2009年01月22日
純粋性(1553)
コーチング論(2)
コーチングにおいては、問題解決の方法を示し、導くことが大きな仕事になります。
問題解決のためには、
●課題を明確にする
分析し、問題点や課題を特定し、理解する
●解決法を自分で考える
情報を集め、解決法について自分なりに吟味する
●不安を取り除く努力をする
行動するために大きな障害となる不安について理解し、それを調整し、軽減の方法を実践する
●人に聞く
信頼できる人に意見を求め、納得できる指示に従う
というようなプロセスを経て解決に至ります。
この中で、「人に聞く」というプロセスにおいて、コーチの存在が重要になります。
ということは、コーチは格好よく言えば「最後の砦」ともいうべきものです。
当然、多くの知識や経験が必要となります。
共感し、愛情を持って接するという基本的な資質を高く備えていなければなりません。
しかし、いくらコーチが優れていようとも、その解決法が有効だとしても、その効果には大きな差があります。
その差は「純粋性」にあります。
人間は、他人の意見に従うことを本質的には苦手としています。
「自分のことは自分しかわからない」、という至極当然の思いを強く持っています。
だから、うまく人に意見を求めるのが苦手です。
でも、自分の力を伸ばす人の特徴は、「素直に人の意見を聞くことができる」ということです。
依存するのではありません。
自分の意見を確固として持ちながらも柔軟に対応できる力を持っているということです。
多くの子どもたちを教えていると、その「純粋性」に差があることがわかります。
その対応を見ていると、「この子は、きっとうまく伸びていく」と確信できる子がいます。
コーチのもっとも重要な仕事は、その「純粋性」を奪わないようにすることです。
スポーツの世界は、自分の思い通りに行かないことや苦しいことばかりです。
困難にぶつかると、自分のやっていることの意味を見失ったり、目標を失くしてしまいます。
そんな時に、素直に、純粋にそのスポーツにかけた思いを思い起こさせることができれば、「純粋性」は続きます。
コーチングとは、「その人の持っている能力を伸ばすこと」です。
そのためには、いかにその「純粋性」を保ち続けることができるか、が鍵になります。
周りにいる人間がそれを奪わないように支えていかなくてはなりません。
そのために、コーチ自身も「純粋性」を持ち続けなくてはならないと思います。
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