2007年10月20日
ひとりでは戦えない症候群(1029)
韓国の大会の女子の決勝は日本人同士です。
とてもしっかりとしたストロークと崩れないメンタリティで韓国選手のパワーを封じていて、強くなるためのヒントを与えてくれます。
この選手達とダブルスのマッチ練習をしてもらいました。
圧倒されるのかと思っていましたが、なかなかどうして鋭いストロークで堂々と渡り合い、思い切ったショットでエースを奪い、互角の戦いを見せてくれました。
それだけの力を持っているということです。
ダブルスでは、思い切ったショットを打たなければ簡単に決められると強く思うので、自然とテンションをあげて思い切ったショットが打てます。
また、狙うべきところがはっきりと意識できるので、強く狙う意識が思い切りをより良くします。
それでポイントを取った時はテンションも上がっているので、ガッツポーズやハイタッチなどの自己表現も自然とできていて、持っている力を十分に発揮していると感じます。
しかし、ダブルスではこれだけの力を発揮できるのに、シングルスになるとその力はとたんに姿を消してしまいます。
決勝を戦う選手たちは逆で、シングルスの方がテンションをあげられます。
この「違い」はとても大きなものです。
「ダブルスと同じような気持ちでシングルスを戦えば良い」、と言うような単純な問題ではありません。
なぜならば、シングルスになると力を出せない選手は、「ひとりでは戦えない症候群」に陥っているからです。
この「症候群」に陥ってしまう人は、基本的に自立的な行動ができていません。
厳しく言えば、「自分のために、自分のすべきことを当たり前のようにする」ことができる「自立した」選手ではないということです。
また、「自己表現」することをためらい、ガッツポーズもままなりません。
当然、「自信」も生まれてこないので、いつまでも「不安」に支配されてしまいます。
そして、ひとりで「決断する力」に欠けているので、ひとりになった時に「どうして良いのか分からない」という状態になってしまいます。
そうなるとすべてのショットに「自信」をなくし、何だかテンションを上げるのも「恥ずかしい」と思い込んで、「自己表現」は「何もしない」という方向へと傾いていきます。
その結果、「何もできずに負けました」ということになることが多いのです。
「何もできずに」ではなく「何もしないで」と言う方が正しいのに、「できなかった」と「何かの原因」を求める気持ちになってしまいます。
これがシングルスにおける「弱さ」の正体かもしれません。
もし、そうであるのなら、それに対する「処方箋」がいります。
それは、「自立した行動目標」を立てて、実行するのがもっとも効果的な方法です。
何か自分で目標を決めて、「何が何でも」それをやり通すと強く心に決めることです。
それ以外にもいろいろと方法はあると思いますが、一番効果的な方法は「これ」です。
毎日腹筋するでも何でも良いのですが、「自分のために、自分が強くなるためにすべきこと」を決めて、きちんと行動に移すことです。
それを続けていくうちに、何となく「自信」が生まれ、見事シンドロームから抜け出すこともできるようになります。
それは「強さ」を手に入れることに他なりません。
「強さ」を望むのであれば、まずは「ここ」から始めてほしいと思います。
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