2009年04月30日
トレーニングの原則(1611)
トレーニング論(2)
トレーニングを行う時には、原則に則って指導します。
基本原則として、
・過負荷(オーバーロード)の原則
・漸進性の原則
・反復性の原則
・全面性の原則
・個別性の原則
・自覚性の原則
が挙げられます。
この中で、中高生を教える立場のコーチは、個別性の原則をよく考えて指導しなければなりません。
この時期、特に女の子は身体的にも精神的にも大きな変化をします。
胸も大きくなり、下着も変わり、そのことを強く意識するようになります。
ある実験で、裸の女性を突然衆知にさらすと、ほぼ間違いなく胸を最初に隠すそうです。
女性は、買い物かごを持つ時、無意識に上腕を脇につけて肘を曲げてかごを持ちます。
これも肩の力が弱いことに加えて、胸の意識が強いことと関係しています。
それだけ胸の意識が強いということです。
胸の意識が変わると、パフォーマンスに大きな影響を与えます。
テニスのストロークなどで、女性が腕を脇に強くひきつけて小さなスイングしかできない人が多いのは、そのことも影響しています。
それを矯正することはとても難しいことなのです。
でも、その意識は、赤ちゃんをしっかりと抱いて守るためには役立ちます。
そうした本能的なことも、この時期に形作られてきます。
こうした変化を良く知り、その特徴に合わせてトレーニングをプログラムしていかなければならないと思います。
また、基本原則に加えて、
・特異性の原則
・多様性の原則
・意識性の原則
が大変大切です。
特に、意識性の原則は、人間を扱う上でもっとも留意しなければならない点です。
人間は意識の違いによって、大きくパフォーマンスが変わります。
私は「曲がらない腕」の実験でそれを証明するようにしています。
(曲がらない腕)
腕を軽く曲げて準備します。
適当な人に(あなたを憎んでいる人や力のうんと違う人は困ります)、腕を持って曲げてもらうようにお願いします。
あなたはその力に抵抗して、曲がらないように力を入れてください。
同じくらいの力の人であれば、腕は簡単に曲がってしまうはずです(そうでなければ、相手の力がうんと弱いか、あなたは常人のものではない力を出すことができるということです)。
ひょっとしたら、密かに改造されているかもしれません。
一度検査をしてください。
いくら抵抗しようとしても無駄です。
明日、腕が筋肉痛になって泣くのはあなたですよ。
手の力を軽く抜いて(ここがポイント)、指先を前方に向けて準備します。
先ほどと同じように、腕を持って、曲げてもらうようにお願いします。
この時、「よし、今度は負けないようにがんばるぞ!」とは決して思わないでください。
適当に鼻歌でも歌いながら、そうですね、指先から水が出ていて、花壇に水でも撒くようなイメージを持ってください。
腕はホースです。
腕の中を水が流れて、指先から水が出ています。
さあ、相手が力を入れてきました。
何かやっているなあと思いながら、あなたは花壇に水をやり続けてください。
決してがんばってはいけません。
どうです。
腕は曲がらないでしょう。
これは結構有名な技なので、知っている人も多いかもしれません。
初めての人で、うまくいった人はびっくりですね。
うまくできなかった人でも、ちょっと訓練すればすぐにできるようになります。
肝心要は「力を抜く」ことです。
このように力を抜くことで確かにパワーはあがるのです。
この仕組みは、簡単に言うと、力を入れて抵抗しているときは、腕の後ろの筋肉しか使えないのですが、力を抜くと、肘の周りの筋肉が全て肘を固定するために協調して働くからです。
1つの筋肉よりも多くの筋肉を使う方が力は出るに決まっています。
この力を抜いた感じをしっかりと覚えてください。
テニスの多くのストローク動作では、これくらい力の抜けた感じで振れば、ラケットを支える力はあがり、また余分な力も入らないのでスイング動作はスムースになり、より安定した打球を打つことができます。
もちろん、打球スピードも上がります。
ということです。
ちょっとした意識を変えることで、パフォーマンスは大きく変わることがあることを理解してください。
強化は大切です。
しかし、何度も言っているように、
「その人の持っている能力を引き出すこと」
がもっとも大切なことです。
どうすれば、その能力を引き出すことができるのかを考え、具体的な方法を試行錯誤しながら行うこと、それがトレーニングです。
難しいことですが、大いなる好奇心を持ってチャレンジしてほしいと思います。
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2009年04月29日
テニスのサービス -2- (1610)
テニスの科学(58)
― サービスの球種打ち分け技術を科学する(2) ―
「球種によって動きはどう変わるのか(1)」
身体の使い方を変えることによって球種を打ち分ける技術が必要であると言いましたが、動きにどのような違いがあらわれるのかを知らなくては、球種の打ち分けなどできるわけもありません。
最近は、テニスのように捻りを伴う動作を解析する方法が充実し、関節の角度をすべて解析できる方法なども提言されてきており、より細かくて正確なデータを算出することが可能になってきました。
このようなデータを得るためには、けっこう大変な実験準備や解析過程を経なくてはなりませんが、このような点を解析して実際の指導に活かすことが大切です。
インパクトの形がどれくらい違うのかをみてみると、身体の開き具合や肩の回転角度と傾斜角度などに違いがあることが観察できます。
身体の開き具合がどれくらい違うのかを知るために、上から見たときの両肩を結んだ線とネットとの角度データを算出してみたところ、スピンサービスだけが他のサービスとは違うことが示されました。
フラットとスライスのサービスは、肩を十分に捻った位置から、肩を開きながら、つまり肩がネットと平行になるように回転させながら打球しているのに対して、スピンサービスでは肩の開き具合が小さいのです。
そのかわりに肩の傾斜角度はもっとも大きいことが示されました。
つまり、フラットとスライスは肩の水平回転を積極的に使うサービスであり、、スピンサービスは肩の垂直回転を使うサービスであるといってよいのかもしれません。
よく、肩の「横回転」と「縦回転」という言葉が使われますが、まさにスピンサービスと他の2つのサービスの違いを言い表している言葉です。
では、このとき身体の捻りの大きさに違いはないのでしょうか。
結論を言えば、捻りの大きさにはほとんど差がないということです。
つまり、スタートは同じで、その後の身体の回転運動を変化させることによって球種の打ち分けを行っているのです。
より丁寧に説明すると、スライスサービスでは、もっとも早いタイミングで、肩をほぼ水平に回しつつ打球し、フラットサービスは、まったく同じ動作でありながら、肩の開きをやや遅らせるとともに押さえぎみに打球するわけです。
それに対してスピンサービスでは、肩の水平での開きを押さえて、肩を上方向に引き出しつつ打球します。
肩は、球のような関節を形成しているうえに、肩甲骨の動きを伴って、複雑な動きが可能になっているので、このような使い分けができるのです。
ここで、
「よし、俺も肩の動きをトレーニングして、球種の打ち分けの技術をマスターするぞ!」
と意気込んでいらっしゃる方は少しお待ちいただきたい。
いま、身体の捻りについてデータをみてみたのですが、身体の捻りは胴体の捻りだけから生みだされるものではなく、むしろ膝や股関節などの下半身の動きによって生みだされる割合の方が大きいのです。
膝の動きも調べてみると、スピンサービスほど膝の沈みこみが大きく、その沈みこみを積極的に使って身体の捻りというか、身体の反りを生んでいることがわかりました。
スピンサービスは、その反りを利用し肩の縦回転運動を積極的に行うサービスの技術であるということができます。
それに対して、スライスやフラットサービスは膝の沈みこみがあまりみられません。
指導書などには、スピンサービスほど捻りが重要であるとかかれることが多いのですが、ここで言う捻りとは反りのことを言っています。
