2008年06月12日
フロントバックを試してみよう!(1330)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -134-
どの方向に振ればもっともラケットが振りやすいのかは、人によって多少違うものの、身体から少し離れていく方向に腕を振るのが振りやすい。
「おばさんサービス」では腕は体の近くに引き寄せるように振ることになるので、この意味からも自然なスイングとは言い難い。
真正面よりも少し横を向く位置で体を止めるように力を発揮し、そこから腕を身体から離す方向に振ろうとすれば、右利きであればやや右方向に振られることになる。
そのスイング動作でボールを打てば、ボースにはややスライス回転がかかるはずだ。
この回転のかかったボールをコントロールすることから練習するほうが自然である。
フラットが自然だというのも、ストローク同様迷信である。かならずスライス回転のサービスから練習していただきたい。
みなさんは「セカンドサービスの方がスイングスピードは速い」というのをご存知だろうか?
このことはスポーツ科学の研究で明らかにされている。
ただしこれはトップ選手の場合である。
初級者、中級者のレベルではセカンドサービスのほうがスイングスピードは遅い場合が多い。
トップ選手のセカンドサービスでは、スライスやスピンを打つことが多い。
ファーストサービスを同じように全力でスイングをするが、フラット系のファーストサービスに比べてラケット面が正面を向かないので抵抗が少ないことやインパクトの衝撃力が大きくないことなどの理由により、インパクト前後のヘッドスピードは若干速くなる。
それに対して初級者レベルの方のサービスは回転も弱く、打点も低いことが多いので、サービスを入れるためにはスイングスピードを緩めるしか方法がない。
それなのに速いボールを打つ練習ばかりをしているのが目に付く。
スイングスピードを高める、というは大切な練習ではあるが、そのスイングスピードできちんとコートに入れることができなければ実践では役に立たない。
もしあなたが100%セカンドサービスを入れることができ、しかもそのサービスは相手に攻撃されない十分な威力があれば(例えスピードは低くても変化が大きい)、いつでもファーストサービスで勝負にいける。
強くなるためにはこれが「絶対の条件」である。
スムースなスイング動作を行うにはテイクバックの構えが大変大切である。
これを実行するために昔教えられた両手を「バンザイ」するようなテイクバックではうまくいかないことが多い。
特に肩の弱い女性やジュニア選手ではこのようにテイクバックすると上腕がうまく引きあがらず、正しい形に準備することができない。
そんな時、両手を顔の前から引いてくる「フロントバック」という方法を試してほしい。
これは両手を顔の前に持ってきて、そのまま肘を肩の後ろに引くようにテイクバックする方法だ。
このようにすると肩の筋力の弱い女性やジュニア選手でも楽に正しい形にテイクバックすることができる。
サービス力というと200キロを超えるスーパーサービスを思い浮かべるかもしれないが、こうしたサービスが打てれば素晴らしいに違いないが、まずは相手に攻撃されにくく、自信を持って確実に入るサービスを身につけるようにしよう。
また、サービスは試合の勝ち負けを大きく左右する大切な技術であるので、他の技術よりも高い集中力を持って練習に取り組まなければならない。
みなさんに高い集中力が備わっていることを期待したい。
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