2008年07月15日
振り切るな!(1362)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -149-
スマッシュの練習では、強いボールを打つために「もっとラケットを振り切れ!」とか「ヘッドを利かせろ!」なんていうアドバイスを良く耳にする。
たしかに鋭いボールを打つためには大変重要なことだ。
しかし、よくよく聞いてみると、「振り切るにはフォロースルーを長く大きくするんだ!」なんていうちょっとおかしなアドバイスもあったりする。
スマッシュのときに必要なのは鋭く振り切ることであって、大きく振ることではない。
大きく振ろうと意識することで体勢が崩れたり、次の動作に対する対応が遅れたりすることも多い。
ではどうすれば良いのかというと、すばり「振り切るな!」ということである。
鋭く振り切れといっているのに、「振り切るな」とは矛盾しているように思うかもしれない。
正確に言えば、「上腕を振り切るな」ということであり、そう意識することでラケットを鋭く振りきれるようになるということである。
サービスの解説のときに、「体を止める」ことの大切さを解説した。
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正面を向いて、腕の力を使ってラケットを振ろうとすると前かがみになって腰が引けたようなフォームになる。
テニスではよく「軸」という言葉が使われる。
とても大切な考え方であるが、「軸」は身体の程良い緊張を「意識的」に作り出すことであり、胴体の動きを過剰に使って腕を振っていて「軸」が作れるはずはない。
それを矯正するために、インパクトで「体を止めるように意識」してラケット振ってみよう。
以前に「姿勢が前かがみになっていたりすると、うまく背中の筋肉を使うことができず、鋭くスイングできない」と書いたが、逆に背中の筋肉を適度に緊張させれば前かがみの姿勢にはなりにくく、腕を鋭く振り抜くことができるということを示している。
「体を止めるように意識」してラケットを振れば、正しい姿勢で鋭く腕を振ることができる。
間違いなくあなたのスイングスピードは上がる。
もちろん、「軸」を作ることにも役立つはずだ。
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とうことである。
もちろん、スマッシュにおいても体を止める感覚、背筋を使って打つ感覚は大変大切であるが、スマッシュは次の動きを素早くしなければならないことに加えて、難しい体勢でラケットを振り切らなければならないことがあるので、サービスよりもよりもコンパクトに振り切って、バランスを崩さないようにしなければならない。
そのためにサービスよりも身体の動きを小さくしながらラケットを加速するために「上腕を止めること」を強く意識しなければならないのである。
そのように意識してスイングすると、上腕が肩のあたりの高さにあって前腕とラケットが前方に残っているような姿勢でフィニッシュする。
そんな写真を見たこともあるだろう。
ここがサービスとスマッシュの大きな違いでもある。
「上腕を振り切らずに止めるように意識して、前腕とラケットを鋭く振り切る」、これがバランスを崩さずに鋭いスマッシュを打つ秘訣である。
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