2011年07月22日
現場力(2241)
今は「情報の時代」です。
何でもほしい情報が瞬時に手に入ります。
だから、実際にそこに行かなくても、ヴァーチャルな世界で事足りることもたくさんあります。
でも、実際に行ってみて、自分の目で見て、思いも掛けない発見や感動があると、それはより大きな感動を生み、自分の世界を広げてくれるような気がします。
今回、ジュネーブの市内観光の中で、国連のヨーロッパ本部に行きました。
大して興味もなかったのですが、そこで受けた説明には驚くことがたくさんありました。
国連のヨーロッパ本部は、国際連盟として使っていた部分と国際連合となって新たに作られた部分があります。
その国際連盟として使っていた土地は、ある貴族からジュネーブ市に寄贈されたものらしいです。
それを国際平和のための施設にしようということで、その地に国際連盟が作られました。
その条件として、
見晴らしのよい場所に墓を作ること。
孔雀を放し飼いにすること。
(もうひとつあったのですが・・・忘れました)
だったらしいのです。
だから、現在も孔雀が放し飼いにされているそうです。
しかも、この孔雀は、日本から寄贈されたものです!
どうです!これは面白い話でしょ。
一生懸命に孔雀を探しましたが、残念ながら広大な敷地においては見つけることはできませんでした。
誰か、行く機会があれば、ぜひ探してみてください。
また、その新館と旧館に連絡通路は、ひどい水漏れがありました。
案内してくれた係の人は、
「なかなか直してくれないので困ってます。」
と言っていました。
天下の(?)国連ですよ。
「水漏れが直せないなんて!」
という驚きもありました。
もっとも古い会議室で、入るときに注意は、
「丁寧に座ってください!」
というものです。
ものが古く、背もたれが簡単に剥がれたり、色あせています。
そこで、世界の人権問題について討議されます。
会議が白熱すると痛みが激しくなるのでは、興奮して背もたれを投げたりしないのかな、と心配したりします。
また、氷河に直に触れたとき、
「この氷は何万年も前の水なんだよなあ」
と妙に感心して、何度もさわさわします。
(日本だとこんなふうに触れるようにはしないだろうなあ・・・)
そして、この氷河が、温暖化の影響で、年に3~4mほど溶けていることを知り、
「なんとかせねば!」
と思ったりもします。
こういう経験を積むと、ものごとをより深く理解するようになります。
これが大切です。
テニスの世界でも同じです。
実際に子どもたちのプレーを見ることで感じることは多いものです。
これからも「現場力」、これでいきたいと思います。
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