2008年07月24日
勝つために何をするのか(1371)
今日で全日本ジュニアに向けての戦いが終わりました。
今年も10人ほどの子どもたちが全国大会の切符を手に入れて、さらにモチベーションを高めて練習に取り組んでくれることを期待します。
もちろん、この大会で悔しい思いをした子どもたちも多いですね。
それをうまく「エネルギー」に変えて強くなってくれれば良いのですが、少し気になることもあります。
まずはこの舞台に立てただけで満足しているような言動や、あこがれの選手のプレーを見て感激している姿が多いということです。
この舞台に立てば、すべては自分のライバルです。
もし、自分がウィンブルドンに出場できたとして、あこがれの選手のサインを求めにいくでしょうか。
相手を戦う相手だとちゃんと認識すればそのように行動することはないはずです。
「憧憬」は戦う意識を低下させることもあります。
どんな相手であっても、勝つために最善を尽くすことができるようにきちんと準備しなくてはなりません。
また今までの成績がどんなに違っていても、戦いの場になれば「対等の意識」が必要です。
成績を比べて、その時点で勝つ見込みがないと考えてしまうことほど愚かなことはありません。
もちろん苦しい戦いになることは覚悟の上です。
その上で、「勝つために何をするのか」を全力で考えて行動できる選手が強くなっていきます。
上から相手を見て気を抜いたり、下から見て怖気づいたりせず、「対等意識」を持って試合に臨むことが大切です。
そして何よりも気になるのは「逃避行動」が多いということです。
ミスをして過度にリアクションが大きくなったり、ひどく落ち込んだり、うなだれたりするのは、恐怖する心を浄化するためのひとつの「逃避行動」です。
負けてしまう自分、望む結果が得られない恐怖、今までの努力が無駄になっていくような不安、誰でも「それ」と戦っています。
しかし、試合が始まってもなお、そのことを過度に意識し、恐れ、逃げ出したくなるような衝動を抑えることができません。
そんな時、人はそういう自分をアピールして、無意識に助けを求めてしまうのです。
それが望ましくない「身体表現」に結び付いていきます。
強くなるためには、まずはこれを「絶対にしない」ように心がけることから始めましょう。
怖くても、苦しくても、そこから逃げずにまっすぐに向かっていく気持ちを強く持てば、自ずと「逃避行動」はなくなっていきます。
自分の中に「強さ」を感じることが多くなってきます。
それを続けることで「本物の強さ」を身につけます。
この夏の合宿やキャンプでは、そのことをもう一度確認して、「強さ」を身につけてもらいたいと思います。
今年のトレーニングキャンプのテーマは「メンタル・パフォーマンスの向上」です。
強くなるための「ものの考え方」を整理し、「精神的な競技能力の向上」を図りたいと思います。
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