2008年11月22日
人間を扱う(1492)
自分を取り巻くしがらみや評価、成果などに心奪われることなく、純粋に人のために仕事をする意欲と情熱を持ち、そして、何よりも「それ」を「仕事として楽しむ」ことです。
と書きました。
人間を扱う職業なので、思い通りに行かないことがほとんどです。
自分では一生懸命にやっているつもりでも、それを高く評価されることも多くはありません。
成果に心奪われないように、とは言ってみても、それに捉われる自分はどこかにいます。
でも、それが「人間を扱う」ことである、ということを深く理解しています。
今、ある大学で「トレーニング論」も教えていますが、初めに「人間を扱うということを忘れてはいけない」と言います。
プログラムには大いに自信があっても、その効果が思い通りに出ないことなどしょっちゅうです。
その時、何度も何度も頭の中でシュミレーションを繰り返しますが、問題点がはっきりとしないことも多いものです。
相手が機械であれば、問題点の特定もそれほど難しくはないのかもしれませんが、人間は意識の問題などがあって一筋縄ではいきません。
あるプログラムがうまくいったと思っても、次の時にはうまくいかない時もあります。
やる気の問題であったり、体調の問題であったり、コーチとの信頼関係の問題であったり、それを特定することは容易ではありません。
それが「人間」なんですね。
テニスの指導はもっと難しいと感じています。
ミスショットでうなだれ、ポイントを失ってはふてくされ、自分プレーができないとテンションを落とす、「人間」はそういう生き物なんですね。
スポーツでは、そういう「性」が明確に示される場になります。
それを指導するコーチにとっては、大きなストレスを感じる瞬間でもあります。
そんな時、「人間とはそういうもの」であると納得し、それを受け入れるしかありませんね。
受け入れるということは、深く考えることをあきらめる、というのとは違います。
そういうものであるという「変えられない事実」を事実として受け入れ、その上でどうすべきなのかを真剣に考えることです。
そして、そう考えて行動することを当たり前のこととして実践することです。
「思い通りにいかない」、それを楽しむことです。
難しい存在である人間、でも・・・とても面白い存在です。
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