捻りの大きさにはほとんど差は見られませんが、パワーのあるサービスを打つためには、膝の屈伸をあまり極端に使ってしまっては、かえってパワーが落ちることが知られています。
身体の捻りと、反り、膝の曲げをバランスよく使うことが大切です。
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2009年04月28日
コーチに必要な資質とは何か?(1610)
コーチング論(5)
「知識」は必要です。
「知識」を深めるためには、たくさん本読むことですね。
専門書なんかを面倒くさいと思うかもしれませんが、好奇心や興味が大きければ、それは楽しみになります。
好きなマンガに夢中になる、そんなふうに感情移入を伴ってのめり込むことができればいいと思います。
私の場合も、何か関心ごとがあって、それについて調べてみようと思うと、何時間も本を読みっ放し、なんてことがあります。
最近は、ネットで検索することも多くなってきました。
しかし、そこでは今一納得できない時、やはり本を読みます。
この前も、ネットで10冊ほど本を購入しました。
今、パソコンの横に積んであります。
そうやって「知識」を積み重ねることは大切ですが、もっとも大切なことは、それを活かす「知恵」です。
「知恵」は、「知識」によって積み重ねてきたものを「経験」によって磨いていくものです。
「対応力」といっても良いかもしれません。
コーチングの指導現場は、画一的な対応ではうまく対処できないことは多いものです。
そんな時は深く考えることです。
その時「知識」は役に立ちます。
「思考力」が深まるからです。
考えに考えて、その方法なりがどう功を奏するのかをイメージします。
この「想像力」がないと効果的な方法に結びつきません。
また、多くの「知識」があることで、「トータルデベロップメント」をサポートすることができます。
「トータルデベロップメント」とは、一人の選手に対して、技術指導だけではなく、メンタル、メディカル、進路に至るまで、総合的にサポートできる体制のことです。
トップ選手は、自分のチームを作って、多くの人間がサポートする体制を作っていますが、それは大変難しいことです。
多くの場合は、コーチがそれを一人でサポートします。
その時、技術だけに偏ることなく、幅広いサポートができる資質を身につけていなくてはなりません。
また、自分だけでうまく対処できないこともたくさんあります。
その時は、自分が信頼できる人に任せることも大切です。
そうしたネットワークを持っていることは、選手の能力を伸ばすための環境作りに役立ちます。
一人でできることは最大限やりきることは大切ですが、何でもかんでも自分ひとりで、という考えよりも、一番適した状況を作ってあげるという考え方が大切です。
また、コーチングにもっとも大切なコミュニケーションを作るために、「共感」できる感性を持っていなくてはなりません。
その選手の成長のために常に考え続け、多くのアイディアを持ち、ともに歩もうとする意志が必要です。
しかし、そうした思いがあっても、それが報われることは少ないものです。
思うように成果がでないと迷い、意欲も下がりますが、それを信念で支えなければなりません。
大きな「忍耐力」がいるということです。
そして、コーチは遠征や合宿などで選手と生活を共にします。
その時、「自己管理能力」が試されます。
大きな意味で「生活力」の乏しいコーチは、選手の管理は難しいということです。
まとめてみましょう。
コーチには多くの資質が必要ですが、
知識から導き出される「思考力」
知恵に裏付けられた「対応力」
成功への強い「想像力」
自己管理によって能力を引き出す「生活力」
そして、揺らがない信念を持つための「忍耐力」
このような資質が高ければ、きっとコーチとして成功していきます。
強い信念を持ってチャレンジしてほしいと思います。
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2009年04月27日
テニスのサービス -1- (1609)
テニスの科学(57)
― サービスの球種打ち分け技術を科学する(1) ―
サービスはゲームの勝敗を大きく左右します。
サービスの威力は、スピードはもちろんのこと、コースへの打ち分けや、フラット、スピン、スライスなどの球種の使い分けなどで決定されます。
球種の違いを産み出す要因としては、
1.インパクト位置
2.スイング方向
3.身体の捻り
などが考えられます。
これらの要因のうち、解析されたデータを整理しながら、球種の打ち分けのコツを探っていきます。
「球種によってインパクト位置はどれくらい違いがあるのか」
インパクト位置の違いについては、フラットサービスが、もっともネット寄りで、かつもっとも高い位置でインパクトしていることがわかっています。
フラットサービスは、やはりスピードがもっとも重要です。
スピードを増すためには、スピンの量を減らしてネット方向への運動量を大きくしたい。
そのために、ネット寄りにボールをトスして打球することは理にかなっています。
また、スピードが増しても、確率を落とさないためには高い打点位置で打つことは大切なことです。
この点は、多くの指導書で解説されていることに相違しません。
その差は、スピンサービスに比べて、ネット方向に約30cm、高さで約25cmの差です。
この差が大きいか小さいかの判断は読者の方々にまかせますが、指導書の中には、フラットサービスとスピンサービスのインパクト位置の違いについて、
「上下方向でラケット1本分くらいの差がある」
と解説している場合もあります。
感覚的にはそれくらいの差があると感じるのかもしれませんが、実際にはそれ程大きな差はないというのが感想です。
スライスサービスについては、両サービスの中間から、ややスピンサービスに近い位置がインパクト位置です。
では、左右方向のインパクト位置についてはどうなのでしょうか。
スライスサービスがもっとも右側(右利きの場合)で打球していることがわかっています。
このことは当たり前のように思われるかもしれませんが、その差はフラットに比べて約45cm、スピンに比べると約90cmにもなります。
ネット方向や上下方向の差に比べると大きな差であると思います。
トスの投げあげる方向を変えることによって球種を打ち分けることは大切な事なのかもしれません。
しかし、上級者になってくればくるほど、トスの位置によって球種を悟られないようにする技術を身につけなくてはならないのは当然です。
トスの方向を変えることによって球種を打ち分けることは、球種の違いによるスピンの感覚をマスターするためには必要かもしれませんが、上級者では身体の使い方の違いよる打ち分け技術を身につける必要があるように思われます。
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2009年04月26日
芸に生きる(1608)
私の母親は日本舞踊の師匠をしています。
今日は御園座での公演で踊ると言うので、娘たちを連れて観に行ってきました。
小さい頃から慣れ親しんでいるはずなのに、日本舞踊の世界は独特な雰囲気があってうまく馴染めません。
でも、そこに生きる人の「凄さ」のようなものを感じて感心することは多いものです。
「芸に生きる」、それは、普通の生活をしていては進むことが難しい、大変強い生き方ではあると思います。
私の母も、家事は一切やらず、ただひたすらに芸に打ち込んでいました。
踊りの本(音楽の譜面のようなものがあります)を確認することを何時間も続けていました。
踊りの勉強のためにと、当時は大変高価だったビデオデッキを購入し、わき目も振らずに見入っていました。
中学生から毎日の外食、自分で洗濯、顔を合わせる時間もほとんどない、そんな生活でした。
そんな生活を寂しいと思ったこともありましたが、母親の芸に賭ける生き様をすごいと感じていたので、そういう生活をなじるような気持にはなりませんでした。
世襲制の強いこの世界で、まったくのアウトローから這い上がってきた人だけに、そのバイタリティは並ではありません。
75を過ぎた今でも、毎日出稽古に出かけます。
多くの弟子も育てています。
そんな生き方に憧れるような気持でいます。
私はテニスのコーチをして、多くの子どもたちを教えてはいますが、師と呼べるほどのものではありません。
