戦い』なんです。」
と言っている。
そう「自立」とは「戦い」なんです。
テニスとはもちろん相手と戦うスポーツであるが、それ以外にもいっぱい闘わなくてはならない「もの」がある、ということだ。
それが「自立」するということであり、それなくして「強くなる」ことはできない。
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2008年02月13日
仲間、という存在(1121)
人間は弱い生き物なので、「拠り所」が必要だと書きました。
もちろん、私も弱い人間なので「拠り所」を必要としています。
私の場合は、やはり「仲間」です。
家族の理解と協力、子どもたちのがんばりも私の「支え」になりますが、落ち込んだり、気が滅入る時にエネルギーを与えてくれる「仲間」の存在は大きいですね。
この間も、みんなで集まって夜中遅くまで話をしたり、騒いだりしていました。
いつも同じようなことばかり話をしているのですが、不思議と飽きることはないですね。
こうした「仲間」は自分が望んで手に入るものではありません。
自分の「志」に素直に生きていると、自然と関係が出来上がってきます。
何よりも「自分」の生き方があって、それに共感する「仲間」が自然発生的に集い、関係が深まり、だんだんと「かけがえのない存在」となってきます。
いつもメールで連絡を取り合うとか、電話で話す、なんてこともありませんが、指導のことで悩んだり、気持ちが落ち込んでいたりすると、なんとなく場ができあがります。
そこで話をすると気持ちは盛り上がって、前向きにものを考えることができるようになってきます。
まさに「エネルギー」をもらえます。
実際にテニスを指導している人間が大勢いる中で、偶然知り合うことができ、エネルギーを与えてもらう「かけがいのない存在」に出会うことができたことに心から感謝しています。
これからもきっとこの関係は続いていきます。
お互いが「エネルギー」を与えあうことができる素晴らしい関係でありたいと思います。
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2008年02月12日
シンボル(1120)
シンボルが消失した時の空しい気持ちはとても大きなものです。
今回、韓国のシンボルともいうべき「南大門」が焼失したニュースを見て、韓国に遠征に行った時に訪問した思い出もあり、何とも言えない気持ちになりました。
シンボルとは、自分の「拠り所」ともいうべきものです。
どんなに屈強そうに見えても、何事にも動じないように見えても、人間はどこかに「拠り所」を持っています。
自分が苦しくなったとき、そこに「思いを馳せる」ことで乗り越えていく勇気を与えてくれるような存在かもしれません。
私は「人間は弱い」という立場に立って指導をしています。
特にスポーツ選手は求めるものが大きいだけに、それを手に入れる困難さにくじけることも多く、大切な試合に負けたりすると虚しさに苛まれます。
そんな時、「拠り所」がはっきりとある選手は立ち直りも早く、次の目標に気持ちを切り替えることがうまいものです。
その「拠り所」は、好きな本であったり、あこがれの選手であったり、コーチであったり、友人であったり、恋人だったりします。
思いを馳せれば自然と勇気の湧く存在は、スポーツを強い思いで続けるためにも、自分の力を発揮するためにもとても大切な存在です。
今回の事件では、多くの韓国の方が悲しみに沈んでいることと思います。
早く心が癒されることを願います。
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2008年02月11日
「忍耐力のない奴は強くなれない」の法則(1119)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -80-
もっとも大切な法則、それは、「忍耐力のない奴は強くなれない」である。
テニスというスポーツは、プロスポーツとしては大変市場の狭いスポーツである。
ゴルフであれば、日本ツアー、アメリカツアー、ヨーロッパツアーなど、あるまとまったエリアでプロスポーツとして成り立っていて、多くのプロがそれで「食って」いる。
野球にしてもしかりである。
しかし、テニスは「ワールドツアー」しか存在しない。
そして、そのツアーでトップ100しか「食えない」という狭き市場なのである。
当然、そこに行き着き、生活をプロとして支えるためには、とてつもなく厳しい戦いを勝ち抜いていかなくてはならない。
