2009年04月16日
構えを科学する-5- (1598)
テニスの科学(53)
-腕はリラックスして構える-
当然、前傾が強すぎたりして、つま先よりに重心が掛かりすぎていても良くないことはわかります。
また、前傾姿勢を作るとき、両腕を前方に大きく突き出せば重心位置は前方になるので、60%の位置に重心を持ってくることも可能です。
しかし、それではテイクバックが遅れてしまいます。
何度も言っているように、上肢に関する動きでもっとも重要なのが肘なので、この肘が後方にもっともすばやく引きやすい位置に準備しておかなくてはなりません。
そのために、肘は身体の前傾に合わせるのではなく、やや力を抜いて重力方向、つまり地面に向かって楽に降ろすようにかまえることが肝心です。
武道の世界では「沈肩墜肘」といって、文字通り、肩を沈めて肘を下げる構えが重視されます。
これはすばやい動きと力強い動きを両立させるためには必要な構えなのです。
また、肘の動きを容易にすばやく行うことができるように、手首を強く曲げたりして構えてはいけません。
そのことによって過度の緊張を生み、すばやくテイクバックすることができないからです。
また、両腕を同時に動かすことによって、姿勢の安定を図ることができることがわかっています。
スプリットステップを行うとき、両腕は同時に動かすようにしたほうが良いです。
そうすればジャンプ動作を行いながらでも、身体の前傾姿勢を安定的に保持して着地後のすばやいターン動作を可能にすることができます。
さあ、これで、身体の前傾によって良い「構え」ができることがわかりましたが、では、その深さについてはどうでしょうか。
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