2008年05月16日
神のくれた手(1305)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -116-
しかし、そうはいっても、できるだけ早くその感覚を身につけたいと思うのが人情である。
そこで、グリップ感覚を高めるための方法をいくつか提示してみたい。
1.できるだけ素手で握る
先ほど述べたように、手は高度に発達した感覚器官である。手袋などしていては、その機能を低減させてしまうので、出来るだけ素手でラケットを握るようにしていただきたい。日焼けなどが、どうしても気になるご婦人は、手の甲側だけを覆う手袋があるので、それを使用していただきたい。手に出来たまめを愛しく思えるようになってこそ本物であると思うのが、いかがであろうか。
2.幼児期にできるだけ手を使うトレーニングをする
幼児期は神経系の発達が著しい。7歳で成人の神経系の約90%にまでに発達する。この時期までに基本的な手の運動パターンを習得していなくてはならない。ぞうきんを絞るとか、指先を合わせてお互いに押し付けるように指を伸ばす運動は、手の感覚を向上させるのに大変効果がある。
3.練習前のエクササイズ
練習前に体のストレッチなどは良く行うのに、指や手の運動を行なうことは大変に少ない。思いっきり握ることと、指を思いっきり伸ばしてパーの状態にすること、指先を合わせてお互いに押し付けるように指を伸ばす運動は大いに効果がある。これを数回繰り返すことによって手の代謝活動を促し、手の関節の動きが良くなり、適確な力を発揮しやすくなることが知られている。
4.グリップに過度に力を加えないようにスイングすること
インパクトでぎゅっとグリップを握るように意識しても、コントロールやスピードに良い影響を及ぼさないことがわかった。大切なのは、手の反射機能が効率的に発揮されるように、適切グリップ力でラケットを保持することである。力を入れすぎることはもちろんのこと、抜きすぎても良くないことを理解した上で指導を行なっていただきたい。実際にはどのようなアドバイスが良いのかは断言できないが、「ラケットを支えるように持ってください」を指示したときに良い結果が得られたことを報告しておく。
グリップの機能を高め、適切な力を発揮する方法について解説した。
テニスはラケットという道具を使うスポーツである。
道具を扱う以上、手の機能を上手く発揮させることが強くなるための秘訣である。
他の動物にはない、まさに「神のくれた手」を磨いてさらに上のレベルを目指していただきたい。
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大島コーチは以前腹筋は毎日やれというコラムを書いてられました。
しかし、トレーニングの専門書には腹筋は絶対やるなと書いてあります。
初動負荷トレーニングというらしいですが、杉山愛選手のトレーニングもプログラムしたらしいのです。
僕はこの本を読んでから腹筋、背筋は絶対やっていないのですが大島コーチはどうお考えですか?ぜひご意見をいただきたいです<m(__)m>
トレーニングには色々なアプローチがあります。
そうしたトレーニングの中には、機能を高めるためにいろいろな工夫がされて、多くのプロ選手からも賛同されいるトレーニングがたくさんあります。
初動負荷のトレーニングもその一つですね。
しかし、ある程度基礎的な体力がなければ、いくら機能を求めたとしても、それが効を奏するとは考えにくいです。
腹筋が1回もできない選手が、筋の機能を高めようと思っても難しいということです。
ある程度の筋力レベル、体力レベルにある選手が、自分の特性や求める機能を高めるために特別なアプローチをすることで素晴らしい効果が現れますが、まずは基礎的な筋力レベルを上げるために毎日ある程度のトレーニングは必要になります。
私がトレーニングを指導する場合も基本的にはその考えに沿って内容をプログラムします。
筋肉を大きくするのか、筋力を高めるのか、スピードを高めるのか、身体のバランスや動きのスムースさを改善するのか、何がその選手にとって必要なことで、そのためにどんなトレーニングを組めば良いのかを真剣に考えます。
そうしたプログラムができるだけ効果的になるように、特にジュニアのうちは、定期的にトレーニングをする習慣が必要で、そのために腹筋のトレーニングが最適だと考えています。
色々なトレーニングに興味を持って、実践し、強い選手になってくださいね。
すごく参考になりました。いろいろ勉強して実践していきたいと思います。
本当にありがとうございました。