2008年05月26日
正々堂々と戦う(1314)
私は何を子ども達に伝えていきたのかというと、それは「正々堂々と戦うことができるプレーヤーになる」ということです。
もちろん、技術的なアドバイスも行いますが、何よりも伝えたいのはこのことです。
「正々堂々と戦う」とは、「どんな状況でも自分のペースで試合をする」ということです。
試合では「嫌なこと」がたくさんあります。
相手のミスジャッジや親のプレッシャー、こころない応援、風が強く吹く、暑いなどの気候条件、戦うことに対する恐怖など、本当に嫌なことばかりです。
でも、試合ではそれが「当たり前」です。
それを強く「嫌だ!」と思ってしまうと「自分のペース」が乱れます。
相手のミスジャッジに対して、それが覆らないと分かっていても執拗に抗議し、それがかえって自分のペースを乱すことはよくあります。
相手の態度に腹を立て、イライラしてペースを乱すこともあります。
このような気持ちのままで戦ってうまくいくことは少ないですね。
どうすれば良いのか。
気持ちを切り替えて「正々堂々と戦う」ことです。
それしか「道」はありません。
公式戦であれば、レフェリーを呼ぶなどの権利をきちんと主張することも必要だと思います。
練習で嫌なことがあったときには、コーチにちゃんと説明することも大切です。
でも、その時「正々堂々」と主張することができなければ、それは「意味のあること」ではありません。
もちろん、試合では常に「自分のペース」を守り、勝つために前向きに相手と戦うことだけに集中し、「正々堂々と戦える選手」が強い選手です。
そのためには練習から「忍耐力」を訓練してほしいと思います。
スポーツは試合だけではなく、練習でも「嫌なこと」はたくさんあります。
多くの子ども達は、「嫌なこと」があると、ただそのことだけを主張したり、それを何とか避けようとしたりします。
親がそのことに対して過保護になることも多いかもしれません。
しかし、それで「正々堂々と戦う」ことができる選手になるための「忍耐力」が培われるとは思えません。
試合では練習とは比較にならないぐらい「嫌なこと」が多いものです。
まずはそのことを認識してほしいと思います。
そして、それに耐えて「自分のペース」を守り、「自分のテニス」を貫き、集中力を切らすことなく、「正々堂々と戦う」ことを心がけることです。
「自分のテニスができなかった」というのは言い訳だと思います。
そのための「訓練」がちゃんと練習でできていたのかを良く考えてほしいと思います。
もし、「嫌だ」と思うことに対してもチャレンジし続けてきた選手は間違いなく強くなる、それがスポーツです。
トリノオリンピック女子スピードスケートで4位入賞を果たした岡崎朋美選手が、コンマ何秒の差でメダルを逃したにもかかわらず、最後は笑顔でした。
苦しい練習をやりきった「思い」と試合で自分の力を存分に発揮できたという「満足感」が大きかったと思います。
「正々堂々」と戦うことができた選手の(くやしいに決まっていますが)すがすがしい思いに触れるとき、思わず涙してしまいます。
そんな選手に・・・育ってほしいと思います。
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