2007年09月03日
ターニングポイント(986)
強くなりたいあなたに贈る100ぐらいの法則 -44-
偶然にせよ波に乗ったときは良いが、そのきっかけを逃して波に乗り損ねることも多いし、間違った流れに乗って失敗することもあるだろう。
「成功する」、「強くなる」にはこのターニングポイントで上手く良い流れに乗らなくてはならない。
そのためには、常にそのことについて、つまり「強くなること」について「思考」している「習慣」が必要である。
ここでは2つのターニングポイントについて考えてみよう。
ひとつめは、自分がテニスを通して「どんな風に生きていけばよいのか」という考えを持つに至る、人生におけるターニングポイントである。
私が教員を辞めてアメリカに渡ったという話は以前にもしたと思うが、そのきっかけは「些細な」ことであった。
ある時、愛知県の国体強化のための合宿が行われ、活躍が期待できるジュニア選手が10名程度集められていた。
合宿では毎晩ミーティングが行われるのだが、そのとき「あなたの将来の夢は?」という質問に対して答える、ということが目標設定の課題として与えられた。
そして、参加者のほぼ全員(女子選手は全員)が「プロ選手になる」、「世界で活躍できる選手になる」と答えていた。
今ならば、なぜそう書いたのかについて考察し、目標設定の意味を取り違えていることに気づき、目標はどうあるべきなのかを説くところであるが、その時は、ただ驚くばかりであった。
「この子たちは、そんなことを夢見てテニスに取り組んでいるのか!」と感動すら覚えていた。
その頃、私は大学の監督をしていたのだが、選手のモチベーションの低さや、学校における選手育成に対してやる気が萎えていた時期でもあったので、より一層新鮮に感じられ、「大きな夢に向かって、熱い心を持ってがんばっている選手にテニスを教えたい!」と硬く心に決めてしまったのである。
半年後には、調査のためにアメリカに2ヶ月間ほど出向き、その半年後には、教員を辞めて渡米していた。
もちろん、その間に紆余曲折もあったが、このときに感じた「思い」が私を「行動」に駆り立てた。
まさに、私にとっては「ターニングポイント」だったのである。
人生において、なかなかこのように「強く心に刻む」という出来事は少ないと思う。
しかし、そのとき私は、教員としてのテニス選手の育成には限界を感じていたし、本当の意味での(こころが揺さぶられるような思いを持って、といったほうが良いかもしれない)選手育成に携わっていきたいという気持ちが強かった。
その気持ちをずっと強く持ち続けていたことによって、ちょっとした「きっかけ」で考え方(意識)が大きく変わったのである。
ということは、強くなりたければ、どれくらいこころに「強く刻む」出来事に「めぐり合う」ことができるのか、が鍵となる。
以前、「人間が飛躍的に大きくなるためには、死ぬような大病をすること、浪人すること、破廉恥罪ではなく刑務所に入ることだ」(東山紘久「悩みのコントロール術」岩波アクティブ新書)と書いた。
大きな意識の変革をもたらすには、それくらい強いインパクトが必要なのである。
多くの選手はただ「強くなりたい」といっているだけで、それを強く心に刻んではいない。
自分の人生を賭けても惜しくないほどの「刻み」は、やはり強くなるには必要である。
かといって、このような衝撃的な出来事は、あまりあっては大変だ(大病ばかりしていたら、意識は変わってもテニスどころではないだろうし、刑務所で自由にテニスができるとは考えにくい)。
実際には、大きな出来事ではなくても、「心に大きく響く」出来事は多い。
ちいさなきっかけでも、それを大きな出来事として捉えるかどうかは、先にも書いたがどれくらい「深く思考」しているかによるのである。
ニュートンではないが、物理法則について考えに考えていたからこそ、りんごが落ちたという(些細な)ことを見たときに、絡んだ紐を解くがごとく明快に方程式を整理することができたのである。
「深く考えること」、このことなくしてこのようなターニングポイントは、「そこ」にあってもあなたを揺さぶりはしない。
また、ターニングポイントをその後の成功に結びつけるためには、すぐに「行動」することだ。
またしても私の好きなテレビ番組で申し訳ないが、おすぎとピーコが司会をする「金持ちA様、貧乏B様」という番組があったのだが、その番組では、成功にむすびついたターニングポイントと失敗に結びついたターニングポイントを紹介していた。
正直、どちらに結びつくのかは、やってみなくてはわからないというのが本当のところだろうが、成功した場合は、すぐにそのアイディアを実行に移し、そのことについてじつに深く考えていたことが、成功者のインタビューから読んで取れる。
「熟考し、行動する」、これがまさに成功への、強くなるための「法則」なのである。
