2007年11月05日
ニューカレドニア遠征5日目(1042)
第1大会の最終日も雲ひとつない晴天に恵まれ、熱い戦いが繰り広げられ、シングルスの準決勝とダブルスの決勝、ならびに順位戦が行なわれました。
大斗は準決勝で対戦した雄太を力強いショットと落ち着いた配球で圧倒し、6-0、6-1のスコアで完勝しました。
決勝でもその勢いは止まらず、ゲーム序盤こそ少しもたついたもののその後はペースを取り戻し、6-2、6-0のスコアでニュージーランドの選手を下して見事に優勝の栄冠を手にしました。
強打に頼った単調な試合運びから、冷静に上手く配球することを覚えたことで大きくステップアップしたと感じます。
この勢いを次の大会、そしてこれからの日本の大会でも持続してほしいと思います。
その大斗に準決勝で圧倒された雄太ですが、3位決定戦では威力のあるショットで思い切った攻撃を仕掛けてくるニュージーランドの選手に対して、アングルボールやロブを効果的に使い、またショートゲームを積極的にネットプレーにつなげてプレッシャーをかけ、7-5、6-0で勝利しました。
まだショットの威力が足りないので、身体を大きく使ったダイナミックなスイングを習得してほしいと思います。
女子の準決勝で昨日希実子を敗ったパプアニューギニアの選手と対戦した遥佳は、相手選手の高い打点から打ち込むダウンザラインのショットに苦しみ、なかなか主導権を奪えず、ファーストセットを4-6で落としました。
セカンドセットに入っても、相手の攻撃をうまくかわすことができずに1ー5まで追い込まれましたが、ここから開き直ったように思い切ったスイングが出始め、またリカバリーのスピードも上がって相手の攻撃を粘り強く返球し、相手のマッチポイントもありましたが、それを何とかしのいで7-5でこのセットを取りました。
その勢いでファイナルセットに持ち込みたかったのですが、少しラリーのテンポを上げすぎて、相手のリズムを取り戻す結果になってしまい、それを覆すまでには至らず、3-6でファイナルセットを落として敗退しました。
試合におけるペース配分や状況判断は課題として残りましたが、粘り強く戦う意志が高いのでこれからの成長が楽しみです。
3位決定戦では、リーグ戦で敗れた相手に対して配球を考えた試合展開で、6-2、6-2のスコアで見事にリベンジを果たしました。
準決勝でその相手に6-4、6-3のスコアで勝ち上がった南奈ですが、ショットが不安定で、決勝には不安を残す内容でした。
リターンミスを減らし、相手のダウンザラインを警戒しながら、ショートクロスなどを織り交ぜてコートを広く使うという戦術を伝えましたが、それがうまく功を奏して、6-2、6-4で見事に優勝しました。
緩急や角度のあるショットをうまく使って相手の攻撃を封じ、チャンスで思い切るといった自分の目指すプレーができていたように思います。
それぞれのショットの精度を上げることでもっと強くなれる、そんな予感がする試合内容を高く評価したいと思います。
順位戦を戦った希実子は、体調も戻り、思い通りの試合展開で、1試合目を6ー1、6-1でフィージーの選手を、2試合目も同じくフィージーの選手を相手に6-1、6-0のスコアで完勝して5位に入りました。
力強いプレーが随所に見られるようになり、明日からの大会での巻き返しが楽しみです。
都も順位戦を戦いましたが、1試合目は少し膝が痛いことも影響してか動きが悪く、単純なミスを繰り返してフィージーの選手に2-6、2-6で敗れました。
もう少しフットワークを鍛えて、動きの素早さとバランスの良いショットを身に付けなくてはならないと思います。
しかし、1試合を終えて動きが良くなった2試合目は、6-0、6-0で、リーグ戦で敗れたフィージーの選手を圧倒しました。
動きの良いときは素晴らしいショットを連発するだけの力を持っているので、それを安定的に続けるためにもフットワークの強化が最大の課題です。
シングルスの試合がすべて終了した後で、ダブルスの決勝を行ないました。
ニュージーランドのペアと対戦した大斗と雄太の組は、相手選手の雑な攻撃にもペースを乱すことなく、安定した試合運びで、6-3、6-2のスコアで優勝しました。
ネットプレーにはまだまだ課題は残りますが、ストロークが安定していることがこのペアの強みです。
それを活かしつつ、思い切ったネットプレーでポイントが取れるようになれば、年齢区分が上がっても十分に戦える力を持っていると思います。
女子のダブルスは、日本人ペア同士の決勝となりました。
序盤は安定したストロークで、遥佳と希実子の組がリードしましたが、中盤から終盤にかけて、思い切ったアタックでポイントを奪い、試合展開を有利に進めた都と南奈の組が、6-4、7-5の接戦をものにして優勝しました。