当然、行き着くまでの間は「食う」ことはむつかしい。
それでも「そこ」に挑むには、並大抵の「忍耐力」では耐えられないことは想像に難くない。
また、テニスは一人で戦わなくてはならない。
ゴルフではキャディーというサポーターが近くにいるし、試合の最中にも声を掛けることができる。
野球やサッカーのような団体スポーツでは仲間とともに戦うので孤独感はないだろう。
試合に入ったらまったくの一人きり(団体戦を除いて)、何のアドバイスも、協力も求めることができないもっとも孤独なスポーツなのである。
だから、歌でも ♪コートではひとり、ひとりきり という歌がじ~んとこころに沁みて泣けてくるのである(えっ、私だけ?)。
それくらい孤独なスポーツなので、それに耐えられない選手はそもそもテニスには向かない。
これは相当に大変なことだ。
まだまだあるぞ。
テニスはもっとも「しんどい」スポーツだということだ。
試合時間は、長いときでは3時間や4時間以上にもなる。
大きな大会になれば、2週間も試合をし続けることになる。1週間は当たり前である。
しかも、その大会に向けて調整という意味で、少なくとも3、4日は試合会場で練習することになるし、今やっている大会と次に出場する大会でサーフェイスが違えば、調整期間はもっと長くなる。
野球やサッカーではサーフェイスが問題になることはほとんどないだろう。
気候の違いや時差などによる調整が必要ということはあるが、それとてテニスでも同様であるので、テニスは2重3重に苦しい思いをしなくてはならないということだ。「もう、やめだ!」と思いたくなる気持ちはよくわかる。
これはもちろんプロ、もしくはプロを目指している人のことであるが、ジュニアの選手でも同じような「忍耐力」が求められるのがテニスの世界である。
テニスではプロのツアーの仕組みもジュニアのツアーの仕組みもそれほど変わるわけではない。
ポイントを稼いでランキングをあげるために世界中の大会に参加し、グランドスラムを目指す。
プロとなんら変わることはない。
ということは、ジュニアのときからもの凄い「プロ意識」がなくては戦ってはいけない「舞台」なのである。
しかし!日本ではちょっと事情が違い、特殊なルールに則って試合が行われることが多い。
練習無し、ワンセットマッチ(私はノーアドバンテージの4ゲーム先取の試合を知っている)、休業中の過密日程などなど・・・。
世界から見れば「異様な世界」がそこには広がっている。
かくいう私も海外に出る前までは、「この世界」が当たり前であると思っていた。
そこでは本物の「世界」で戦う凄まじいまでの「忍耐力」を必要としない。
だからこそ「忍耐力」のある選手は素晴らしい成績を修めるチャンスが大きい。
まだあるぞ。
テニスでは多くの場合「セルフジャッジ」である。
もめごとがない・・・わけがない。
しかし、ルール上も、倫理上もネットを飛び越えて相手に殴りかかる、というわけにはいかない。
ひたすら「そのこと」を耐え忍ばなければならないのだ。
そんなときに人間としての「耐性」が試される。
現状が自分に不利に働いて、それをどうすることもできないとき人間は絶望する。
そんな機会がもっとも多いのがテニスというスポーツなのである。
いかに「忍耐力」が必要なのかは理解できるだろう。
これだけでは終わらない。
実はテニスは大変お金がかかる。
レッスン費、練習に通うための交通費、ガットはぶちぶち切れる。
強くなればなったで、遠征にかかる費用はばかにならない。
ツアーに出なければポイントを稼ぐことができないので、国内だけでの遠征では済まなくなる。
当然何万円ものお金がかかるのだ。
それを支えているのはもちろんほとんどの場合「親」だ。
お金を出すスポンサーだと考えても良い。
スポンサーであればいろいろなことに口出しをする。
その最たるものは「強くなれないんだったら、お金はださない」という「脅し」である。
これは結構「強力」である。
プロであったら、それを否定することはできず、ひたすらお願いしてお金を出してもらうか、他のスポンサーを探すことになる。
それが「強くなる」ためのモチベーションにもなっている。
しかし、親となると「うっとうしい」存在であると考えてしまうのが普通である。
いろいろといわれると「感情的」になるのが当たり前なのだ。
この「感情的」になった自分をコントロールするのは大変な「忍耐力」が必要とされる。
私に言わせれば、これは「訓練」としては良い機会だと思うのであるが、小さい頃から送り迎えが当たり前で、言うがままにお金を出してもらうのが当たり前で育ってきて、その成果が思うように出ないときにはお互いが「感情的」になることは避けられない。
