2009年03月07日
グリップの違いで何が変わる-3- (1598)
テニスの科学(38)
今回は、3名の上級者によってフォアハンドストロークにおけるグリップの違いによる影響を調べてみました。
それが、すべてのケースや、初心者などのレベルの違いに関して言及するものではありませんが、ひとつの傾向を見ることはできると思います。
その結果について順に見ていきます。
1.インパクト位置が違う
グリップの違いよってインパクト位置は異なります。
しかし、前後方向や左右方向については違いが見られず、高さのみに違いが見られました。
ウェスタン系のグリップではインパクトの位置が低くなります。
これは、トップスピンをかけようと自然と下から上へのスイングを意識するからだと思われます。
前後方向にも違いがあるのではないかと予想していましたが、この予想は見事に裏切られました。
未発表資料ですが、上級者のサービスについてはグリップに違いがあっても、それほどインパクト位置に違いが無いことが確認されています。
たぶん上級者は、自分がもっとも打ちやすいインパクト位置を速やかに探して、それに対応するように動きを調節する能力が高いのだと思われます。
フォアハンドストロークについても同じように、上級者はそれまで自分が培ったインパクトの距離感を無意識のうちに調節すると考えられます。
初心者については、どのグリップでもインパクト位置は一定せず、一定の傾向は確認されていません。
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世にあふれる雑誌で、打点が前後で同じというものは見たことないです。でも、上級者3人で同様の結果ということですよね?コーチの考察でも触れられていますが、上級者の順応能力ということなのでしょうか?
真実は小説より奇なり!←言い過ぎですね(笑)
たまたま、息子のグリップをウェスタンからイースタンに改造中ですので、今回の結果はチョット衝撃的です(笑)。打点を前に取るよう意識するようにと、指導していた次第で・・・
参考にさせて頂きます!
毎度、貴重な実験データの公表、有難うございます。世の流れに反することもあるわけで、大変、勇気がいる行為だと、いつも、尊敬しています。
これからもがんばってください!
以前の記事でウェスタングリップでの打点高さの調査結果では、打点高さが低くなると書かれていますが、トッププロの打点高さの印象はそれと異なり高い打点のように思えます。錦織圭選手、ジョコビッチ、ナダルなどなどどの選手も厚いグリップを使っていると思われますし、打点も高い位置で打球していることが多いのではないでしょうか。ナダルが時折見せるバギーウィップでは確かに打点高さは低くなりますがそれだけを打っているわけではありません。
この辺については、どうお考えでしょうか。
打点の高さについても、ほぼ同じ高さ、距離に打ち出されるボールに対して、グリップに違いによる打点の違いをレベル別に傾向を調べたものです。ちなみに上級者とはインカレ選手レベルです。
もちろん、これだけでグリップの違いと打点との関係を結論付けるものではありませんし、トップ選手の特徴を測るものでもありませんが、一般的に言われるような違いがあるとは言いきれない傾向があるということは示すことができたと思っています。
トップ選手は、実践では、様々な状況に応じて打点を調整していると思いますので、一度、そのようなデータを取って確認してみると面白いかもしれませんね。
是非、トライしてみてください。
是非、トライしてみてください。
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以前紹介した文献や教材ですでに整理されている内容につき、追試するまでもないと考えています。むしろ、大島コーチさんの意見を聞きたかったのであえてコメントを入れさせていただいた次第です。
そもそもこのブログで議論を展開されようとしている技術論は対象としてどこを考えていらっしゃいますか?根本的に私の求めるものと異なっていたとしたら、いつまでも話がかみ合うことはないかもしれません。
どこまでが対象なのかについても考えてはいません。
テニス情報局さんの求めるものに対して十分に応答できないことについては申し訳なく思いますが、このブログを読んで、「へえ~」、「ふ~ん」、「おっ」などと感想を持ってもらって、少しでもテニスに興味を深めてもらえれば良いと考えていますし、そもそもブログとは基本的にそういう性質のものだと思っています。