2009年04月28日
コーチに必要な資質とは何か?(1610)
コーチング論(5)
「知識」は必要です。
「知識」を深めるためには、たくさん本読むことですね。
専門書なんかを面倒くさいと思うかもしれませんが、好奇心や興味が大きければ、それは楽しみになります。
好きなマンガに夢中になる、そんなふうに感情移入を伴ってのめり込むことができればいいと思います。
私の場合も、何か関心ごとがあって、それについて調べてみようと思うと、何時間も本を読みっ放し、なんてことがあります。
最近は、ネットで検索することも多くなってきました。
しかし、そこでは今一納得できない時、やはり本を読みます。
この前も、ネットで10冊ほど本を購入しました。
今、パソコンの横に積んであります。
そうやって「知識」を積み重ねることは大切ですが、もっとも大切なことは、それを活かす「知恵」です。
「知恵」は、「知識」によって積み重ねてきたものを「経験」によって磨いていくものです。
「対応力」といっても良いかもしれません。
コーチングの指導現場は、画一的な対応ではうまく対処できないことは多いものです。
そんな時は深く考えることです。
その時「知識」は役に立ちます。
「思考力」が深まるからです。
考えに考えて、その方法なりがどう功を奏するのかをイメージします。
この「想像力」がないと効果的な方法に結びつきません。
また、多くの「知識」があることで、「トータルデベロップメント」をサポートすることができます。
「トータルデベロップメント」とは、一人の選手に対して、技術指導だけではなく、メンタル、メディカル、進路に至るまで、総合的にサポートできる体制のことです。
トップ選手は、自分のチームを作って、多くの人間がサポートする体制を作っていますが、それは大変難しいことです。
多くの場合は、コーチがそれを一人でサポートします。
その時、技術だけに偏ることなく、幅広いサポートができる資質を身につけていなくてはなりません。
また、自分だけでうまく対処できないこともたくさんあります。
その時は、自分が信頼できる人に任せることも大切です。
そうしたネットワークを持っていることは、選手の能力を伸ばすための環境作りに役立ちます。
一人でできることは最大限やりきることは大切ですが、何でもかんでも自分ひとりで、という考えよりも、一番適した状況を作ってあげるという考え方が大切です。
また、コーチングにもっとも大切なコミュニケーションを作るために、「共感」できる感性を持っていなくてはなりません。
その選手の成長のために常に考え続け、多くのアイディアを持ち、ともに歩もうとする意志が必要です。
しかし、そうした思いがあっても、それが報われることは少ないものです。
思うように成果がでないと迷い、意欲も下がりますが、それを信念で支えなければなりません。
大きな「忍耐力」がいるということです。
そして、コーチは遠征や合宿などで選手と生活を共にします。
その時、「自己管理能力」が試されます。
大きな意味で「生活力」の乏しいコーチは、選手の管理は難しいということです。
まとめてみましょう。
コーチには多くの資質が必要ですが、
知識から導き出される「思考力」
知恵に裏付けられた「対応力」
成功への強い「想像力」
自己管理によって能力を引き出す「生活力」
そして、揺らがない信念を持つための「忍耐力」
このような資質が高ければ、きっとコーチとして成功していきます。
強い信念を持ってチャレンジしてほしいと思います。
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私は指導者に一番大切なのは、人間性だと思います。心から信頼できる人間力があってこそ、5つの力は生きてくると思います。私も「共感」できる感性を持つことがとても大切だと思います。
これは、講義内容をまとめて、あとで学生さんが見て理解しやすいようにとまとめているものです。
コーチの資質にはたくさんのものが必要ですが、今日は、人間性やコミュニケーションの能力以外で、必要な資質について話をしました。
もちろん、人間性が一番大切であることに間違いはありません。
昨今、テニス界を騒がす事件が多いだけに、それを磨いていく努力をしていかなければならないと思っています。
「知識」は本当に大切だと思います。名コーチが成功の後、迷コーチになる
ケースがあると思いますが、自分の成功経験で思考がStopして新たなる「知識」
を吸収しようとしないケースが多いのだと思います。
私も今自分が見ているもの、関わっている事で完結してしまわないように
「知識」を広げて「知恵」として生かして行きたいと思います。
思考が停滞してしまうと人間のエゴが出てしまうと思っています。
自分のやっていることに不安を持っているから、それを埋めようと努力します。
知識を求めることは、そうした行動のひとつですね。
そういう謙虚な気持ちでこれからも教えていこうと思います。