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Memory Board そのときどきに私が感じたことや思いなどを書き綴っています。

大島コーチ
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感情のコントロール(1419)



大会は2日目を迎え、今日からダブルスも始まりました。

本戦2回戦に進んだ将司は第2シードとの対戦です。

粘り強いストロークで互角に渡り合いますが、大切なポイントで攻め急いでミスを重ね、4-6、4-6で押し切られました。

ネットプレーを絡めた戦術面での向上が望まれます。

他の男子選手については、慶太郎は相手の粘りに2-6、2-6で屈しましたが、和典と大斗は、それぞれに自分の持てる力を十分に発揮した試合内容で勝ち上がりました。

苦しい展開もありましたが、その中にあって「本気」の勝負を見ることが出来て嬉しく思います。

女子の選手は、ゆり子は相手選手の強いスピンのストロークに押されてなかなか自分のペースをつかめず、3-6、3-6で敗れましたが、他の選手は今大会での初勝利をあげました。

特に彩美は充実した集中力で、相手に2ゲームしか与えずに完勝し、明日の戦いが楽しみです。

ダブルスでは、彩美とゆり子のペアは相手選手の鋭いネットプレーに翻弄され、1-6、2-6で完敗でしたが、南奈と志歩の組は、なかなかリズムが合わずに大切なポイントでミスを繰り返す苦しい内容ながら、まずまずの忍耐力でファイナルセットを6-4で奪っての勝利です。

将司と和典のペアは鋭いストロークで終始指導権を奪っての完勝で、第3シードらしさを示しました。

慶太郎と大斗の組は、ファーストセットを落とし、セカンドセットは5-2リードからタイブレークにもつれ込む接戦を制してこのセットを奪い、ファイナルセットは常に相手にリードを奪われる苦しい展開をタイブレークに持ち込んでこのセットを奪い勝利しました。

ダブルスとはいえ、男子はナショナルチームのメンバーが初戦で敗退したのに対して、堂々の初戦突破は立派だと思います。

明日も自分の出来る精一杯のプレーで食い下がってほしいと思います。

今日のプレーを見ていた感じたことは、まだまだ「感情のコントロール」が不十分だということです。

対人スポーツでは、少しテンションが上がっている状態がもっとも力を発揮しやすいと言われています。

しかし、テニスではテンションは下がる方向に向きやすいものです。

それは、素晴らしいショットでエースを奪うことよりもミスをすることの方がはるかに多いからです。

ミスをすると気持ちはマイナスの方向に向かいます。

それを食い止めるためには、できるだけ「マイナスの身体表現」をしないように「忍耐力」を発揮することと、良いショットを打ったときに大きな「プラスの身体表現」をすることです。

「プラスの身体表現」の代表選手は「ガッツポーズ」ですね。

大きな声とともに力強い「ガッツポーズ」が出来れば、気持ちはプラスの方に向いてきます。

しかし、ミスでは(ちゃんと?)「マイナスの身体表現」が出来るのに、エースをとってもまったく「プラスの身体表現」が出来ない選手がいます。

これでは気持ちはどんどんマイナスの方向にいってしまい、それが身体の機能の低下を招くこともあります。

自分の気持ちを最適な状態に保つためにやはり「ガッツポーズ」は有効です。

そして、相手のミスジャッジに対して「正々堂々」とクレームをつけることです。

相手に英語で返されることを恐れてか、まったくか、もしくは弱々しい態度でしかクレームをつけられない選手が多いです。

状況は日本においてもあまり変わらないと思います。

相手を威圧するのではなく、「正々堂々」とクレームをつけることは、ストレスを軽減し、感情をうまくコントロールするための技術だと考えてください。

そして、気持ちの整理がうまくつけられない時には、カウントをコールしてからサービスを打つようにしてください。

声を発することが出来ない選手は、ここぞという時に力を発揮することが出来ません。

トップ選手が強いショットを打つときに大きな声を発するのは、それが力を生むことを知っているからです。

これは「シャウトの効果」として実験的に確かめられています。

気持ちの弱い選手は、「これ」が苦手です。

だから強いスイングが必要なワイドボールの切り返しやチャンスボールでの強打で、息を詰めてしまい、うまく力を発揮することが出来ません。

恥ずかしいとかいう気持ちが先に立って、声を出すことが出来ないので、試合でちゃんと声を出すことを意識してやってみることが大切です。

その能力を身につけるための基礎的な訓練として、カウントをきちんと(恥ずかしがらずに)コールすることです。

不思議なことに、うまく声を発することが出来ない選手は、カウントでのトラブルも多く、それが大きなストレスになる場合も少なくありません。

そうならないためにも、カウントをコールするようにしてください。

うまく感情をコントロールできるとともに、ポイントを明確に意識することで、その場面でどうしなければならないのかということがイメージしやすくなるはずです。

子どもたちはよく「メンタルが弱い」と言います。

弱ければ訓練しなければならないはずですが、具体的にどう訓練するのかわからないのです。

訓練は試合でする方が効果は高いと思います。

うまく身体表現をして、正々堂々とクレームをつけ、はっきりと声を出して戦うことで心は徐々に強くなります。

この大会は、とても良い訓練の「場」です。

自分の弱さを自覚しつつ、訓練を通して強くなってほしいと思います。


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コラム | 投稿者 大島コーチ 09:04 | コメント(0)| トラックバック(0)
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