ともにネットでの攻撃力はいまひとつでしたが、思い切ってストロークのアタックを仕掛けたことで勝つことができました。
ダブルスでは、この思い切りが試合展開を大きく左右します。それを学んで、シングルスでもここぞという場面で思い切った攻撃ができる選手に成長してほしいと思います。
今大会は、慣れないコートに初めて使用するボール、外国選手との対戦など、不利な条件が多かった大会ですが、それをもろともせずにすべての種目で優勝を飾ったことは素晴らしい成果だと思います。
特に単複の優勝を全勝で成し遂げた大斗と南奈には大きな拍手を送りたいと思います。
もちろん、課題はたくさんあります。それを克服するための努力を続けてほしいと思います。
今大会は今日で終了です。この大会は、大会運営、ホスピタリティ、選手や観客のマナーなど申し分のない大会だと思います。
これも大会を運営するスタッフの熱い思いがあるからだと思います。
今日の試合終了後に、コーチのための歓迎会を開いてくれました。
といっても参加するのは、選手を引率してきているオーストラリアとニュージーランドのコーチに、スタッフ2名と私を含めて5名の食事会です。
会話は、ヨーロッパでフランス語を学んだオーストラリアのコーチ、フランス人のニュージーランドのコーチにフランス人のスタッフなので、どうしてもフランス語になります。
時々英語が混じるので何となく雰囲気はつかめますが、会話の内容はよく理解できません。
それでも、テニスにかける思いというのはちゃんと伝わってくるものです。
会話ではちょっと蚊帳の外になりがちでしたが、その思いに触れている時間は大変心地の良いものです。
飲めないお酒も少し飲んで、ほろ酔い気分で気持ち良く寝ることができそうです。
明日からは、会場を移して別の大会が始まります。会場がホテルから少し遠いので車での送迎になり、時間がその分早くなるので、朝ゆっくりできないのはちょっとつらいですが、子ども達の素晴らしい戦いを期待してがんばりたいと思います。
子ども達は、次の大会は、チャンピオンとして参加する選手の目標となるので、それに恥じないような堂々とした戦いをしてほしいですね。次の大会が大変楽しみです。
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大斗は準決勝で対戦した雄太を力強いショットと落ち着いた配球で圧倒し、6-0、6-1のスコアで完勝しました。
決勝でもその勢いは止まらず、ゲーム序盤こそ少しもたついたもののその後はペースを取り戻し、6-2、6-0のスコアでニュージーランドの選手を下して見事に優勝の栄冠を手にしました。
強打に頼った単調な試合運びから、冷静に上手く配球することを覚えたことで大きくステップアップしたと感じます。
この勢いを次の大会、そしてこれからの日本の大会でも持続してほしいと思います。
その大斗に準決勝で圧倒された雄太ですが、3位決定戦では威力のあるショットで思い切った攻撃を仕掛けてくるニュージーランドの選手に対して、アングルボールやロブを効果的に使い、またショートゲームを積極的にネットプレーにつなげてプレッシャーをかけ、7-5、6-0で勝利しました。
まだショットの威力が足りないので、身体を大きく使ったダイナミックなスイングを習得してほしいと思います。
女子の準決勝で昨日希実子を敗ったパプアニューギニアの選手と対戦した遥佳は、相手選手の高い打点から打ち込むダウンザラインのショットに苦しみ、なかなか主導権を奪えず、ファーストセットを4-6で落としました。
セカンドセットに入っても、相手の攻撃をうまくかわすことができずに1ー5まで追い込まれましたが、ここから開き直ったように思い切ったスイングが出始め、またリカバリーのスピードも上がって相手の攻撃を粘り強く返球し、相手のマッチポイントもありましたが、それを何とかしのいで7-5でこのセットを取りました。
その勢いでファイナルセットに持ち込みたかったのですが、少しラリーのテンポを上げすぎて、相手のリズムを取り戻す結果になってしまい、それを覆すまでには至らず、3-6でファイナルセットを落として敗退しました。
試合におけるペース配分や状況判断は課題として残りましたが、粘り強く戦う意志が高いのでこれからの成長が楽しみです。
3位決定戦では、リーグ戦で敗れた相手に対して配球を考えた試合展開で、6-2、6-2のスコアで見事にリベンジを果たしました。
準決勝でその相手に6-4、6-3のスコアで勝ち上がった南奈ですが、ショットが不安定で、決勝には不安を残す内容でした。