「芸に生きる」とは、その感性のすべてをそれに賭ける覚悟を持って進まなければならないものかもしれません。
芸に生きる人の感性には足りていない、そんなことを感じた日でもあります。
いつまでも元気で踊り続けていてほしいと思います。
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2009年04月25日
ストレスとうまく付き合う(1607)
今日は雨だったので、トレーニングをたくさんして、ミーティングをしました。
今日のテーマは、「ストレスとうまく付き合うには」ということについて話をしました。
試合では、「どうやってうまくストレスと付き合っていくのか」、ということが勝敗を大きく左右することになります。
試合におけるストレスとは、
・ミスショット
・調子の悪さ(という思い込み)
・ミスジャッジ
・相手の態度
・風などの環境要因
・対戦相手の好き嫌い
・年下との対戦
などが挙げられます。
大変多くのストレスがある中で、それに捉われて自分を見失ってしまわないようにする必要があります。
そのためには、まず「誰でもストレスを感じている」ということを認識することからはじめましょう。
そして、「逃避行動」をしないことです。
逃避行動には、
・うなだれる
・泣く(試合中に泣く選手もいます)
・行動が遅くなる
などがあります。
これは、不快なストレスに対して、それを回避するために無意識のうちにとってしまう行動です。
しかし、戦いから逃げることはできません。
もし、これが格闘技であれば、こうした行動をとった時には既に敗北が決まっています。
戦うことから逃げないで、「相手に向かっていくしかない」と覚悟を決めて戦うことです。
そのために、4つの行動を心がけましょう。
ひとつは、「声を出す」ことです。
声を出すことで、相手に戦う意志を強く見せること、そして自分のテンションを上げることになります。
もちろん、筋肉の力は上がります。
苦しい時ほど、大きなストレスを感じている時ほど、声を出して、強い気持ちでボールを打たなければなりません。
どんな時に声を出すのかというと、
・ショットを打つ時
・エースを決めた時
・構えた時(セルフトークに近いです)
です。
こうした時に、きちんと声を出せる選手は、うまくストレスと付き合うことができます。
ふたつめは、「オーバーリアクションをしない」、ということです。
オーバーリアクションは、相手のストレスを軽減し、余裕を与えてしまいます。
そして、テンポを早くしてみることです。
ストレスに負けてしまっている人は、うなだれて、とぼとぼ歩きます。
チェンジコートの時でも、精気なくコートに入っていきます。
うまく自分の力を出せるはずはないですね。
そういう気持を振り払って、少しだけテンポを上げてみましょう。
人間の感情は行動と深い関係がありますから、テンポを早くすると、暗い気持ちが和らぎます。
そして、ポイントが始まる前に、足を小刻みに動かすなどの「プレモーション」をしてみましょう。
軽やかに、颯爽と、力強く動くことで、戦う気持ちがよみがえってきます。
ストレスを感じることは少ないですね。
それでもうまくいかない時は、「リセット」しましょう。
間を取り、水分を取り、気持ちの切り替えを図ります。
チェンジコートの時は、「リセット」のチャンスです。
トップ選手が、タオルを頭からかぶり、じっと気持ちを切り替えています。
これがうまくストレスと付き合う方法です。
相手にボールを返球する時もチャンスです。
相手サービスであれば丁寧に返球し、自分のサービスであればしっかりとボールを受け取って、その後、少しテンポを上げる、それだけで気持ちは切り替えられます。
試合では、ストレスを失くすことはできません。
すべての選手が大きなストレスと戦っています。
それでも、ちゃんと自分の力を出す人は、うまく付き合うことができる人です。
大きな大会であればあるほど、ストレスは大きくなります。
それとうまく付き合って、思う存分自分の力を出して戦う、それだけを願っています。
いいか!最後は気合だ!
がんばっていこうぜ!
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2009年04月24日
書く訓練(1606)
毎日のブログ更新を昨年の1月から始めて、1年と4カ月ほど経ちました。
毎日更新するのは結構大変です。
そんな時は、同期のコーチや海外で頑張ってるコーチのブログなどを見て奮起します。
文章がスラスラ浮かんでくる時もありますが、そうでない時は少し重い気持ちなったりします。
でも、教えてる子どもたちに、
「目標を決めて、続けることが一番大事!」
と言っているので、「そのための指標となるよう」にという気持ちで書いています。
自分の気持ちが揺らがないためには、こうした「書く訓練」は大切だと思っています。
特に寮生にはこうした訓練をしっかりやってほしいと思っています。
寮生は、毎日、練習のレポートを私に送らなければなりません。
ブログの更新も定期的にするように勧めています。
何故、寮生にブログを書かせるのかというと、ひとつは離れて暮らす両親に近況を知らせるということです。
子どもたちはそう感じていないかもしれませんが、離れて暮らすご両親は大変寂しい思いをしています。
きっと子どもたちの様子を気にかけていると思うので、それを知らせてあげるというのは大切なコミュニケーションだと思います。
それと、書くということは「自己表現」のひとつだと考えるからです。
今どきの子は、人とうまく話せないと言われます。
「メールはするけど、話はできない、これは一種の現代病だ」
と言う人もいます。
そう感じることも多いですね。
人とのコミュニケーションがうまくできない理由の一つは、言葉を知らない、うまく使えない、ということが挙げられると思います。
実際に子どもたちの文章を読むと、ん~と首をかしげたくなるようなこともあります。
でも、毎日書くということを訓練してくると、何となく表現がうまくなってくるような気はします。
そして、こうした訓練を続けていくことで、大学入試の小論文にも役立ちます。
私の願いは、子どもたちが大学に入っても、高い意識を持って練習してくれることです。
そのために良い指導者がいる大学を選んで進学のサポートをしています。
大学の推薦入試では、論文の良し悪しは大変大切な評価になります。
そのための訓練だと思ってやっています。
もちろん、私とのコミュニケーションの意味もあります。
一番初めに入寮してきた子のレポートは、600通ぐらいになりました。
それに対する私の返信は、途中ちょっと返信をサボっていた時期があったので、300通弱です。
今は、ほぼ毎回返信をします。
朝起きて、子どもたちを送り出すまでの間に返信をするのが習慣になっています。
正直、面倒くさいと思うこともあります。
子どもたちもそう思っているかもしれません。
でも、「書く訓練」は自分を磨くためにとても大切、そんな気持ちを持ってもらうために続けていきます。
きっと、それが私の宝物になっていきます。
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2009年04月23日
観るのが仕事(1605)
コーチング論(4)
多くの試合を見て、問題点や課題を見つけ出し、的確に選手の能力を伸ばしていくというのがコーチの仕事です。
そのために「観る」のがもっとも大切な仕事になります。
それと、選手とコミュニケーションをうまくはかるためにも「観る」ことは大変重要です。
選手の態度や振る舞い、行動から心理の状態を推し量ることができます。
ストレスを感じているのかどうか、モチベーションのレベルはどうかなど、よく観察することで得られる知見は、コミュニケーションの構築に大変役立つということです。
そのためには、コーチにはそうした行動などから心理を洞察できる能力が必要になります。
もちろん、多くの知識が必要です。
感情と行動の関係などについて詳しく知っておく必要があります。
でも、もっとも大切なことは、「相手のことを知りたい」という「好奇心」や「思い」です。
コーチングでは、画一的な理論で対応できることは多くはありません。
