2009年02月19日
テニスのフットワーク -6- (1582)
テニスの科学(31)
◎ボールの打球コースに差がある
各スタンスにおけるボール打球コースをみると、特徴的な傾向がみられます。
まず、スタンディング・ショットについて、初級者と中級者のオープンスタンスでは、左コース(被験者は全員右利きです)に打球される割合が高く、約40%が打球されています。
テニスのストローク動作は、並進(直線)運動と回転運動から構成されます。
この並進(直線)運動は、体に勢いを持たせるとともに、続く回転運動をリズミカルに行うための導入的役割を担います。
また、ラケット面を打球したい方向へ長く移動させることができるので、インパクトの誤差が少なくなります。
オープンスタンスでは、スクエアスタンスやクローズスタンスに比べて、打球したい方向に足を踏み込まないために、身体の並進(直線)運動が少なく、回転運動が主な身体動作になります。
そのために、上級者に比べて、インパクトのタイミングを適切に合わせることができない初級者と中級者では、左コースに多く打球されたのだと考えられます。
特に、スタンディング・ショットでは、身体の移動を伴わないために、その傾向が顕著に現れました。
ランニング・ショットについて、上級者でもオープンスタンスにおけるコースのばらつきが顕著でした。
オープンスタンスは、上級者であっても、移動して、タイミングを適切に合わせるのが困難であることを示しています。
オープンスタンスはインパクトのタイミングを合わせるのが難しいスタンスであると言えます。
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