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偶然にせよ波に乗ったときは良いが、そのきっかけを逃して波に乗り損ねることも多いし、間違った流れに乗って失敗することもあるだろう。
「成功する」、「強くなる」にはこのターニングポイントで上手く良い流れに乗らなくてはならない。
そのためには、常にそのことについて、つまり「強くなること」について「思考」している「習慣」が必要である。
ここでは2つのターニングポイントについて考えてみよう。
ひとつめは、自分がテニスを通して「どんな風に生きていけばよいのか」という考えを持つに至る、人生におけるターニングポイントである。
私が教員を辞めてアメリカに渡ったという話は以前にもしたと思うが、そのきっかけは「些細な」ことであった。
ある時、愛知県の国体強化のための合宿が行われ、活躍が期待できるジュニア選手が10名程度集められていた。
合宿では毎晩ミーティングが行われるのだが、そのとき「あなたの将来の夢は?」という質問に対して答える、ということが目標設定の課題として与えられた。
そして、参加者のほぼ全員(女子選手は全員)が「プロ選手になる」、「世界で活躍できる選手になる」と答えていた。
今ならば、なぜそう書いたのかについて考察し、目標設定の意味を取り違えていることに気づき、目標はどうあるべきなのかを説くところであるが、その時は、ただ驚くばかりであった。
「この子たちは、そんなことを夢見てテニスに取り組んでいるのか!」と感動すら覚えていた。
その頃、私は大学の監督をしていたのだが、選手のモチベーションの低さや、学校における選手育成に対してやる気が萎えていた時期でもあったので、より一層新鮮に感じられ、「大きな夢に向かって、熱い心を持ってがんばっている選手にテニスを教えたい!」と硬く心に決めてしまったのである。
半年後には、調査のためにアメリカに2ヶ月間ほど出向き、その半年後には、教員を辞めて渡米していた。
もちろん、その間に紆余曲折もあったが、このときに感じた「思い」が私を「行動」に駆り立てた。
まさに、私にとっては「ターニングポイント」だったのである。
人生において、なかなかこのように「強く心に刻む」という出来事は少ないと思う。
しかし、そのとき私は、教員としてのテニス選手の育成には限界を感じていたし、本当の意味での(こころが揺さぶられるような思いを持って、といったほうが良いかもしれない)選手育成に携わっていきたいという気持ちが強かった。
その気持ちをずっと強く持ち続けていたことによって、ちょっとした「きっかけ」で考え方(意識)が大きく変わったのである。
ということは、強くなりたければ、どれくらいこころに「強く刻む」出来事に「めぐり合う」ことができるのか、が鍵となる。
以前、「人間が飛躍的に大きくなるためには、死ぬような大病をすること、浪人すること、破廉恥罪ではなく刑務所に入ることだ」(東山紘久「悩みのコントロール術」岩波アクティブ新書)と書いた。
大きな意識の変革をもたらすには、それくらい強いインパクトが必要なのである。
多くの選手はただ「強くなりたい」といっているだけで、それを強く心に刻んではいない。
自分の人生を賭けても惜しくないほどの「刻み」は、やはり強くなるには必要である。
かといって、このような衝撃的な出来事は、あまりあっては大変だ(大病ばかりしていたら、意識は変わってもテニスどころではないだろうし、刑務所で自由にテニスができるとは考えにくい)。
実際には、大きな出来事ではなくても、「心に大きく響く」出来事は多い。
ちいさなきっかけでも、それを大きな出来事として捉えるかどうかは、先にも書いたがどれくらい「深く思考」しているかによるのである。
ニュートンではないが、物理法則について考えに考えていたからこそ、りんごが落ちたという(些細な)ことを見たときに、絡んだ紐を解くがごとく明快に方程式を整理することができたのである。
「深く考えること」、このことなくしてこのようなターニングポイントは、「そこ」にあってもあなたを揺さぶりはしない。
また、ターニングポイントをその後の成功に結びつけるためには、すぐに「行動」することだ。
またしても私の好きなテレビ番組で申し訳ないが、おすぎとピーコが司会をする「金持ちA様、貧乏B様」という番組があったのだが、その番組では、成功にむすびついたターニングポイントと失敗に結びついたターニングポイントを紹介していた。
正直、どちらに結びつくのかは、やってみなくてはわからないというのが本当のところだろうが、成功した場合は、すぐにそのアイディアを実行に移し、そのことについてじつに深く考えていたことが、成功者のインタビューから読んで取れる。
「熟考し、行動する」、これがまさに成功への、強くなるための「法則」なのである。
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