知識に裏付けされた経験によって、多くの対応するすべを知ることになります。
それでも、うまく対応できないことは多々あります。
それを何度繰り返しても、「好奇心」や「思い」が崩れないこと、それが優れたコーチに資質だと思います。
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2009年04月22日
構えを科学する-8- (1604)
テニスの科学(56)
-落ち着いた構えとはなにかー
「構え」とは「静」であることが重要視され、微動だに動かないことが良いように思われていますが、これは間違いです。
「静」ではないとはどういうことでしょうか。
運動と姿勢は別々にコントロールされるのではなく、密接に統合されているといることがわかっています。
すばやく動くことができるような、また無理なく力強い打球を行うことができるような身体姿勢は、静的な状態ではなく、動的に安定している状態なのです。
つまり、適切な筋肉の緊張感とメンタル的な緊張感をあわせ持ちつつ、微妙に身体が動揺している状態が良い構えなのです。
しかし、この動揺が外から見てわかるようでは失格です。
独楽のたとえにもあるように、外見上は静かに落ちついて雰囲気を保ちつつ、微妙にしかもリズムよく動きがあることが重要です。
武道のなかに「内剛外柔」という言葉があります。
落ち着いた良い「構え」とは、まさにこのことを指しています。
今回は「構え」にスポットをあてて、その身体的な要素について述べてきましたが、「構え」は息遣いや目線も含め全身全霊でプレーヤーの「質」を表現するものであると考えています。
このような「質」は単にかたちをまねただけで身に付くというものではありません。
そこには軸の意識や集中力など、意識の問題や、メンタルの問題を抜きにして語ることはできません。
また、このような「構え」は、日常の生活や日常の練習のなかで常に意識して、身に付くものであると思います。
日々努力して、歩く姿だけで「むむっ!あいつは、なかやるな。」と思わせてみたいものですね。
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2009年04月21日
ボイスレコーダー(1603)
最近、忘れることが多くなってきました。
ふと思い浮かべたことを忘れてしまって、なかなか思い出せない時は大変悔しい思いをします。
私はそんなことがないようにノートに書き留める習慣があります。
寝ている時に、ふとアイディアが浮かんだ時のために、枕もとにノートを置いて寝ます。
それでも忘れてしまう時があります。
車に乗っている時や、レッスンをしている時にふと思い浮かんだアイディア、これが結構いかしたアイディアだったりします。
でも、すぐに忘れてしまいます。
そのために、新しく買った携帯についている「ボイスレコーダー」の機能を活用します。
これはいいですねえ。
いつでも、どこでも思い浮かんだことを記録できます。
デスクトップに張り付けて、いつでもボタンひとつで録音することができます。
車に乗っている時はもちろん違法になりますので、極力避けるようにしています。
おかげさまで、忘れものは少なくなりました。
でも、聞き直す時に、自分の声に大きな違和感を覚えるので、それに耐えなくてはなりません。
特に私は活舌が悪いので、ちょっと聞きづらく、何度も聞きなおさなければなりません。
でも、アイディアを忘れることの不快感に比べれば、大したことないので、我慢して使っていこうと思います。
声を美声に変換する機能があればいいのに・・・と思います。
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2009年04月20日
構えを科学する-7- (1602)
テニスの科学(55)
-力は抜いて構えるのが良い?-
さて、身体の前傾と深さ両腕の位置などが良い「構え」を作る身体の角度、(これは姿勢要素ということができる)について見てきたわけですが、次に力の面に目を向けてみましょう。
良い「構え」とは、力を抜けるだけ抜けば良いものなのでしょうか。
よく指導者からは、
「力を抜け」
とか、
「力を抜いて構えろ」
と指導されるので、なんだか完全に力を抜いたほうが良いように思ってしまうます。
もちろん完全に脱力した状態や全力での「構え」などは論外であることはおわかりいただけると思います。
では、具体的にどれくらいの力の入れかたが適切なのでしょうか。
このことについても、実際のテニスの「構え」について調べた研究結果があるわけではないので、多方面からの情報を調べて統合的に意見を述べさせていただきます。
誰もがある程度は身体を安定させるように「構え」るはずです。
これを運動学的に言えば、関節を固定するように主導筋と拮抗筋が共収縮の状態にあるということです。
運動を始める直前、もしくは運動中であってもこのような共収縮が適切に発揮されなくてはならないはずです。
その割合は約20から30%です。
これくらいの軽い緊張を伴って「構え」ることが望ましいのです。
上肢に関しては、もう少し低い値で10から20%程度であると推測されます。
しかし、20%の力で「構え」るようにといっても、よくわかりません。
グリップについて言えば、我々の実験では「支えるように」という指示がもっとも適した「構え」を作ると考えられました。
このことから、同じような感覚が良い「構え」の力の入れ具合作ると考えられるので、ここでは支える感覚で「構え」ると言ってしまいたいと思います。
だらっと構えるでもなく、ふんばって構えるでもなく、上体の前傾を軽く両足、膝で支えるような感覚、上腕でラケットと前腕を支えるようにそっとさしだす感覚、そして支えるようにラケットを持つ感覚が良い「構え」を作る条件なのです。
能は静止していても回転している独楽が静止してみえるように、内側に大きな緊張力がこもっているといわれます。
テニスの「構え」では、大きな筋の緊張力を必要をすることはありませんが、少なくとも適切な筋肉の緊張とともに、気合いも含めた精神的な緊張感は優れた「構え」をつくるのには必要なのです。
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2009年04月19日
実戦の強さ(1601)
試合になると力を発揮する人がいます。
性格的に実戦が向いている、というのはありますが、訓練でそうなれることもあります。
練習中にうまくいかなくて集中力を乱していた選手が、練習マッチで素晴らしい集中力を発揮して戦う姿を見ました。
練習では見られないような動き、集中力を見た時、
「本当の力をつけてきたなあ」
と実感できます。
前の日の練習の態度を怒られて、それに奮起したということもあるでしょうが、そうではなく、試合という緊張感、「意識の違い」が力を出させていると感じることができるのです。
もちろん、練習と試合で同じようにできることが望ましいのですが、なかなか難しいことです。
でも、
「練習よりも試合の方が力を出せる」
というのは強くなる人の条件であると思います。
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2009年04月18日
構えを科学する-6- (1600)
テニスの科学(54)
-膝は深く曲げる、は間違い-
「構え」の中心は腰であるといわれ、腰は文字どおり体の要であり、テニスおいても身体のひねりを産み出す大変重要な身体部位です。
この腰のひねり動作を容易にするためにもやや重心を低めに落とすことが大切になります。
そのためには膝を曲げることが重要になってきますが、この膝の関節角度については、曲げすぎても伸ばしすぎても動きのスピードは鈍ることが示されています。
パワーの面から考えると、130度から160度くらいの間で膝を曲げることが望ましいといえます。
ただ、前方に平行に膝を曲げると尻の落ちた姿勢になりやすく、すばやく運動を起こすことができません。
そのためにやや外交に曲げることが肝要になります。
ただ、この外向角度については確かな知見は得られていません。
膝の内側の緊張を感じつつやや外向といったところでしょうか。