ここに本当に必要な「忍耐力」の訓練の場があるのであるが、それに耐えられない子は(もちろん親も)大変多い。
テニスとはこんなスポーツである。
あらゆるスポーツの中でもっとも「忍耐力」が必要なスポーツのひとつであることは分かってもらえただろうか。
だからこそ大きな声で叫んでおきたいのである「忍耐力ない奴は強くなれない!」と。
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2008年02月10日
雪の日(1118)
今日の昼前から名古屋は大雪になりました(雪国の人から見れば大した雪ではないかもしれませんが・・・)。
試合が延期になって、試合会場に送り迎えをする親御さんにとっては面倒が増えることになるのでちょっと嫌かも知れませんね。
でも、私は基本的に雪が好きです。
見慣れた風景が一変し、まったく違う場所にいるような感覚になれるということもあるし、すべてが新鮮に見えるからです。
喜び駆け回る犬がごとく、雪の降り続く中、寮生に借りたデジカメで写真を撮りに出かけました。
今は寮に泊まっているので、愛用の一眼レフで撮れなかったのが少し残念ですが、それなりに楽しむことができました。
スポーツを指導していると、いろいろなストレスを抱えている選手を教える機会が多いものです。
そうした選手を見ていると、その苦しみや焦り、苛立ちをうまくコントロールできるように指導できたらなあ、と考えることが多いものです。
そんな時に、リセットという言葉をよく使います。
ストレスを抱えて身動きできない状態というのは、パソコンにいろいろなソフトを詰め込みすぎてシステムエラーを起こしているようなものだと考えます。
そうした状態の時に新らしく何かを導入して解決を図るというのもあるでしょうが、一度リセットするのが手っ取り早いと思います。
リセットすると、今まで作り上げてきたものが崩壊してしまうかもしれないという不安もあるかもしれませんが、基本的なシステム障害があるのであれば、それしか道はありません。
そういう道を選ぶことが結果的には、早く解決の方法にたどり着くことが多いものです。
雪をただぼおっと眺めてみましょう。
あれやこれや考えずに、ただぼおっと眺めていると、今までのことがいろいろと浮かんでは消えていき、それがだんだんと流されて気持ちがリフレッシュされてくるような感じになります。
雪の日にはそんなことを考えたり、トライしたりするとても良い機会になると思います。
明日の朝、試合会場まで行くことになったらちょっと大変だし、車庫の前も雪かきをしなくてはなりませんが、何となく気持ち良く朝を迎えられそうです。
せっかく降った雪なのに、子どもたちと雪合戦や雪だるまを作って遊べなかったのが少々残念です。
次の機会があることをひそかに願っています。
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2008年02月09日
言葉を交わす(1117)
交通当番をやりました。
正直、寒いし、眠いし、しんどいし、まったくやる気はありませんでしたが、カミさんの体調があまり良くなかったもので、嫌々、本当に嫌々当番をやるはめになりました。
しかし、行く道の途中に噴水のある公園があるのですが、その噴水下の水たまりが一面凍ってピカピカと輝いているのを見て、思わず写真を撮りたくなり、あれやこれやと構図を考えていると何となく気分が高揚して、俄然やる気が出てきました。
人間はほんとに不思議なものですね。
そして、8時ちょっと前くらいから子どもたちがたくさん通ってきます。
交通量も多いので、車を止めて子どもたちを通したり、車を優先させたりと結構忙しく働きます。
そんな中、できるだけ子どもたちに元気に学校に行ってもらおうと、大きな声で声を掛けまくります。
50人ぐらいの子どもが通っていく中で、100回以上は声を掛けました。
元気に挨拶してくれる子もいれば、うつむき加減にぼそぼそと声を出す子、まったく無視する子、いろいろな子どもがいます。
でも、たくさん声をかけて、挨拶が返ってくると、気持ちが和みます。
通りすがりのおばちゃんやおじちゃんも挨拶して通り過ぎていきます。
もちろん、ちゃんと大きな声で挨拶を交わします。
どんどん気持ちが良くなって、朝、家を出る前の憂鬱な気持ちはどこかに飛んでしまいましたね。
帰りに下の娘が校庭で遊んでいて私を見つけ、駆け寄ってきました。
「ちゃんと仕事した?」だって・・・・・ん?
