2008年02月21日
柔軟なスイングのために(1129)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -84-
「柔流」の測定実験の話のところで、「肩甲骨」の重要性について話をした。
なめらかでありながら力強いスイングを実現するためには、この「肩甲骨」の働きを高めなければならない。
呼吸の機能を回復し、ある程度身体の柔軟性を取り戻したら、もっとも重要なポイントである「肩胛骨」の柔軟性を回復しよう。
テニスは、「腕を振る」ことでボールを打つ競技であるが、「腕を振る」ということは、実は腕そのものを使うのではなく、背中の筋肉を使って腕を後方に引き寄せ、その腕を身体の回転のパワーによって前方に引き出す動作であることを意識できない(していない)人は多い。
その時、上腕を十分に後ろに引き(前腕を引いてもあまり意味はありません)、腕を大きく振るためには、肩胛骨が柔軟に動かなくてはならないのだが、背中の筋肉は普段意識して使うことがない上に、上体を支えるために常に緊張状態にあるので、知らず知らずのうちに硬くなってしまい、その結果、肩胛骨を柔軟に使うことができなくなっているのだ。
もし、肩胛骨が柔軟に動かないと、上腕の付け根に負担がかかり肩を痛めることにもなるし、スムースな腕のスイングができなければ、ぎくしゃくしたぎこちない動きになり、イメージ通りに身体を動かすどころではないだろう。
そこで、腕をスムースに振ることができるように肩胛骨の柔軟性を回復する訓練をする必要がある。
肩胛骨は、上腕骨や前腕の骨のように、長細い構造を持っているのでははく、扁平な三角形のちょっと変わった形の骨である。
そして、胸郭の後ろ側とは薄い筋でもって分離しているので、あげたり、さげたり、前に引っぱったり、後ろに引き寄せたりと、かなり柔軟に動くようになっている。
そしてさらに、肩胛骨が回旋することによって腕の可動域は大きくなる。
肩胛骨は扁平な三角形のちょっと変わった形の骨であるので、ウィング(羽)と呼ばれることもある。
私は密かに「天使の羽」と呼んでいるのだが、この羽をうまく羽ばたかせることができるように訓練してみよう。
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この訓練は残念ながら(?)一人ではできませんので、誰かきちんと取り組んでくれるパートナーを探してください。
これを機会に愛を深めることもできます(本当かなあ?)。
ただし、真剣にやってくれないと肩を痛めることになるかもしれないので注意してくださいね。
この訓練は柔軟性を回復するためのマッサージといっても良いでしょう。
マッサージを受ける人は、手を腰の後ろに当ててリラックスして準備します。
マッサージをする人は、一方の手で肩を下に軽く押し、もう一方の手を肩胛骨の下の端に当てます。
そして、肩胛骨の下端をつかんで、軽く揺らしながら胴体から引き離すように徐々に力を入れていきます。
ある程度、肩胛骨が柔軟に動くようになったら、掴んだ指を肩胛骨の下に滑り込ませていきます。
あわてず、そして、あまり大きな痛みを感じないように行ってください(ある程度の痛みは我慢してください)。
柔軟性が十分にある人は、指がほとんど見えなくなるくらいまで肩胛骨の下に滑り込ませることができます。
このマッサージを行った後、肩を大きく回してみてください。
今まで、筋肉が硬く肩胛骨を柔軟に使うことができなかった人は、肩が驚くほどスムースに大きく回すことができるようになっています。
是非、トライしてみてください。
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多くの人は、筋肉を知らず知らずのうちに硬くしてしまっているのだが、それに気づかないと、身体を柔軟に使うことはできず、当然イメージ通りに身体を動かすことなどできはしない。
まずは、身体をリラックスさせ、その機能が十分とまでは行かないまでも、ある程度は使えるようにしておかないと、技術の向上などは夢のまた夢である。
残念ながらこればっかりは「読むだけでうまくいく!」というわけにはいかないので、地道に努力してほしい。
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