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2009年04月17日
強くなる人の条件(1599)
春におこなった合宿では、「強くなる人の条件」について話をしました。
強くなる人は、強くなるために「変わる」ということを信念を持ってやりきることができます。
強さを求める気持ちが強いと言っても良いと思います。
そして、その強い気持ちが、強いボールを打つことにつながっていきます。
打つ時に声を出せない選手がいます。
それは、自分の身体を強く使うことができないからです。
強く打つことができる、それが強くなるために必要なことです。
また、次の攻撃に対する準備ができていない人は強くはなれません。
速く走ることができる、素早く動くことができる、ということは、その意志の強さによって変わります。
フットワークが良いか悪いかは、それによって決まると言っても良いかもしれません。
ドリル練習などを行うと、次の配球が分かっているので、ただ漫然と動く選手がいます。
時々、逆を突いてボールを出してみると、まったく対応できません。
強くなる選手は、次の攻撃に対する意志が高いので、いつでも相手の攻撃に備えます。
単純なドリル練習でも、ゲームイメージがしっかりとあるということです。
練習を常に実践の場に変えるためには、イメージする力が必要です。
子どもたちにそう話をすると、次の練習ではきちんとやれて、質の高い練習ができます。
でも、それが長くは続きません。
大切なことを忘れてしまうからです。
忘れないためには、絶対に強くなるという意志が必要です。
強くなる選手は、それが人一倍高い、ということです。
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2009年04月16日
構えを科学する-5- (1598)
テニスの科学(53)
-腕はリラックスして構える-
当然、前傾が強すぎたりして、つま先よりに重心が掛かりすぎていても良くないことはわかります。
また、前傾姿勢を作るとき、両腕を前方に大きく突き出せば重心位置は前方になるので、60%の位置に重心を持ってくることも可能です。
しかし、それではテイクバックが遅れてしまいます。
何度も言っているように、上肢に関する動きでもっとも重要なのが肘なので、この肘が後方にもっともすばやく引きやすい位置に準備しておかなくてはなりません。
そのために、肘は身体の前傾に合わせるのではなく、やや力を抜いて重力方向、つまり地面に向かって楽に降ろすようにかまえることが肝心です。
武道の世界では「沈肩墜肘」といって、文字通り、肩を沈めて肘を下げる構えが重視されます。
これはすばやい動きと力強い動きを両立させるためには必要な構えなのです。
また、肘の動きを容易にすばやく行うことができるように、手首を強く曲げたりして構えてはいけません。
そのことによって過度の緊張を生み、すばやくテイクバックすることができないからです。
また、両腕を同時に動かすことによって、姿勢の安定を図ることができることがわかっています。
スプリットステップを行うとき、両腕は同時に動かすようにしたほうが良いです。
そうすればジャンプ動作を行いながらでも、身体の前傾姿勢を安定的に保持して着地後のすばやいターン動作を可能にすることができます。
さあ、これで、身体の前傾によって良い「構え」ができることがわかりましたが、では、その深さについてはどうでしょうか。
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2009年04月15日
構えを科学する-4- (1597)
テニスの科学(52)
-ふんばって構えても良いことなどない-
では、足は地面につけたままで構えることは良い「構え」であることについて考察しておきましょう。
いくら安定した「構え」が良いといっても、いわゆるふんばって構えてもよいのかという疑問が残ります。
もし、そうであるならば、相撲のようにしこ踏みの状態で「構え」ることが良いことになります。
これでは俊敏な動きができないことは容易に想像できます。
では、テニスの「構え」に必要な安定した「構え」とはどのようなものでしょう。
それは、ひとことでいえば、もっとも不安定な安定状態とも言うべきもので、ちょっとしたことで安定が崩れてしまう限界点での安定状態で「構え」るということです。
具体的には、足の長さを100%として、かかとの位置から60%の位置に重心位置がくるように前傾した状態がその限界点であるといわれています。
要するに、ちょっとしたことで身体が動きだせるように前傾を保って「構え」ることが良い、ということですね。
かかと寄りに重心位置を持ってきて安定した姿勢で構えてはいけないということになります。
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2009年04月14日
停滞期を乗り越える(1596)
どんなことでもある程度レベルが上がってくると、そこから伸び悩んだり、意欲が低下する時期があります。
これを心理学では「プラトー」と言いますが、それを乗り越えたところに新たな成長があります。
私が本格的に(?)写真を取り始めた頃、コンパクトカメラとは違う写りに感動し、どんな写真を撮ってもうまく写せる気がして、毎日のように撮っていました。
しかし、しばらくすると、構図の取り方や写りがマンネリ化して、どれも同じような写真になっているように感じ、あまり撮らなくなりました。
私の気持ちが停滞していた時、あれほど必死に見ていたカメラ雑誌を見なくなりました。
興味が低下していたからですね。
しかし、ある時、何気なく見たカメラ雑誌の写真が気に入り、こういう写真を撮ってみたいという衝動に駆り立てられました。
その気持ちが萎えないようにと、新しいカメラを買いました。
新しいカメラを買ったことで、その意欲は再び湧き上がり、今はまた写真を撮ることが楽しくなっています。
ただ、初めの頃の楽しさとはちょっと違います。
初めの頃は、プログラムAEに任せて、構図は気にするものの、被写体を撮ることだけを意識していました。
今は、絞り優先AEをメインに、同じような構図において、ボケを変えたり、前景を入れたり、写真をイメージした通りに撮ることを考えています。
もちろん、逆光での撮影やマクロなどにも挑戦し、自分の技術を磨いています。
失敗も多いですが、その中から学ぶことが多く、それを楽しむ感覚があります。
写真を撮るために出かけることも多くなりました。
行動力も高まったということです。
テニスでも同じです。
初めの頃は、ただラリーが続くことが楽しくて、ただボールを打つことが楽しくてがんばります。
その内に、試合に出て勝てるようになり、練習とは違う喜びも感じるようになります。
でも、思うような成果が出なくて、そのことを親やコーチから言われることが苦痛になって、楽しくなくなってきます。
そういう気持で練習をしていても、一向にうまくならないような気がしてやる気が失せてきます。
そういう時は、周りで見ているよりも本当に苦しい思いをしますね。
テニスをやめてしまいたくなることも多いはずです。
それを何かのきっかけで乗り越えると、今までとは違う意識でテニスに取り組むようになります。
そうやって強くなっていきます。
実際にはそういう気持にならないでテニスをやめていく子も多いです。
それは、子どもたちの選択なので、私の仕事はできるだけそうならないようにいろいろなきっかけを与えていくことが仕事になります。
私と同じようにあたらしいラケットを買う、というのもいいかもしれません。
テニスの大きなイベントを見に行くのもいいかもしれません。
人は苦しい時期を乗り越えてこそ強くなる、というのは真実です。
だから、心理学でも「プラトー」を否定するのではなく、強い精神力を身につけるために必要なこととして肯定的に捉えています。
私が教えている子どもたちには、いろいろな経験をして強くなってほしいですね。
昨日、歴史人口学の先生が、「人工の減退期は、次の時代を作る時期」だと言っていました。
苦しい時期、停滞する時期は、次の成長を生む時期であることは間違いなさそうです。
そろそろ新しいラケットでも買いますか。
ついでに新しいレンズも・・・だめかな?