リターンミスを減らし、相手のダウンザラインを警戒しながら、ショートクロスなどを織り交ぜてコートを広く使うという戦術を伝えましたが、それがうまく功を奏して、6-2、6-4で見事に優勝しました。
緩急や角度のあるショットをうまく使って相手の攻撃を封じ、チャンスで思い切るといった自分の目指すプレーができていたように思います。
それぞれのショットの精度を上げることでもっと強くなれる、そんな予感がする試合内容を高く評価したいと思います。
順位戦を戦った希実子は、体調も戻り、思い通りの試合展開で、1試合目を6ー1、6-1でフィージーの選手を、2試合目も同じくフィージーの選手を相手に6-1、6-0のスコアで完勝して5位に入りました。
力強いプレーが随所に見られるようになり、明日からの大会での巻き返しが楽しみです。
都も順位戦を戦いましたが、1試合目は少し膝が痛いことも影響してか動きが悪く、単純なミスを繰り返してフィージーの選手に2-6、2-6で敗れました。
もう少しフットワークを鍛えて、動きの素早さとバランスの良いショットを身に付けなくてはならないと思います。
しかし、1試合を終えて動きが良くなった2試合目は、6-0、6-0で、リーグ戦で敗れたフィージーの選手を圧倒しました。
動きの良いときは素晴らしいショットを連発するだけの力を持っているので、それを安定的に続けるためにもフットワークの強化が最大の課題です。
シングルスの試合がすべて終了した後で、ダブルスの決勝を行ないました。
ニュージーランドのペアと対戦した大斗と雄太の組は、相手選手の雑な攻撃にもペースを乱すことなく、安定した試合運びで、6-3、6-2のスコアで優勝しました。
ネットプレーにはまだまだ課題は残りますが、ストロークが安定していることがこのペアの強みです。
それを活かしつつ、思い切ったネットプレーでポイントが取れるようになれば、年齢区分が上がっても十分に戦える力を持っていると思います。
女子のダブルスは、日本人ペア同士の決勝となりました。
序盤は安定したストロークで、遥佳と希実子の組がリードしましたが、中盤から終盤にかけて、思い切ったアタックでポイントを奪い、試合展開を有利に進めた都と南奈の組が、6-4、7-5の接戦をものにして優勝しました。
ともにネットでの攻撃力はいまひとつでしたが、思い切ってストロークのアタックを仕掛けたことで勝つことができました。
ダブルスでは、この思い切りが試合展開を大きく左右します。それを学んで、シングルスでもここぞという場面で思い切った攻撃ができる選手に成長してほしいと思います。
今大会は、慣れないコートに初めて使用するボール、外国選手との対戦など、不利な条件が多かった大会ですが、それをもろともせずにすべての種目で優勝を飾ったことは素晴らしい成果だと思います。
特に単複の優勝を全勝で成し遂げた大斗と南奈には大きな拍手を送りたいと思います。
もちろん、課題はたくさんあります。それを克服するための努力を続けてほしいと思います。
今大会は今日で終了です。この大会は、大会運営、ホスピタリティ、選手や観客のマナーなど申し分のない大会だと思います。
これも大会を運営するスタッフの熱い思いがあるからだと思います。
今日の試合終了後に、コーチのための歓迎会を開いてくれました。
といっても参加するのは、選手を引率してきているオーストラリアとニュージーランドのコーチに、スタッフ2名と私を含めて5名の食事会です。
会話は、ヨーロッパでフランス語を学んだオーストラリアのコーチ、フランス人のニュージーランドのコーチにフランス人のスタッフなので、どうしてもフランス語になります。
時々英語が混じるので何となく雰囲気はつかめますが、会話の内容はよく理解できません。
それでも、テニスにかける思いというのはちゃんと伝わってくるものです。
会話ではちょっと蚊帳の外になりがちでしたが、その思いに触れている時間は大変心地の良いものです。
飲めないお酒も少し飲んで、ほろ酔い気分で気持ち良く寝ることができそうです。
明日からは、会場を移して別の大会が始まります。会場がホテルから少し遠いので車での送迎になり、時間がその分早くなるので、朝ゆっくりできないのはちょっとつらいですが、子ども達の素晴らしい戦いを期待してがんばりたいと思います。
子ども達は、次の大会は、チャンピオンとして参加する選手の目標となるので、それに恥じないような堂々とした戦いをしてほしいですね。次の大会が大変楽しみです。
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