しばらく校庭で遊ぶ子どもたちを見て家に帰ってきました。
とても気持ちの良い朝の時間を過ごしたと思います。
テニスを教えている子どもたちには、いつもちゃんと挨拶するように指導していますが、単なる儀礼に終わるのではなく、挨拶には気持ちを和ませ、気分を高揚させる効果もあることを知ってほしいと思います。
そして、「言葉を交わす」ことがコミュニケーションで一番大切なことであることを忘れないでほしいと思います。
寒いのは嫌だけど、次の当番のときにはまたやってみたいと思います。
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2008年02月08日
素晴らしい試合(1116)
今週末に東海毎日の愛知県予選があります。
東海大会の出場権をかけた戦いなので、大切な試合の一つです。
他府県では予選も終って、すでに東海大会出場を決めている選手もいますが、大会には私のクラブから大勢の子どもたちが参加します。
そのために今週はマッチ練習が多くなっているのですが、なかなか思うような試合ができなくて焦っている選手も多いですね。
そうした状況にすぐに陥ってしまう選手は、ほんの少し「考え方」を変える必要があると思い、昨日と今日はミーティングをしました。
まず、話をしたのは、スポーツではほんの少しテンションが高いほうが勝つ確率は高いということです。
先のことや結果に捉われることなく、過ぎたことに心奪われることなく、ただ今の、この瞬間に焦点を当て、気持ちが高まりすぎるでもない、かといって下がってもいない中間の状態を「中庸」と言います。
ものごとに対する時、こうした考え方を持って、そのように気持ちをコントロールすることの大切さを説いています。
しかし、スポーツはやはり「戦い」なので、「闘志」が必要です。
そのために少しテンションを上げられるほうが有利になるのですが、なかなかどうして難しいようです。
しかし、勝つために最善を尽くす、というのであれば、少しでも勝つ確率をあげる努力は必要です。
そうした「意識」を持って戦うことが最も大切な努力になります。
今日のマッチ練習の課題では、それを一番に挙げました。
テンションの上げ方は人それぞれにちょっとづつ違いますが、どんなポイントであれ、ポイントを取ったことに対する喜びを表現できるほうがいいと思います。
多くの子どもたちは、良いショットが打てないと落ち込んで、たとえポイントが取れても喜べないことが多いですね。
当たりそこないのショットに相手がタイミングを狂わせてミスショットしても1ポイント、完璧なエースをとっても1ポイントであって、ポイントの「重み」に違いはありません。
そのポイントの積み重ねが勝利につながることを明確に意識できているならば、素直に喜びを表現できるはずです。
何度でも言いますが、試合はショットのコンテストではなく、勝つために最善の努力をする場であり、そのために自分の力を最大限に引き出すことを目標にしなければなりません。
そして、テンションを下げてしまう状況の時、簡単にいえばミスをした時の感情のコントロールをすることをもうひとつの課題としました。
声を出したり、ガッツポーズをしたり、間をとったり、という一連の行動をきちんと意識して行うことが大切であることも話をして、細かなアドバイスはしないで、じっと試合を見ていました。
どの子も素晴らしい試合をしてくれたと思います。
自分のすべきことにきちんと焦点が当てられており、声を出し、ガッツポーズで気合が入り、間をとって冷静に集中力を保ち、十分の自分の力を引き出せていたように感じました。
お互いにそうした力を出し合っているので、試合の内容も素晴らしいものでした。
こういう試合を続けてくれたら、この子達の可能性はもっと大きく広がるに違いないと確信できるような試合ばかりでした。
なんだか試合を見ているうちに泣けてきそうになる感情を抑えるのに苦労しましたね。
本当に素晴らしい試合を見ることができてうれしく思います。
でも、私は君たちがすぐにそういうことを忘れてしまうことも知っています。
だから何度でも同じことを繰り返して言うでしょう。
ちゃんと嫌がらずに聞いてくださいね。