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2009年04月13日
寝るのが下手(1595)
私はどうも寝るのが下手です。
なかなかすっきりと起きることができません。
風貌に似合わず(?)繊細なので、ちょっとした物音にも過敏に反応して起きてしまいます。
防犯には役立つかもしれませんが、疲労回復や身体の調整のために大変重要な睡眠が十分にとれないのは困ります。
また、これはいつも不思議に思うのですが、起きなくてはならない時間の10分ぐらい前には目が覚めます。
大抵は目覚ましもセットしてあるので、時間ぎりぎりまで寝ていたいのですが、いつもそうはなりません。
これにはいつも大変悔しい思いをします。
まあ、ひとつだけ良いことといえば、眠りが浅いということなので、毎日夢を見ることができます。
私のカミさんのように眠りの深い人はあまり夢を見ないそうなので、その点に関してはちょっとラッキーかもしれません。
夢は絶対に自分が経験できないようなことや、懐かしい人に会えたりするので、見るのは楽しみだったりしますが、ゆっくりと寝ることができていないのはちょっと問題です。
これから夏に向かって運動量を増やし、ゆっくりと寝ることができるように努力したいと思います。
メタボの防止にもなるし、一挙両得(?)ですね。
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2009年04月12日
構えを科学する-3- (1594)
テニスの科学(51)
-かかとはあげて構えたほうが良いか-
よく「軽くかかとをあげて構えるように。」と指導される場合があります。
私もテニスを習いはじめのころ、かかとをあげないで構えていて、先輩から、
「なんてだらしない構えだ!」
とお叱りを受けた記憶があります。
また、トレーニング法としてもかかとをあげて歩くことが良いといわれ、そのための特別な靴も市販されているので、何となくかかとをあげて構えることが良い「構え」であるように感じているものです。
個人的ではありますが、漫画のドカベンで山田太郎が電車の中でかかとをつけないトレーニングをしているのを読んで、少しの間試したことがあります。
結構きついトレーニングであったような気がします。
このように、トレーニングや日常の健康を維持するためにはかかとをあげて歩くことや動くことは効果があることが知られています。
しかし、かかとをあげて構えることがすばやい動きにつながるかどうかは確かではありません。
そこで幾つかの文献を整理してみると、陸上のように直線的に動くことに限られる運動についてはそれほど問題はありませんが、テニスのように相手の打球に応じて、前後左右に瞬間的に動かなければならないスポーツではかかとをあげて構えることはどうもあまり良くないようです。
かかとをあげてつま先立ちでいると、反応時間が遅れるという実験結果があります。
この理由については考察が深くまで進んでいませんが、つま先立ちという不安定な状態では身体の安定を図るために、姿勢保持のプログラムが大きく働くために次の瞬時の動きに対して反応が遅れるのではないかと言われています。
つまり、不安定な状態で「構え」ることは姿勢保持のために脳が積極的に使われ、次の動作変化への切り替えが遅くなるということなのです。
つま先立ちと足を地面につけた状態ではどちらが安定しているかはいわなくてもわかると思います。
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2009年04月11日
ガッツポーズの日(1593)
今日は「ガッツポーズの日」、らしいです。
4月11日と何の関係があるのか分かりませんが、「ガッツポーズが大切だ!」、という思いがあって決められた日なのだと思います。
今日から愛知県下ではインターハイ予選が始まります。
私のクラブの子どもたちも何名か参加しています。
高校三年生は、最後のインターハイという意識が強いので、大きなプレッシャーになりますね。
この大会を最後に引退する選手も多いので、気持ちが高まる分、そのプレッシャーは大きくなります。
そんな時、少しでもその緊張を和らげるために、ちょっとだけ考えを変えてみるといいかもしれません。
どんな風に変えるのかというと、「自分は大学に入ってもテニスを続ける」、「これからもずっとテニスを続ける」と強く思うことです。
人間は「これで最後だ!」と思うと大きな緊張に襲われます。
でも、それが「ずっと続いていく」と考えると、そこで思うような成果があげられなくても次に向かう気持を持つことができます。
そういう気持がプレッシャーを少しは和らげてくれます。
私たちの時代は、上に行ってもテニス続けるのが当たり前の感覚がありましたので、別にここで負けてもいいや、くらいの気持ちでいましたね。
緊張がないわけではありませんが、そのプレッシャーに押しつぶされることはなく、いつも前向きに考えていたように思います。
今は時代も変わって、そうも言ってられないのかもしれませんが、ちょっとだけ考えを変えて、少しだけ楽な気持ちなって自分の力を出せるのであれば、それが一番良いと思います。
それと、やはり「ガッツポーズ」が大切です。
プレッシャーが大きいと、ちょっとしたミスで大きく落ち込みます。
その気持ちを振り払い、相手に向かっていく気持ちを高めるために「ガッツポーズ」は大変有効です。
自分なりに「少し大げさだなあ」と思うくらいの「ガッツポーズ」をした方が気持ちは高まってきます。
強くこぶしを握りしめると力が湧いてきます。
このことは科学的にも証明されているので、有効に活用した方がいいですね。
私が願うのは、「自分の力を出し切ること」、それだけです。
「ガッツポーズ」で気持ちを高め、自分の力を出し切って戦ってほしいと思います。
「ガッツポーズの日」、忘れないようにします。
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2009年04月10日
人を扱う(1592)
トレーニング論(1)
実は、今年は「トレーニング科学」という講義も受け持っています。
トレーニングは専門なので、講義もさぞしやすいと思われるかもしれませんが、全くそうしたことの知識のない学生さんの興味を引きつつ講義をするのは結構難しいですね。
専門用語を並べたてて、勉強していない学生が悪い、などと主張する先生もいますが、それでは講義の意味はあまりないように思います。
できるだけ身近な話題を織り交ぜながら、スポーツやトレーニングにそれほど強い関心がなくても、「この講義をとって良かった」と思われるものにしていきたいと思います。
この講義を通して、一番理解してほしいことは「人を扱う」ということです。
人間はロボットではありませんので、その日の感情や体調、気合いややる気によって出せる力などは大きく変わります。
指導する側とされる側の関係によっても出せる能力は変わります。
だから、理論的にプログラムされ、成果は十分実証されているトレーニングであっても、その効果は人それぞれに違います。
それを十分に理解し、対応力を持って、その選手の能力を引き出すことができるように指導し、プログラムを作っていかなくてはなりません。
私は、過去のいくつかの失敗を通してそんなことを学びました。
愛工大名電高校野球部のトレーニング指導を受け持ったことが大きな財産になっています。
野球部では、最初の1年間、毎回違うメニューを作って指導してきました。
それをマネージャーがノートに書き留め、一年間で大学ノート4冊ほどのボリュームになりました。
毎回違うメニューを作るのですから、それは結構大変な仕事になります。
プログラムのアイディアに詰まった時などは、子どもたちがトレーニングをしている姿を思い浮かべます。
どんな場所で、どれくらいの時間で、どんなことに注意して、どんな順番で指導するのかを十分にシュミレーションします。
その中で、自分なりに納得できる内容を整理していくわけです。
こうしたやり方をしようと思ったのは、今までのトレーニング指導の方法に疑問があったからです。
マシンなどで筋力や体力を測定し、その数値に合わせてコンピューターが決められたプログラムを選んでいくという方法が良く行われていました。
しかし、こうやって画一的に決められたプログラムでは期待する成果が出ていないということや、環境に適しないプログラムが選択されるので、結局は継続的に実施されないという現実を見てきました。
「何か」が足りない、そう強く感じていました。
それから自分なりのアプローチを考えて得た結論は、トレーニングで一番大切なことは「人を扱う」、ということです。
まず、人と人との関係をうまく結び、相互理解を深め、信頼を築くことが何よりも大切だということです。
それさえ出来れば、乱暴に言ってしまえば「プログラムなんて何でも良い」と思います。
もちろん、そういう関係を作ることが大変難しいので、簡単に成果が出るとは言いません。
でも、そうした考えを持って指導を続けることで、きっと今まで以上の成果は出るとはっきりと言うことができます。
「人を扱う」ということは大変難しい、だからこそ本当に楽しい、そんな思いを持って指導をしていこうと思います。
そして、その思いを学生さん達に伝えていこうと思います。
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2009年04月09日
コーチングが成り立つ関係(1591)
コーチング論(3)
新学期が始まって、今年は2つのクラスで「コーチング論」を受け持つことになりました。
2つのクラスを併せて、169名の受講希望者がいます。
