2008年06月27日
不動心(1345)
今日も一日、錦織一家と観光に出かけてきました。
あまりテニスのことについて話をすることもなく、とてもリラックスした時間を過ごせたと思います。
圭選手は厳しい世界で戦っています。
たまにはこうした時間が必要ですね。
でも私はそんな圭選手の姿を見ながら、「強くなるにはそうしたら良いのだろう?」とつい考えてしまいます。
職業病ですかね?
いろいろなことを考えますが、やはり「メンタリティ」に答えは行き着きます。
沢庵が柳生宗炬に送った書簡に「不動智神妙録」というものがあるそうです。
「不動智とは、不動明王の知恵を指し、不動明王といっても、実は一心の動かぬところをさしたもの、身がぐらつかないことです。ぐらつかないとは、心が物事に止まらぬことです。」
と書いています。
この「一心の動かぬところ」とは「動かない心」を意味するのではなく、「一ヶ所にとどまらない心」を指します。
勝ち負けなどの思いに囚われることなく、自在な心を全体へと拡散させよ、と説いているのです。
これがいわゆる「無心」と呼ばれているもので、無心状態になるためには、大脳の働きを抑えて「無分別」にならなければならないということです。
(「メンタル・コーチング」織田淳太郎著、光文社新書より抜粋)
このような「メンタリティ」を持っているものが、厳しい世界においても自分を見失わず、自分のすべきことにきちんと焦点を当てることができると思います。
「それ」が「強さ」につながっていくのかな、と考えています。
「それ」を身につけるというのは難しいことですが、「不動心」を持って指導していかなくてはならないと思います。
今回のウィンブルドンでは、錦織御夫妻、ならびに圭選手に大変お世話になり、充実した時間を過ごすことができました。
今まで以上に考える時間を持ち、大きな経験となりました。
これからの圭選手の活躍を願うとともに、多くの子どもたちが夢を持ってテニスに取り組むことができるように精一杯の努力をして行こうと思います。
圭、がんばれ!心から応援しています。
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