自分の可能性のために・・・・・。
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2008年02月07日
重版(1115)
「強くなりたいあなたに贈る100の法則」の重版が決まりました。
その意味するところや価値はよく分りませんが、たくさん売れるのでもっと作ろうということですね。
多くの方が私の本を買っていただいたことに感謝いたします。
また、この本に対する感想を送っていただける方もいて、今まで一生懸命に教えてきたことが広く伝わっていることを実感できます。
それとともに、多くの方に読まれるということは、それだけ責任も大きいということを感じます。
私がテニスジャーナルで連載を始める時に決めたことは、
●できるだけわかりやすく書くこと
●できるだけきちんと論拠を示すこと
●自分が実際にやっていることを書くこと
です。
わかりやすいかどうかは自分では評価しにくいのですが、自分が実際にやっていること、指導していることを書くということはやりきれたと思います。
私が多くのスポーツの指導書を読んでいて時々思うのは、「本当にこんなことやっているのかな?」という疑問です。
実際に現場で指導している立場から考えて、とても実際に指導しているとは思えないことが書かれていたり、多くの貧しいトレーニング環境や練習環境をまったく考慮しないで理論だけを押し付けるような内容もあったりします。
そうした疑問をいつも感じていたので、自分が書く本は、実際に指導している内容を書き、多くの指導現場で活用できるものにしようと決めていました。
もちろん、書いた時には実際に指導していた内容であっても状況が変わって今は指導していないこともありますが、少なくとも一定期間は実際に指導してきた内容であることは間違いありません。
そうした「実際的な内容」が多くの方の理解を得て、共感されたおかげで「重版」につながったのだと思います。
「書く」ということは、「書く」ことに対してきちんと責任を持たなくてはならないと思います。
理想的なことを書こうと思えば書くことはできますが、それでは責任を持って書くことにはなりません。
これからも不器用かもしれませんが、現場主義のものを書いていこうと思います。
本を買ってくださった皆さん、本当にありがとううございました。
次回作も検討されているようなので、実現した時には是非買って読んでみてください。
よろしくお願いします。
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2008年02月06日
整理整頓(1114)
私は何か仕事を始めようと思う時には、まず机や作業スペースの整理整頓から始めます。
机の上が散らかっていたり、必要のない書類などが散乱していると、作業が佳境に達した時に必ずと言っていいほど「それ」が障害となってしまうことを経験的に知っているからです。
それと、整理整頓を始めると、仕事に向けて集中力が高まってくるので、特に面倒な仕事のときには大変有効だと思います。
そうした習慣があることは、何か事を始めようとするときに、気持ちをリセットすることができるような気がします。
スポーツでは、そうした切り替えが必要なことは多いですね。
テニスでは、ミスをしたり、自分のプレーがうまくいかない時に、ちょっと間をとったり、ガットをなおしたりして気持ちを整理しようとします。
それが次のプレーに良い影響を及ぼすことを期待してそのように行動するのですが、日常の生活がだらしなくてはそうそう都合良く効果は現れないと思います。
私が寮の生活や合宿、遠征などで整理整頓のことをことさら厳しく言うのは、そうした習慣が身についていたほうがスポーツでは役立つことが多いからです。
私の机の周りは、基本的に散らかることはありません。
遠征などでも荷物を散らかすことは決してありません。
たとえ机の上が、資料などで一時的に散乱することがあるとしても、次の仕事に取り掛かる時には、一旦、すべての資料や本を元にあった場所にしまってから、改めて資料や本を準備します。
どうせ次に使うから別にいいのではないか、と思われるかもしれませんが、仕事の効率を上げるのは気持ちの問題です。
