2008年04月06日
ステップ(1175)
今年の春もほとんどの大会が終了し、新学期が始まった学校もあります。
大会を振り返ってみると、多くの子どもたちの頑張りを感じることができたものの、目覚ましい成果を残すことができたというわけではありません。
テニスは難しいスポーツで、なかなか上達しないスポーツのひとつです。
しかし、たとえ成果が目に見える形で現れなかったとしても、一生懸命に練習している成果は「エネルギー」として蓄積されているのです。
スポーツの上達は階段のステップにたとえられることがあります。
階段を上がるためには、力を入れて足を上げ、次のステップに上げた足で踏ん張って体を引き上げます。
この中で一番大切なポイントは、足に力を入れることです。
細かく動きを見てみると、力を入れている段階では足が動くことはありません。
筋肉に十分な力が入り、それが骨に伝わり、地面をける力になって動き始めます。
このような段階がスポーツの上達にもあるということで、多くの子どもたちは「力を入れている」という段階にあると言えます。
もちろん、そこから実際に動いて踏み出すためにはさらには足だけの力ではなく、背筋や全身の力をうまく使って体を引き上げます。
たくさん「エネルギー」がいるわけですね。
必要な「エネルギー」は、練習することでしか生まれません。
そして、コーチの仕事は、子どもたちがどの状態にいるのかをきちんと把握することです。
ステップを上がってちょっと力を抜いている時なのか、まさに今上がっている最中なのか、次のステップに向けて力を入れ始めているのか、を見定めて的確にアドバイスをするのが仕事です。
何年も真剣に仕事をしてくると、その状態が分かるようになってきます。
分かるというよりも「感じられる」といった方が良いかもしれませんね。
子どもたち自身にはよくわからないので、きちんと言葉にして伝えていこうと思います。
新学期が始まって、心新たに新しい学校に通う子も多いと思います。
そのようなフレッシュな気持ちを持って、ステップを駆け上がることができればいいなあと思います。
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