2009年02月27日
テニスのフットワーク -10- (1590)
テニスの科学(35)
◎正しいフットワークを身に付けるための4つのステップ
スタンスの研究をすすめてきた中で、今回の研究結果や他の研究結果、ならびに我々の指導経験から総合的に判断して、テニスに必要なフットワークを身に付けるために必要な、いくつかの視点がみえてきました。
それらを「4つのステップ」としてまとめてみました。
「ステップ1:軸足で正しく立つこと」
安定して立ち、ボールを待つということは、正しいタイミングをはかり、安定したスイング動作を生むためには必要不可欠なことです。
その際に、腰を軸足側に捻ることが、安定した待機姿勢を保つためは重要なポイントです。
また、ステップ足は軸足の後方に置き、どの方向へもステップ可能な準備姿勢を整えることが重要です。
「ステップ2:スクエア・スタンスで、かかとから踏み込む」
初心者には、スクエア・スタンスから習得させるのが良いと思います。
なぜなら、回転運動をすみやかに、タイミングよくおこなえない初心者にとって、正しいスイング動作を身に付けるためには、踏み込み足を伴って、並進運動から回転運動のスムースな移行を練習したほうが良いからです。
また、ステップをネット方向に踏み出すことは、インパクトの時間的な誤差が多少許され、適切なインパクトのタイミングを図れない初心者にとって、ボールコントロールを高めるために有利に働きます。
ただし、クローズ・スタンスでの打球は、スムースな回転運動を疎外する可能性もあると考えられるので、導入に際しては避けるべきだと考えます。
そして、つま先からの着地は回転運動を疎外するので決して行わないことに注意してほしいと思います。
「ステップ3:ユニット・ターン」
安定した待機姿勢を作るとともに、強い回転運動を生むために、腰や肩の捻りが必要です。
そのために、テイクバック期に肩と腰を同時に捻ること(ユニットターン)が重要です。
その際に、初級者や中級者は、どうしてもラケットや腕の動きに意識を向けがちであるが、腰に意識をおいておこなうことがポイントです。
また、ラケットを大きく引きすぎると、それだけ迅速な回転動作がおきにくくなるので、軽く肘から引くようにして、コンパクトなテイクバックを心掛けるべきです。
「ステップ4:オープン・スタンスーストローク最終形」
一流選手と同じ様に、オープン・スタンスで打つことは、ストローク動作の目標です。
1から3のステップがほぼクリアできた(すなわち、ユニット・ターンやスムースな回転動作が無意識にできるとともに、適切なインパクトのタイミングを図ることができ、あらゆる方向に移動した場合でも、軸足で正しく安定して立つことができる)なら、できるだけ早期にトライすべきです。
その場合に、自分が「速い」と感じるスピードのボールに対して練習することをすすめます。
なぜなら、オープン・スタンスは、速いボールに対して、素早く対応することができるスタンスであり、できるだけ、短時間にユニットターンをおこない、素早い準備動作と回転動作を身に付けるための練習が必要だからです。
また、コート・カバーリングの素早さも、オープン・スタンスの大きな特徴であるので、テンポ速く左右に打ち出されたボールに対して打球する練習も導入する必要だと思います。
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