その気持ちを一度リセットすることで、やる気を引き出し、集中力を高め、それが結果的に良いアイディアを引き出し、納得する仕事をすることにつながっていきます。
今、自分のテニスがうまくいっていないと感じたり、停滞していると感じている人は、一度、身の回りの整理整頓を始めてみてはいかがですか。
整理整頓し終わった時は、気持ちはリフレッシュされ、何か新しいことにチャレンジしたくなったり、気持ちが吹っ切れてすがすがしい感じがするかもしれません。
それが向上のきっかけになるかもしれませんね。
整理整頓には、そんな効果があること知っておいて損はないと思います。
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2008年02月05日
強さはどこから生まれてくるのか(1113)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -79-
昨年から本格的に「寮」の生活がスタートし、今年も新たに3名の入寮者がいる。
管理する方は大変であるが、そこで生活する子ども達もそれなりに大変だと思う。
私が寮を作り、そこで生活しながらテニスをすることを薦めるのは、いろいろな理由があるが、何よりも「強くなるために」は「絶対に必要」だと強く思うからだ。
寮の生活は今の子ども達にとっては息苦しいだろう。
親の庇護の元でわがままに育ってきた子どもが、他人との共同生活を行うことは難しいことだと思う。
当然、寮の生活では制限は多い。
私のところの寮では、基本的に携帯は禁止、時間厳守、整理整頓、ごみの管理などをきちんと指導している。
徹底できているとは言えないところもあるが、子ども達は怒られながらそれなりに生活できているように思う。
新たに寮生になる選手は、それが「日常」になる、「ここ」が苦しいところだ。
トレーニングでも、1日か2日だけがんばれば良いと思うのであればなんとかがんばれるかもしれないが、それが毎日続くとなると気が滅入る。
苦しいと思う気持ちが強くなって、続かなくなる。
それが人間であり、弱いところだ。
しかし、それを乗り越えてなお「テニスが強くなりたい」という強い意志に支えられて行動できるものだけが強くなる。
これがスポーツの「本質」である。
だから寮生活を選んだ。
苦しいからだ。
嫌なことはいっぱいある。
掃除も面倒くさい、自炊も面倒くさい、好きなテレビも見られない、人間関係がうまくいかない、勉強に集中できない、ゆっくり寝られない、そんなことが当たり前の生活である。
それを乗り越えてくる「力」を持っているもの、その選手は間違いなく強くなる。
それを信じて疑わない。
私が愛工大名電高校野球部のコーチとなり、強くなるチームの過程を見てきて、一番感じたことが「それ」だった。
野球部は全寮制である。
しかも、全員が同じ大部屋に寝泊りする。
寮の管理も基本的には子ども達が分担して行う。
ハードな練習をして疲れていても、生活をするためにはそこを避けては通れない。
そんな生活の中で、朝早くから起きて素振りをする、就寝時間ぎりぎりまでトレーニングする、ちゃんと勉強する、そんなことが当たり前になってきている。
野球をすることが「生活」になっている強さを感じる。
強くなるに決まっているのだ。
私の大学時代の友人達にも、汚くて狭い寮(人間が住むことができるぎりぎりだと感じていた)でこき使わされながら、貧しい食事を我慢し、スポーツでも勉強でも立派な成績を修めた奴がいる。
これが「強さ」だ。
「人間の『強さ』はどこから生まれてくるのだろう」、と考えることがある。
それは「苦しさ」の中か生まれると思う。
どうしようもないほど悩み、苦しみ、逃げ出したくなる瞬間に「強さ」の原点がある。
私がアメリカに渡った時も大変苦しかった。
英語はうまくしゃべれない、知った人はいない、寮の生活に馴染めず、生活のリズムはうまく作れない、部屋に閉じこもっていることが多かった。
そして、「元大学教員である」という変なプライドが、一歩踏み出すことを拒んでいたように思う。
そんな中から、「どうしてもここで自分の仕事見つける」という強い意志が芽生えた。
