2008年05月19日
苦しいことを乗り越えていく力(1308)
今の私にとって、「アカデミー」としての基盤をどう作っていくのか、ということが最も大切な仕事になっています。
今までやってきたこととそれほど大きく変わるわけではありませんが、「意識」を変えていきたいと考えています。
強い選手になるために必要なことは「何か」、そのためには「どのような考え方」を持たなくてはならないのかを、子どもだけではなく、親も含めて学ぶことができるような「環境作り」、「意識作り」が重要な仕事になります。
大変な仕事には違いありませんが、その時、その時にやれることを一生懸命にやっていこうと思います。
『ありもしないことや将来のことを考えすぎて、今やるべきことに意識を向けないのはおろかです。』
とテレビドラマ「女王の教室」で阿久津真矢先生は言っていました。そして、
『大切なのは、耐える力や解決する方法を身に付けることです。人生に不安があるのは当たり前です。大事なのはそのせいで自信を失ったり、根も葉もないうわさにのったり、人を傷つけたりしないことです。それより今をもっと見つめなさい。私たちの周りには美しいものがいっぱいある。そういう大切なものをしっかり目を開いて見なさい、耳を済まして聞きなさい。全身で感じなさい。それが生きているということです。今しかできないことをしっかりしなさい。今しかできないことがいっぱいある。それをちゃんとやらずに将来のことばかり気にするのはやめなさい。いつまでたっても何にも気づいたりしません。』
とも言っていました。
この言葉は「強くなる」ためにはもっとも大切なことだと思います。また、
『人生においては苦しいことや悲しいことがあるのは当たり前で、それを乗り越えていく力を付けさせることが私(教師)の役目です。』
という言葉に感動しました。
私の役目も同じです。
スポーツでは苦しいことのほうが多いものです。
クラブ内でのトラブルや選手同士の確執はもちろんのこと、親からのプレッシャーや無理解、成績が上がらないことに対するストレス、大切な試合での過度の緊張と落胆、もちろん練習やトレーニングは厳しくなります。
レベルが上がればこれらのことから開放されるのではなく、ますます「それ」は大きくなります。
それがスポーツ、です。
スポーツとは「競い合い」だから人間のどろどろとした部分が見えてきます。
それを見せないように、子どもを過度にかばい、それらから目をそらすようにばかりしていては、「強く」はなれません。
「強くなれなくても良いから、人間として成長してほしい」は当たり前の気持ちですが、「強さ」を求めて、その苦しさ、悲しさを乗り越えていく「力」を持つことができたとき、本当の「人間としての強さ」を身に付けてきます。
「アカデミー」とはそのように「人間の強さ」を求めるのであるという信念が私にはあります。
そして、子ども達には「それ」を乗り越えていく「力」があると信じています。
その「力」を親やコーチが奪わないように、そして、「今、自分にできることに意識を向ける」ことができる「強い選手」を育てていきたいと思っています。
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