2009年03月13日
集中するとうまくいかない(1564)
ブルネイ遠征5日目
女子ダブルスの1回戦を戦った綾と晃子の組は、序盤こそリズムに乗れずにミスを繰り返してリードを許しましたが、徐々にペースを取り戻してストロークで押し気味にゲームを進め、6-3、6-2でマレーシアとフィンランドの組を退け、明日の2回戦に進みました。
まだ思い切ったショットが少なく、ストロークからの展開しか作れませんが、リスクを恐れない思い切ったプレーを課題にしてほしいと思います。
同じくダブルスの1回戦を戦ったゆり子と南奈は、相手の速いボールに対応できず、リカバリーショットをことごとく叩かれてリードを許し、簡単にファーストセットを奪われました。
セカンドセットに入って、徐々に対応できるようになり、互角のストローク戦からポイントを奪って食い下がりますが、最後は振り切られて敗退しました。
もっと強い気持ちで戦えば自分たちの良いところが出せるのに、それを出し切れていないと感じることを残念に思います。
技術の差を強い精神力でカバーするぐらいのものを出せるようにしなければこの世界では戦えません。
そのことを強く自覚しながら練習してほしいと思います。
コンソレの1回戦を戦った翼は、粘り強くラリーをつなげ、相手に後半食い下がられましたが、何とか振り切って今大会の初勝利を挙げました。
まだ攻撃をする意識が低く、単純なラリー戦に終始することが多いので、ネットプレーに積極的に出るなど、攻撃の幅を広げることを意識してほしいと思います。
夕方から雨になり、本日行われる予定だったコンソレとダブルスの2回戦は明日に順延になりました。
試合になるとどんな選手もある程度の緊張感があり、その事によって集中力は高まります。
それは、自分の能力を引き出すためにとても大切なことですが、そのことによってうまくプレーできなくなってしまうことがあります。
それは、練習で「それ」を作り出すことができないからです。
「練習では出来るのに」という選手がいます。
練習ではリラックスして、うまくパフォーマンスできていると錯覚しています。
そういう選手が試合になって、
「このポイントを取らなければ」、
「ここに打たなければ」、
と強く思って、心身ともに緊張感が大きくなると、今までの練習との間の違和感が大きくて、うまくコントロールできなくなってしまいます。
集中はしています。
しかし、集中するということに「身体」が慣れていないのです。
自分の集中力と身体の動きのアジャスメント(対応)によって、はじめて身体は自分のイメージ通りに動きます。
そういう練習をしなければなりません。
特に遠征では、練習時間が限られます。
しかし、テニスをすること以外に意識を向けることは少なくなります。
だからこそ、集中して「身体を動かす」ことをトレーニングしなければもったいないと思います。
この遠征を通して、子どもたちにはそんなことを学んでほしいと思います。
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