そこから一歩踏み出すことができた。
一歩踏み出す「勇気」と「強さ」を自分の中に感じたとき、「これでこの世界でやっていける」という「自信」もついた。
自分が強くなった瞬間だと思う。
それ以降、あまり怖いもの、嫌なものはなくなった。
それはすべて自分にとって必要なことだと思えるようにもなった。
「強さ」はこうして生まれてくるものだと思う。
子ども達も親も、不安や恐れがあるだろう。
しかし、「強くなる」ためにはとても良い経験になる、それを信じてがんばってほしい。
心から・・・そう思う。
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2008年02月04日
イメージを変える(1112)
岩本コーチから、「大島さんがジュニア育成のイメージを変えましたね。」と言われました。
とてもうれしい言葉ですね。
私のイメージする「ジュニア育成」の形とは、純粋に「世界」を目指すことを「意識」できるような環境作りが中心です。
今まで私が見てきた、接してきた「ジュニア育成」は、レッスンの形態も通常の一般レッスンと同様で「スクール」の域を越えるものではありませんでした。
レッスンの内容は、それぞれのコーチが工夫して、多人数でもできるだけ効率よく練習できるようにうまくプログラムされています。
この点に関して言えば、日本のコーチたちは集団のマネージメントに関して大変優れた能力を持っていると言えます。
しかし、「育成」の仕事として考えるならば、やはりこれでは「何か」が足りません。
私がアメリカに渡り、いろいろな「アカデミー」を見てきたときに思ったのは「そこ」です。
そして、「スクール」と「アカデミー」の「違い」を強く感じました。
その「違い」とは、やはり「世界」を意識することができるかどうかです。
もちろん、今までのシステムでも世界で活躍する力を持つほどに強くなった選手は何人もいます。
でも、そうした選手が輩出される「背景」は依然貧弱なままであるという感は否めません。
特にこの地域ではそれが十分に整備されていないと思います。
具体的に「何をすれば良いのか」を真剣に考えました。
●海外にチャレンジするのが当たり前であるような環境を作ること。
●強い選手が集まってともに練習できるような環境を作ること。
●学校との連携を強め、教育活動と育成活動を融合させること。
●広くネットワークを作り、指導者間のコミュニケーションがとれる状況を作ること。
などです。
それをひとつひとつ作り上げてきたことで、多くの子どもたちが世界を経験し、クラブの枠を超えて集い、コーチのネットワークができ、それがより良い「ジュニア育成」の形になりつつあると感じます。
それが今までの「イメージ」を変えることになっていくのでしょうが、まだ「事業」は始まったばかりです。
教育活動の問題、ネットワークの強化、優れた指導者の育成、海外遠征のためのネットワーク作りなど、課題は山積みですが、少しづつ進みつつあります。
こうした活動の積み重ねが、今までの「ジュニア育成」のイメージを変え、多くの子どもたちが純粋に「世界」を目指すことができればいいなと思います。
これからもがんばりますので、応援よろしくお願いします。
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2008年02月03日
続ける、ということ(1111)
ブログの書き込み回数が「1111」回になりました。
同じ数字が並ぶのは何となく気持ちがいいものですね。
2003年7月25日から書き始めましたので、4年半になります。
その間にいろいろなことを書いてきてこの数字に達したのですが、「続けて」書くということは改めて「すごいことだなあ」と思います。
もし、今から「1111」の話を書け、と言われても「それは無理!」と答えざるを得ません。
時にはくだらないことを書いたり、子どもたちへのメッセージだったり、遠征の報告だったり、自分の「思い」をできるだけ素直に書いてきました。
毎日のように「続けて」きたからこそこの数字に達しました。
実は今年の初めから一日も欠かさずにブログを更新しています。
気づいている人いるかな?
