2009年02月04日
テニスはどうすれば上手くなる -3- (1566)
テニスの科学(24)
「トレーニング」という言葉が出てきました。
トレーニングの必要性は誰もが認識しています。
しかし、いざ行おうとすると難しいものです。
それはいくつかの壁があるからです。
まずは、「意識」の問題です。
トレーニングは「嫌なもの」です。
「嫌なもの」を無理にやっても効果はあまり期待できません。
「やる気」でトレーニングの効果は大きく変化することは知られています。
だから、この「やる気」をまずもって高めることがトレーニングになります。
これには工夫がいります。
私の行っている工夫は、まずは道具です。
人間は、道具があるとやる気が出るものです。
道具には合理性を感じさせるし、より効率的にトレーニングを行うことができるように工夫を重ねた歴史が道具にはあります。
そのような道具を使うことはもちろん良いのですが、私は、手作りのバランスボードや安い家庭用のトレーニング機器を利用するように心がけています。
このような道具でも、工夫さえあれば立派にトレーニングの機器として活用できます。
しかし、「やる気」が高まってもまだこれで解決というわけにはいきません。
あと3つも壁があるのです。
これがまた厄介です。
その3つとは、「多様性」と「特異性」、そして「環境」です。
「多様性」とは、そのスポーツのパフォーマンスを向上させるには、多くの運動要素をトレーニングしなければならないという理論です。
運動要素とは、筋力やパワー、持久力やスピード、敏捷性、バランスなど、それこそ無数にあります。
それらを全部トレーニングしろといっても、無理ですね。
だから、どうしてもトレーナーの得意な分野のトレーニングに偏る傾向があります。
筋力主義者は筋力トレーニングばかり行うようになります。
このようなトレーニングの偏りは、テニスのようなボールゲームには大変に危険です。
間違えば、パフォーマンスの向上どころか、低下させることにもなってしまいます。
ひとつのトレーニングにとらわれずに多くの運動要素をトレー二ングしなければならないのは科学的にも正しい事実なのです。
そうなると、バランス良くプログラムを組まなくてはいけませんが、多くの知識が要求されるし、「環境」が整っていない場合には、それに合わせてプログラムを組み直すことも要求されます。
私が指導しているある運動クラブのトレーニングメニューは450種目以上にもなります。
これでは普通のコーチではお手上げです。
そこで、私はコーチにはテニスの動きを向上させるオンコートでのトレーニングから始めるように薦めています。
テニスでは、捻りや切り返し、急激な停止などの運動形態が多いですね。
それらの運動を取り出して、その動きがバランス良く行うことができるようにトレーニングを工夫することです。
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