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Memory Board そのときどきに私が感じたことや思いなどを書き綴っています。

大島コーチ
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テニスのフットワーク -4- (1577)



テニスの科学(29)

世界のトッププレーヤーとして数々の実績を残したマイケル・チャンという選手がいます。

テニスプレーヤーにしては小柄で、体格的に劣るマイケル・チャンが世界のトッププレーヤーでいることができたのは、その類まれな精神力もさることながら、フットワークの良さを指摘する者は多い。

福井烈元デ杯監督は、「軸がぶれない」、「上半身がぶれないので、安定した打球ができる」と、マイケル・チャンのフットワークに対して高い評価をしていました。

フットワークが良いとはどういうことでしょうか。

いくつか考えられますが、まず、足が速いこと、そして、ストップ、ターン動作をスムースに、タイミングよく行うことができること、バランスよく立つことができ、回転動作をスムースに行うことができること、などが挙げられると思います。

そのためには、それらの技能を習得するための特別なトレーニングや練習が必要であることはいうまでもありません。

しかし、テニスは「足ニス」といわれるように、フットワークの重要性は他のスポーツに比べて高いにもかかわらず、その指導法は確立されているとはいいがたく、指導書の解説と一流プレーヤーのフットワーク、特にフォアハンド・ストロークにおけるスタンスには大きな違いがあることがわかりました。

そこで、今回は、コントロールテストならびに3次元動作解析の結果についてみてみることにします。

●テスト概要

一流プレーヤーと、指導書において推奨するスタンスでは、フォアハンド・ストロークにおいて異なることがわかりました。

では、一般プレーヤー、特に初級プレーヤーにはスクエア・スタンスが本当に良いのでしょうか?

その疑問に対して、コントロールテストと動作分析を試みました。

実験に参加したのは、初級者2名、中級者2名、上級者1名の計5名で、スタンディング・ショットとランニング・ショットにおけるテストを実施しました。

スタンディング・ショットでは、ベースライン中央に立ち、、前方から打ち出されるボールに対して、各スタンス(スクエア、クローズ、オープン)をとるように、それぞれ10球連続して打球しました。

ランニング・ショットでは、シングルス・サイドラインとベースラインの交点をスタート地点として、前方からボールが打球された後スタートし、ベースライン中央付近で各スタンスをとるように、それぞれ10球連続して打球しました。

その際、被験者の側方および前方からビデオ撮影を行い、スイング動作を記録しました。

反対側のコート上には、AからYまでの25のエリアを設定し、ボールバウンド地点を記録し、ボールコントロールの指標としました。

なお、被験者には、ある特定のエリアをねらって打球するように指示しました。

そして、記録されたビデオから3次元座標値を算出し、動作分析を行いました。

今回分析をおこなった項目は、

1.各スタンスにおけるボールコントロール得点
2.各スタンスにおけるボール打球コース
3.左右足着地からインパクトまでの時間
4.右膝の角度変位
5.インパクト位置
6.肩関節角度、腰関節角度の角度変位と角速度

以上の項目です。

結果と考察につい打ては次回に報告します。


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テニスの科学 | 投稿者 大島コーチ 22:46 | コメント(0) | トラックバック(0)