私は子どもたちにいつも「今、自分にできることを一生懸命にやりなさい」と言っています。
そういう気持で練習し「続けた」選手だけが強くなることを知っているからです。
今年のスローガンとして「前へ」を掲げました。
「今」を「続ける」ことができなくては「前へ」進むことはできません。
そんな「思い」があったので、とにかく「続ける」ことを自分の課題として課しています。
ホームページの更新履歴も160回を超えました。
1月2日に新しく作ったホームページを立ち上げたので、ちょうど1か月が経ちました。
その間の更新が160回を超えたということは、平均で一日に少なくとも5回は更新をし「続けた」ということです。
こちらもなかなか立派な数字だと思います。
スポーツでは、成績を上げることが何よりも求められますが、振り返ってみて「自分をほめて」あげたいと思うのは成績ではありません。
長い間、そのスポーツを、練習を、トレーニングを「続けて」きたことを振り返った時に「よくがんばった」なあと思えるのではないでしょうか。
スポーツを「続ける」ことは大変難しいことです。
練習も苦しい、トレーニングも苦しい、期待にこたえられない自分、思うように成績を上げられない焦り、複雑に絡み合う人間関係、迷いや葛藤は当たり前のようにあります。
それを超えて「続ける」ことができた時、きっと自分に「感動」できると思います。
そして、それを「当たり前のように」これからも「続ける」ことができる人は、きっと素晴らしい人生を送ることができます。
これからもできるだけ素直に自分の「思い」伝えていこうと思います。
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2008年02月02日
自分の甘さに気づく(1110)
人間はいつ「よし、がんばろう!」という気になるのでしょうか。
私の場合は、テレビや本などで感動したときにそう感じることが多いですね。
前にも、人間ドキュメント「投げられ先生」をみて感動し、「がんばろう」という気持ちになりました(先生シリーズでは、プロジェクトXの「泣き虫先生」も大好きです)。
人間は弱いものです・・・意志の持続は難しい。
その気持ちが萎えてしまったり、やる気をなくすきっかけは多いものです。
そんな時、「感動する心」が勇気を与えてくれると信じています。
また、同時に「感動」は「自分の甘さ」に気づくきっかけになります。
テニスの選手はスポーツ選手としては「甘い」ということを書きました。
じつは、指導する側もそうではないのか、必死に闘っている指導者のドキュメンタリーを見るとそう思うのです。
しかし、「自分の甘さ」に気づくことで「次に向かう力」が湧いてくるということもあります。
子どもたちにどんなきっかけを与えれば、感動し、自分の甘さに気づいて、さらにがんばる力を湧き出させることができるのか、それは指導する側の「甘さ」を取り去ったときに見えてくると思います。
よおし!明日からもがんばるか!
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2008年02月01日
職業病(1109)
昨日は、下の娘の授業参観に行ってきました。
体育の授業に興味があったということもありますが、なかなか一緒にいる時間がないのでカミさんに追い立てられて、というのが本音です。
でも、もともと体育教師であったし、今もスポーツを教えている立場の人間として、今、学校の体育では何を、どう教えているのかということについては大変興味があります。
今日の授業は、縄跳びと竹馬、鬼ごっこのようなゲームをやっていました。
いろいろと道具も豊富にあって、工夫されてはいますが、やはりそこは体育の「プロ」ではないので、いろいろな問題点を指摘できます。
そんなことを考えながらみていると、「もっとこうしたらいいのになあ」とか、「俺だったらこうするのに」と、あたかも自分が教えているかのように入り込んでいる自分がいます。
つくづく「職業病」だなあ、と思います。
私はテニスやトレーニングを教える「プロ」なので、教える技術が低かったり、知識がなかったり、集団をコントロールする能力がなければ食べてはいけません。
そのために必死になってやってきたように思います。
人にものを教えるということは、それだけ幅広い知識と経験が必要だということを、今日の授業を見ながら思っていました。
もちろん、それに「終わり」はありませんね。
人が変わり、自分の経験が増えていけば、当然対応の仕方は変わってきます。
それをまた経験にしながら、より良い指導者となるために努力していかなくてはなりません。
これからもいろいろな指導の現場を見て、指導者の方に会って、いろいろと考えて頑張っていきたいと思います。
今日は竹馬の上手な指導法を考えてみようかな。
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