2009年01月18日
テニスのアドバイス -2- (1549)
テニスの科学(16)
・腰で打つ
テニスは身体の捻りを使い、身体の回転力で打球するスポーツである。
その捻りのパワーを最大限に引き出すために、肩の位置を動かさないようにして、腰を先に回転させることで、最も大きな筋肉が集まっている体幹部の筋肉を引き伸ばすことが重要である。
また、肩よりも腰を先に回転させることで運動連鎖を引き出し、さらに効率的に回転のパワーを産み出すことができる。
・乗せて運ぶ、押す
インパクトにおける力の入れ方をアドバイスする感覚的な指導言語である。
これはコーチによって、乗せる感覚が好きであったり、押す感覚が好きであったり、主観的な感覚を押し付ける傾向が強いようである。
まったくのテニスの初心者にこれら代表的な感覚言語を与えてボールコントロールやボールスピードを調べた実験によると、ボールコントロールについては、「運ぶように」というアドバイスが最も良く、「押すように」というアドバイスは、コントロールスピードともに最も悪いという結果を示した。
また、「乗せるように」は、打球の発射確度が高い、つまりロブぎみのボールを打つ傾向が強いことがわかった。
このような感覚的なアドバイスは、日常的に使われる言葉を指導に用いるので、その言葉によってどういう動作を連想させるのかを良く考えてアドバイスを与えるべきであろう。
「押すように」というアドバイスが最も結果が悪いのは、押すという言葉が肘を伸ばしてものを押すことを強く連想させるので、実際のテニスでは、肘の伸展動作が大きくなり、うまく打球できないと考えられる。
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