2008年09月29日
意味を考えて行動する(1438)
私はテニスの指導を通して、子どもたちに「自立した人間」になってほしいと思っています。
「自立した人間」というのは、単に自分のすべきことをちゃんとやれるということだけではありません。
もちろん、人から強制されなくても自分のすべきことに意識を向けられることは素晴らしいことです。
実は昨日練習に遅刻した選手たちがいました。
理由を厳しく問い詰めると、
「いろいろとすることがあって忘れていました」
と言います。
「忘れていたということはやる気がないということだよね」
と言うと、
「やる気はありますが、ちょっと気が抜けてしまって」
ということです。
ちゃんと言い訳してくるところが可愛い(笑)ところです。
でも、私は知っています。
これは、はっきりと「やる気」がないということです。
そんなことはたくさんあります。
私だってやる気のない時はいくらでもあります。
しかし、そういう気持ちを振り払ってでも「やるんだ!」と強い「意志」を持つことで「行動力」が生まれるのです。
その「意志」を高く持っている選手は、人から強制されなくても自分のすべきことをちゃんとやれます。
こういう選手を「自立」していると言います。
さらにもっと深く、自分のすべきことの「意味を考えて行動」できるようになることを目指します。
「意味を考える」ということは、「自分がテニスをするということにはどんな意味があるのだろう」と自問しながら行動するということです。
「生きることの意味(諸富祥彦著、PHP新書)」の中で、フランクル心理学について、
フランクルが私たちに求めているのは、、”欲望や願望中心の生き方”から“意味と使命中心の生き方”への転換
”したいことをする生き方”から”なすべきことをする生き方”への転換で、そうすることではじめて、私たちの人生は、欲望の執着から解き放たれたサワヤカな人生、生きる意味と使命の感覚に満たされた人生にかわるのだ、と言うのです。
と言っています。
そういう考え方を持つことで、すべてのことには意味があるように思うことができます。
「やらなきゃいけない」とか「こうしなくてはならない」という閉塞感のある考え方に縛られることなく、自分のすべきことを楽な気持ちで行うことができるようになります。
この「心の自由さ」こそが、本当の「自立」のように思います。
子どもたちにそういう言葉を投げかける時もありますが、本当は自分自身に言い聞かせています。
そういう人生を送っていきたいと思います。
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