2008年02月16日
「想像力のない奴は強くなれない」の法則(1124)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -82-
自分の成功をリアルにイメージできない人は成功しないと言われる。
スポーツではこれが顕著に現れる。
まったくの夢のようなイメージも必要であるが、具体的に自分の力量を把握しながら、今の自分が最大限に力を発揮したときにはどんなふうになることができるのかについて「想像力」を働かせることができる選手は強くなる。
これが法則である。
「想像力」を鍛えるには方法がある。
ひとつは強い選手の試合を「見る」ことだ。
この前、指導している子どもと一緒にある選手の試合を見た。
この子にとって「見る」必要があると強く思った選手の試合だ。
試合の後、その子は「試合を見るのって大変疲れますね。これなら試合をやっていた方がいいです。」と私に言った。
「ようやくわかってくれたか!」という思いである。
よく「コーチは試合を見ているだけだから疲れないでしょ。」と言われることがある。
「ふざけるなあ!」と言いたい気持ちをぐっと堪える場合も多く、「忍耐力」を発揮して「そうだね」とニコッと笑う自分を褒めていた。
実際に試合を「見る」というのは大変疲れる。
特に「この試合」という思いがあるときは感情移入の度合いも強いので、実際に試合をやったかのようにドッと疲れが出る。
しかし、そのような試合ほど自分にとっていろいろな「想像力」を駆り立ててくれる機会になる。
「どんな練習やトレーニングをすれば良いのか」
「この選手の優れたところや課題は何か」
「どのレベルにまで成長できるか」
など、頭の中に鮮明にイメージが沸いてくる。
下手な練習をするよりも、脳が活性化されているので、筋肉レベルの活性も高まって素晴らしい効果を生むことも多い。
しかし、日ごろから「想像力」を働かせていない人は、
「この試合、面白かったね」
「あのショットはすごいね」
などの感想しか記憶されない。
当然、脳の活性レベルも低いので、「見る」効果が十分に発揮されることもない。
是非、豊かな「想像力」を身につけていただきたい。
そのための具体的な方法を示しておこう。
1.本を読む
本を読む習慣は、自分を現実とは違う世界にいざなうことができるという意味で大変効果がある。
文章や絵から自分なりのイメージを膨らませ、主人公と同じように、「嘆き」、「悲しみ」、「怒り」、「喜び」、「涙する」ことが大切である。
ここで、「本を見て泣くなんてバカじゃないの」と少し覚めた目でみるのはやめましょう。
感動している自分を素直に表現できない人は強くはなれませんよ。
これは、映画やドラマを見たときでも同じ。
大いに泣きまくりましょう!(ちょっと違うかも)
2.素振りをする
脳の中に鮮明なイメージが描けているときは、実際に筋肉の活性レベルも上がっている。
その時に実際に筋肉を動かしておくのは大変効果的だ。
ボクサーがたくさんの時間をかけてシャドーボクシングをするのはその効果を狙っている。
その時のボクサーの頭の中は、自分のパンチが相手を確実にヒットした場面が鮮明に描かれている。
テニスも同じである。
しかし、なかなかそれを行う機会は少ないだろう。
そんな時は、順番待ちで打っている選手の後ろにいるときに、小さくでも良いから実際にスイングしてみることである。あなたが「想像力」豊かであれば効果はある。
3.記憶する
いい試合を見た後は、鮮明にイメージが浮かんでいるので、もちろん脳の活性レベルも高く、その機会を逃さず練習をすれば効果がある。
しかし、ちょっと時間が経つとイメージは薄れ、何が自分にとって良いと感じたことすら忘れてしまう。
実際には、このように「忘れては思い出す」を繰り返して、だんだんと「自分のもの」になっていくのであるが、もし「忘れる」ことが少なければもっと効果が上がるだろう。
本から鮮烈なヒントやイメージを受けたのであれば、その本を定期的に「みる」(読むというのではない)ことを薦める。
私もお気に入りの本を持ち歩きはしないが定期的に「みる」ようにしている。
そこには線が引いてあったり、いろいろなことを書き込んであるので、一目みただけで、その時の状況が浮かんできて、脳の中がリフレッシュされて、イメージがより強くわいてくる。
試合などの後にひらめきがあったのであれば、それをノートなどに書き残しておくと良いだろう。
文章の体裁などはどうでもよい。
感じるままの殴り書きの方が望ましいだろう。
きちんと整理しすぎると時間がかかり過ぎるという問題があり、パッとひらめいたのであれば、パッとその記憶を残すようにした方が良い。
何かうまくない時などがあったら、ときどきノートを開いて「みる」といいだろう。
その時に感じたひらめきやイメージがよみがえってきてあなたを救ってくれるかもしれない。
その時あなたは強くなる。
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