今は履修期間なので、最終的に何名になるのかわかりませんが、あまりたくさんの受講者がいると、コミュニケーションをとることが難しいので、適度な人数になることを願っています。
私の授業では、毎回レポートがあったり、自筆のノートの提出があったり、遅刻を認めないなど、ちょっと制限や約束事が多いので、学生さんには少し窮屈な感じがあるかもしれませんね。
別に学生さんをいじめようと思っているわけではなく、授業を通じて「コーチング」の関係を築くために必要だからです。
「コーチング」が成り立つためには、「相互理解」と「相互選択」という考え方が必要になります。
ちょっと前のコラムにも書きましたが、それに少し付け加えて整理しておきます。
「相互理解」は、お互いのやっていることを認めるということです。
自分の感性と食い違っていたりすると、妙に腹立たしくなったり、感情的になったりします。
そうならないように、「自分とは違うこともある」ということを認める姿勢を持っていないとうまくはいかないということです。
そして、課題を解決するために、「共に」考えを同じくしている必要があります。
これを「指向性」と言いますが、それが食い違っているとお互いを理解することは難しく、コーチングは成り立ちません。
同じように「教える」ということに関して、「ティーチング」という言葉あります。
これは、知識を伝えるということに重きが置かれ、多くの知識や経験を持つ教師が、どちらかというと一方的に伝達することになります。
それでも、教える側と、学ぶ側に、同じ「指向性」があれば、そこに「コーチング」の関係が成り立ちます。
でも、ただ単に単位がほしいというだけで出席し、聞く気もないのにただ座っている、ということでは、その関係は成り立ちません。
もうひとつの「相互選択」とは、お互いに、いつでも選択することができるようにしておくということです。
もし、自分にとって必要がなかったり、方向性が違っていたり、感覚が合わなかったりした時に、一方的に相手の言い分に任せるのではなく、自分の意見をちゃんと言えるような関係を築くということです。
相手に依存しない関係と言ってもいいと思います。
一見すると、不安定な関係に見えるかもしれませんが、いつでも選択できるという中にあって、それでも相手を選ぶという関係がある時、それが一番強い関係となります。
指導者の側からすると、「自分についてこい!」といって、そのリーダーシップに追従する関係の方が良いと感じることはあるかもしれませんが、より発展的な関係を築くためには「相互選択」の考え方は大切です。
実際の授業では、学生さんに選択する権利があります。
もし、気に入らなかったら講義を選択しなければ良いということになります。
私にはそうした権利は認められないので、その代りに、講義に参加するための条件をいくつか設けて、それを納得してもらうことで、できるだけ「指向性」を一致させる必要があるわけです。
私は、この講義を通して「コーチング」を学んでほしいと思っています。
そのためには、人と人との関係をきちんと理解しなければなりません。
そんな講義になれば良いと思っています。
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2009年04月08日
構えを科学する-2- (1590)
テニスの科学(50)
能では基本となる「カマエ」というただ舞台に立っている行為で、周りの空気の動き、緊迫感を醸し出さねばならないそうです。
そのためにはいわゆる「形」や「型」はほとんど関係なく、身体である特殊な状態を作ることだといわれています。
この身体で作り出す特殊な状態とは何なのか、それこそがいわゆる正しい「構え」につながると思います。
しかし、それは現代のスポーツ科学をもってしても解明はできません。
少し経験のあるテニスプレーヤーなら、あるプレーヤーを見たとき、
「むむっ、こいつはできるな」
と感じることがあるし、経験あるコーチならぱっとみただけである程度その人のテニスの技量を推し量ることができます。
このとき、そのひとの姿勢とか表情とかも参考になるし、さらにいえば話し方や呼吸も「構え」を作る元とになっています。
つまり、膨大な情報をもとにして、そのプレーヤーの「質」の状態を探っていることになるのです。
そして、極めて優れたパフォーマンスを示すことができる段階まで能力を高めることができたとき、人はその動きに「美」を感じます。
「美」を形成する要素として、動きの「正確性」、「流動性」、「リズム」、「力動性」、「調和」をあげることができるといわれます。
それを数値に置き換えることがどれ程大変なことであるかおわかりになるでしょう。
あえて言えば、素晴らしい絵画を客観的な数値に置き換えて、その数値が高いほど良い絵であると判断するようなもので、そんなことは不可能です。
しかし、「構え」という身体運動に関係するいくつかの知見は得られているので、その知見をもとに良い「構え」というものを探っていくことにします。
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2009年04月07日
髪を切る(1589)
一昨日は、午後からフリーにしたので、寮生たちはそろって髪を切りに行ったそうです。
何だかよく分かりませんが、髪の毛をまっすぐにするパーマをかけて、かなりのお金をかけて整えたようです。
私も、今日から新学期が始まるので、髪を切り、ひげをそりました。
4月5日は、「ヘアーカットの日」らしいので(ナビ君が言っていました)、ちょうど良いかもしれませんね。
もちろん、私は自分で刈りますので、一銭もお金はかかりません・・・。
私は、遠征に出る前とか、新学期が始まる時か、長期の休みが始まる前とかに髪を切ることが多いと思います。
新学期が始まって、何人かの子どもたちが髪を切ってきたようなので、同じ感覚があるのかもしれません。
人間は、何かことを始めようとする時に、新たな気持ちになる、決意を示す、という意味で髪を切るのかもしれません。
昔から、「髪を切る」ことは、魂を失くすことと同じように考え、武士の最高の恥辱は、髪を切り落とすことでした。
部活動で、何か問題を起こすと坊主にする、というのもここからきているのかもしれません。
他にも武将の妻がその覚悟を示す時に髪を切ったり、遺品として髪を持ち帰るシーンなどを時代劇で見たりします。
それほど「髪を切る」ということは、厳粛で、大切な行為だったのだと思います。
現代では、それほどの重みがあるとは思えませんが、それでも「髪を切る」ということに大切な意味を持っていることは確かなようです。
寮生たちは、整えた髪を(髪の少ない私に)自慢げに見せていましたが、あまり変わっているように見えません。
それでも、彼女たちの中では、あたらな気持ちが芽生えたり、決意が高まったりしているのかもしれません。
私は残り少ないので、整えるために多くの時間は必要ありませんが、やはり、何か事を起こす前には、きちんと髪を切って、その意識を高めたいと思います。
全部なくなったらどうすればいいんだろう・・・?
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2009年04月06日
強くなるために必要な力(1588)
テニスで強くなるために必要な力はたくさんあります。
その中でも、やはり、「強くなる」ためには「闘争心」と「思考力」がもっとも大切だと考えます。
「闘争心」は相手と闘う気持ちのことですが、闘うために「何をするのか」を理解し、行動することを訓練しなければなりません。
闘いはコートの中だけではありません。
日常の生活の中で闘うための準備ができているものだけが強くなります。
そのような「気構え」や「心がけ」などを含めて「闘争心」といいます。
それを訓練してほしいと思います。
「思考力」とは、
自分の力を最大限に発揮するために「ものの考え方」を少し変える力です。
今よりも強くなるためには「何か」を少し変えなくてはなりません。
変えるのは勇気のいることですが、何の変化を求めない者は強くはなれないのです。
まずは今の現状を認識することからはじめましょう。
何が問題で、どのようなことが障害となっているのかをきちんと把握することが先決です。
それができれば、自分の考えや今までのコーチのアドバイスなどを参考にしながら「試行錯誤」します。
「試行錯誤」とは、
「新しい物事を、いろいろ試して失敗し つつ完成に近づけてゆくこと」と定義されています。
スポーツでは「完成」を見ることは難しいですが、近づけていく努力が強くなるためには何よりも必要です。
そして、失敗を恐れない「ものの考え方」をしっかりと根付かせることです。
多くの選手は「失敗」を恐れます。
しかし、「失敗」は次に変わるチャンスを与えてくれるものだという認識があれば、思い切ってトライできます。
日本のジュニアの試合では、この思い切ったプレーというものができにくくなっています。
それは「失敗」を恐れるからです。
試合で負けることを「失敗」だと強く思いこんでしまうことが一番の問題です。
そうしたことを繰り返してくると、「試行錯誤」ができません。
そんな「ものの考え方」を少し変えることを訓練しなければなりません。
それが「思考力」です。
「変わる」ということは「チャンス」を広げることだということを強く思うようにしてほしいと思います。
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2009年04月05日
構えを科学する-1- (1587)
テニスの科学(49)
テニスにはレシーブの「構え」だけではなく、いろいろな「構え」があります。
サービスの「構え」
とか、
チェンジコートで休むときの「構え」
などです。
しかし、いったい「構え」とはなんでしょうか。
