2011年06月24日
ゾーン(2220)
土居選手の飛躍には眼を見張るものがあります。
「自分でもよく分からないんですけど・・・」
は正直な感想だと思います。
土居選手のように「ブレークスルー」が起こっている選手は、表情や態度、雰囲気が変わります。
このような雰囲気を醸し出すことが出来る状態を「ゾーン」と呼んだりします。
私にも「ゾーン」と呼べるほどのことはありませんが、何となくそういう「感覚」を経験したことがあります。
とても忙しく、混乱しているような状態にあって、とても高い集中力を発揮できたと感じることができる瞬間です。
雑誌の原稿、講習会の資料、トレーニングメニューなどを一気に書き上げ、ふっと気がついたら6時間が経っていました。
その間、次々と文章とイメージが沸いてきてワープロを打つ手はまったく止まりません。
脳細胞が活発に活動していると感じることができるほどでした。
自分で言うのもなんですが、
「すごい集中力だ!」
と感じていました。
「ゾーンに入る」と言うことがありますが、まさにこういう状態のことです。
キーボードを打つ手が澱みなく動き、すらすらと思うようにキーボードをたたくことができます。
腕や指の筋肉が自分の意志とは関係なく動いているとさえ感じます。
テニスで自分で思う以上のプレーができているときもこんな感じです。
体が軽く何をやってもうまくいく、
気持ちはただボールを打つことだけに集中できていて、
迷いはまったくない、
そんな感じでしょうか。
いつもこんなふうにプレーできれば良いのですが、なかなかそういう状態になれないので苦労します。
「ゾーン」に入るためには準備が大切です。
私は切羽詰った仕事をするときほど、
机の周りを片付ける、
風呂に入って寝る準備を整える、
参考とする資料を横に置いておく、
などの準備をきちんとするようにしています。
いつも「ゾーン」に入ることができる、というわけではありませんが、「ゾーン」に入った時、効率は間違いなく上がります。
資料を探してさまよったり、机の上の乱雑さが気にならないことで集中力を持続することができるからです。
テニスでも同じです。
「ゾーン」に入って、高い集中力を発揮できる状態になったときに、
水分がなかったり、
タオルや着替えがなくて身体的な気持ち悪さを取り除くことができなかったり、
ストリングを張るのを忘れて残りのラケットがなかったりしたら、
そのことが気になった瞬間に集中は乱れ、「ゾーン」はあっけなく終わります。
「きちんと準備ができるプレーヤー」
こそが、いつでも「ゾーン」に入ることができる優れた選手に成長していきます。
もうひとつの要因は、やはり「プレッシャー」です。
「不安の力」とも似ています。
これがなくては「ゾーン」に入ることはできません。
「ゾーン」に入るには普段以上の高い集中力が必要であり、
「プレッシャー」がかかって、それを振り払っても進む強い精神力がその原動力になります。
「プレッシャー」は嫌なものですが、エネルギーを持っています。
必要なものだと覚えてください。
気分は良くないですが、それを活かすように心がけることが大切だと思います。
試合の前に、少し「プレッシャー」を感じる時間が必要だと言う人もいます。
ボクサーが試合前に、控え室でひとりでじっとするのも・・・そういう時間です。
矢吹ジョーや力石徹も試合前は一人で「プレッシャー」と戦っていました。
その「プレッシャー」をエネルギーとして「ゾーン」に入ることができたので、
すさまじいばかりの集中力を発揮し、紙一重でお互いの攻撃をかわして全力でぶつかり合う名勝負が生まれたのです!
いつまで経っても原稿締め切りなどの「プレッシャー」は嫌なものですが、何年も続けて書いてくることができたのはこの「プレッシャー」のおかげかもしれません。
長嶋茂雄ではないですが、「プレッシャー」を楽しむような人間でありたいと思います。
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