2008年07月28日
「構える」ということ(1375)
東海中日ジュニアが終了し、もうすでに来年に向けての戦いが始まっています。
子どもたちが力をつけてきたことをうれしく思う反面、充分に力を発揮できなかった選手に対しては指導力のなさを痛感します。
そうした思いの中で感じるのは、やはり「戦う姿勢」の重要性です。
力の差がそれほど大きくなければ、勝敗は気持ちの強さ、相手と戦う気持ちの強い方が勝つ確率は高くなります。
そのことは理解していてもその気持ちを高める方法が実践できないことが気になります。
それは「構える」ということです。
このことについては、何度も指導してきたつもりですが、充分に実践できているとは言えないと思います。
今日の朝の練習でも「構え」について話をしました。
このコラムを読むように伝えたので、何人かの子どもたちは読んでくれることを期待します。
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「闘い」は、ボールを打球した瞬間から始まるのではなく「構え」から始まる。
「構え」が、相手にはっきりとわかるほど弱々しかったり、気迫が感じられなくて勝てるはずはない。
しかし、そのことを忘れて中途半端な「構え」を繰り返している選手は多い。
「目の表情」と同じように、「構え」から「こころの状態」を探ることができる。
「構え」で相手を威圧することもできる。
武道の世界では、「すきのない構え」ということがある。
武道の達人と対峙したときには「構え」にその強さを実感できる。
それに威圧された相手は「まいった!」となるわけだ。
テニスの場合でも、強い選手かそうでないかを見極めるとき、打っているボールやプレーの内容だけで判断するではない。
その選手の「歩き方」や「姿勢」、「立居振る舞い」などから強さが実感できる。
以前、「強い選手の行動や振る舞いを訓練することで、テニスの実力を引き上げることができる」と書いたが、「行動」を訓練することでテニスのレベルは格段に上がる。
「構え」はたんなる「姿勢」のコントロールではない。
自分の「こころの状態」をあらわすものである。
自分の気持ちを整理し、相手に立ち向かう気持ちや集中力を高め、「姿勢」と「表情」の良いしっかりとした「構え」を作る、このような一連の行動すべてが「構え」であることを覚えておいてほしい。
強い選手と同じような「構え」の「型」だけを真似ても、相手にはこころの状態が丸分かりになる。
自分の「こころの状態」を最適にすることがなによりも大切だ。
テニスの技術を高めることは大切である。
しかし、いくら高い技術を持っていてもそれが試合で発揮できないようでは強くはなれない。
強さを感じさせる「姿勢」や「行動」など、「気構え」も含め、相手と戦う時の自分の状態を高めることを日ごろからトレーニングしなくては強くはなれないことを良く覚えておいてほしい。
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強くなりたければ、「構え」を訓練しなければなりません。
この夏の大会で素晴らしい試合を見せてくれた選手がいます。
高い集中力と戦う気持ちを感じさせる素晴らしい「構え」で戦うことができていました。
「強くなったなあ」と実感できる瞬間でもあります。
繰り返し、繰り返し、何度でも指導していきます。
強くなるために・・・・・。
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「最後の最後はこころがすべてを決める」、というある心理学者の言葉が強く心に残っています。
こころの強さが、すなわち「強さ」だという確信もあります。
コーチも選手もそうなるための訓練を続けていかなくてはなりませんね。
その基本となるのが「構え」だと思うのです。
だからこそ本当に大切にしていきたいと思っています。
フェデラーですか、ん~、確かにオーラが薄くなってきたと感じています。
ウィンブルドンでは間近で見ましたが、闘士として雰囲気が小さくなってきたと感じました。
彼ぐらいまで来ると、もう「道」を極めるという目標しかなくなってしまうのですが、その「道」を進むエネルギーはとてつもないものですね。
イチローみたいな感覚でしょうか。
彼が誰も築いたことのない極地に進むもうとすることを願っています。