よく私たちは、
「こいつは良いリターンをしそうな構えだ」
とか、
「構えがすばやいので安定したストロークが打てる」
などと言います。
もちろん私たち目にしてきたのは、そのような素晴らしい「構え」だけではなく、とんでもなくユニークな「構え」もあります。
例えば、
ゴルフのパッティングにも見られるような、両肘を左右に大きく広げていかにも相手を威嚇しているような構えとか(そんなことでは威嚇になりませんよ、かえって相手を安心させるようなものです、と言ってあげたくなります。)、
マッケンロー(知っていますよね)よろしく両手をダラーンと下げて構えている人とか(こういう人に限って、スプリットステップを行ったときでもラケットを上方へ持ちあげないので、ヘッドが完全に下がって打球してアウトばかりだったりするのですが。)、
両手を完全に離して体の脇に構える人もいるのです。
しかし、このようなユニークな「構え」が果たして本当に悪い「構え」だと言えるのでしょうか。
そして、このようなとき、あまりカッコ良くはないけれど、その人が好きでやっているんだし、きっとその人にとっては良い構えなんだと割り切ってしまうことが多いのではないでしょうか。
この問題を解決するには、正しい合理的な「構え」とは何かを理解しなくてはなりません。
その「構え」にスポットをあてて解明していこうと思います。
これは非常に骨のおれる仕事です。
なぜなら「構え」とういうのは単にフォームを意味するのではなく、試合に対する「構え」など精神的な「心構え」をさすこともあるからです。
身体的な意味での「構え」をとってみても、そこには「美的な判断」も存在することが科学的な解明を困難にしています。
つまり、「構え」を評価するとき、その時の力や関節角度を測定なければわからない、というものではないのです。
科学的な手法を用いて客観的に数値に置き換えるのは困難な仕事なのです。
その困難な仕事に敢えて挑むのですが、まずは日本の伝統芸術や武道においてはどのように「構え」を捉えているのか見ていくことにします。
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2009年04月04日
楽しく体を鍛えていく方法-6- (1586)
テニスの科学(48)
その3は、前腕のトレーニングです。
ラケットコントロールなどを上手く行なうことが出来る人は、前腕の動き、特に回内の動きが上手い人です。
しかし、日常の動作の中ではあまり回内を使う動作が無くなってきているので、これもレッスン中にトレーニングしてしまいましょう。
非常に簡単で、いわゆる「雑きん絞り」をします。
もし、毎日バケツに水を汲んで、拭き掃除をしているというのなら特別トレーニングをする必要も無いのですが、そうでなければぜひとも行なっていただきたいトレーニングです。
ただし、本当に雑きんを持ち出して、拭き掃除をしなさい、というのではありません。
ラケットを使って、雑きんを絞るように、両手の前腕の回内動作を強化するのです。
ラケットを雑きんと見立ててぎゅっと絞る、それだけでトレーニング効果が期待できるのです。
もちろん若干の注意事項があります。
一つはラケットを手のひら全体で包み込むようには握らないで、指で握る感覚で握ってもらいということです。
そして、その時、出来るだけ肩の力は抜いておくということを忘れないで行なってほしい。
これならば、いつでも出来ます。
しかし、グリップがこすれて早く傷むかもしれないので、グリップテープの替えは大目に準備しておいた方がよいかもしれません。
誰でも簡単に、しかもレッスン中に出来るトレーニング方法を紹介しました。
是非行なってみてください。
少なからず効果があるはずです。
少しでも上手くなりたければ、やはりトレーニングが必要です。
しかし、楽しみながらやれることが重要で、やりたくも無いことを無理やりやっても効果は期待出来ません。
多くの人が、楽しみながら実践していただけることを願っています。
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2009年04月03日
ほんの少しの違い(1585)
新しく携帯を買い換えました。
携帯は、どれも同じような機能で、ボタンなどの配列もほとんど変わらないので、買い替える必要はないと思うかもしれません。
デザインに飽きた、という理由であれば買い替えも納得できますが、機能に不満となると買い替えの理由としては弱いように思います。
でも、ほんの少しの使い勝手が大きなストレスになります。
携帯を買い換えた理由は、今まで使っていた携帯の使い勝手に対するストレスが大きかったからです。
今回の携帯は、自分の思うような使い勝手に近く、ほしかった機能も付いているので、ストレスは大きく減りました。
ほんのちょっとの違いで、これだけ感じ方が違うということは、それだけ携帯を利用する頻度が高いということなので、それはそれで問題だとは思いますが、とりあえすストレスが小さくなったことは喜ばしいことであると思います。
スポーツの指導でも、こうした些細な感覚の違いというのはとても大切です。
グリップがほんの少し変わっただけでも大きな違和感を感じるので、グリップテープの位置にこだわる人もいます。
プロゴルファーのジャンボ尾崎選手が練習中にしっくりとくるグリップを見つけたので、それを忘れないようにガムテープでぐるぐる巻きにして何日か過ごしたというエピソードを聞いたことがあります。
往年の世界ナンバーワン選手であるイワン・レンドル選手は、何十本、何百本もあるラケットから気に入ったラケットを見つけ出すのに相当の時間を掛けたそうです。
一見すると何も変わりがないように見えて、実は感覚は大きく変わっている、そして、それが大きくパフォーマンスに影響するということです。
私たちコーチの仕事は、その些細な違いを見つけ、それが大きくパフォーマンスを向上するように修正していくことです。
携帯を買い換えるようにはうまくいきませんが、これからも小さな違いを見つけ出し、より良く変わることができるような方法を探していこうと思います。
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2009年04月02日
星占い(1584)
昨日の練習は、何だかだるさがあって集中力を欠いていたようにも感じます。
花粉症の薬を飲むとだるくなるそうなので、そのせいかもしれません。
ブルネイ遠征、合宿、小学生大会、東海毎日、ジャパンオープン、中学生大会と続く日程に疲れがたまっているのかもしれません。
そんな時、ホームページに設定しているページの星占いの欄が目に留まりました。
総合運が、
「自覚のないうちに溜まっていた疲れで、体が悲鳴を上げてそう。今日はとことん体を癒してあげて。マッサージ屋さんやリフレクソロジーに行くのがおすすめ。食事は栄養のバランスを意識し、睡眠も十分に取ること。」
だそうです。
星占いでも、疲れだ!といっているので、その通りなのかもしれません。
ちなみに、愛情運は、
「独占欲から、相手に愛情を押し付けてしまわないよう気をつけて。」
昨日のコラムでも書いたように、自分の考えを押し付けてはいけない、ということかもしれません。
金銭運は、
「カードの利用明細は入念にチェック。自分への戒めにもなって吉。」
衝動買いはするな!という啓示かもしれません。
仕事運は、
「困難が降りかかってきたら、深呼吸をして立ち向かう力を蓄えて。」
何事も逃げてはいけない、挑んで乗り越えるものである、という教えです。
こじつけのような感じがするかもしれませんが、今までほとんど目に留めたこともないような星占いの内容に、「何か感じるものがあった」、というのは何かの暗示だと思います。
これに従って、少し休んだ方がいいかもしれませんね。
ちょっと時間をもらって、桜でも撮りに行きたいと思います。
ちなみに、総合運は61点でした。
何か微妙・・・です。
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2009年04月01日
教えると下手になる(1583)
ある知り合いのコーチが、
「教えると下手になる気がする」
と言っていました。
実感として、とても良く分かります。
指導することに自信満々のコーチもいます。
でも、私はそうではありません。
テニスの実績も大したことはありません。
指導の成果もそれほどのものではありません。
だから、何とか自信をつけるために、多くの経験を積み、たくさんの知識を身につけ、優れたコーチに話を聞いてきました。
それでもなかなか自信は持てるものではありません。
子どもたちが強くなるためにいろいろと考えます。
考えて、考えて、こうすればいいだろうと、それなりの答えを持って教えます。
でも、それが正しいのかどうか分かりません。
「情熱を持って教えることが一番大切だよ。」
と言われて少しほっとします。
でも、そうではなく、教えていることが子どもたちにとってマイナスになっているのではないのか、と不安になることがあります。
実際にそういうケースもあると思います。
自分の感覚を押しつけているだけなのかもしれません。
子どもたちは、そう思っているわけではないのに、コーチに言われたからやむを得ずそうしているのかもしれません。
よく分かりません。
確かに教えると下手になることはあるかもしれません。
でも、何とかその確率を低くするために、いろいろ考えること、それを忘れないことが大切だと思います。
テニスのコーチを続ける限り、ずっと考え続けます。
教えるとうまくなる子どもが増えるように・・・。
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